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生徒会長のSはSのS
作:*・゜+くま+゜・*



(13)


------翼目線------


「全校生徒解散」


俺は、そう吐くと体育館を後にした


「俺かなりカッコ悪ッ・・・・・」

何ガキみたいに逃げてんだよ・・・・・


でも・・・・・
でも、涼子だけは、誰にも渡さねぇ

たとえ、ヒロにだって・・・・

*******10年前*******

「おとうさん、おかあさんっ!
ボク、こんかいテスト98点取ったんだよ!」

「まぁ凄い!
有名私立校でもトップなんて凄いわさすが翼ね」


「・・・・・何だこの点・・・・・」

「おとうさん・・・・??」


「ヒロ君は、100点だったそうじゃないか
何をやっているんだこの馬鹿息子っ!!!」

バシッ――ッ!!!


「?!!」

「部屋に戻って勉強してこい。」


「おとぉさん・・・っ?」


「何度も言わせるなっ!部屋に戻って勉強して来いっ!!」




俺の父さんは、俺とヒロをすぐ比べたがった
俺がどんなに良い点を取ろうと周りの人に褒められようと
あの人だけは、俺を決して褒めるということをしなかった



「翼君あの有名な私立中学校に進学するんですって?将来はお父様の後を継ぐのかしら?」

「はい、父の学校を引き継ぐつもりです」


「偉いわねぇ・・・・・
あら、そういえば従兄弟のヒロ君は何処の中学校に?」


「・・・・・・公立の中学校に行くと聞きました・・・・。」



父さんは、昔から俺にヒロを敵視するよう教育してきた
しかし、スポーツ、勉強全てにおいて俺は1つもヒロに勝った事無かった

ヒロの父親は、俺の父さんとは正反対で自由を愛する人で
そのせいか、ヒロは小学生高学年になると
日に日に不良へと変化していった


「ヒロ君頭やスポーツでいうと日本でもトップなのに・・・・
やっぱあの態度よねぇ・・・・・・――」


親族や知り合いの人たちは、態度の悪いヒロを極端に嫌がった





「この馬鹿息子!
神田の息子にまた負けたのかッ!」


俺の母とヒロの父は兄弟で性格もそっくりだった
優しくて俺を誰よりも分かってくれた
しかし、そんな母も父さんにはけして逆らうことが出来なかった


「しかも、ヒロ君わしの高校に入学してくるそうじゃないか
まったく何を考えているているんだあの親子は」

歳を取るにつれ、俺の怒りと恨みはヒロへと向けられた



「お前は、もういいから部屋に戻って勉強しろ!」

「・・・・はい、父さん。」



俺は、部屋に戻るフリをしてこっそり
このくだらない家から抜け出した


もううんざりだ・・・・・・――

いっその事このまま死んでしまおうか・・・・・?
翼の心はそこまで追い詰められていた


空が青く雲ひとつ無い良い天気だった

檻の中にいる鳥のような俺

外に出れば俺は無力で、右も左も分からない町並み

昔から父さんに外に独りで出ることを禁止され、
友達なんてものは生きていて1度だってできたことなど無かった






「あれ?キミもしかして翼?」

俺に声をかけてきたのは、金色の髪に幾つモノ不気味に光るピアス
どこからどう見てもチンピラにしか見えない男


「そうですけど、僕に何か?」

こんな知り合いなどいるはずない・・・・・・

翼の整いすぎている容姿のせいでその容姿を憎む
【不良】などからよく、変な因縁などをつけられていた


「うわー小学校ぶりじゃん♪俺ヒロだけど覚えてる?!!」


生まれてきてからずっと憎んでいた男
俺の欲しいもの全てを手に入れていた男

「・・・・ヒロ・・・・・・?」

「そうそう!いやぁ翼カッコよくなったなぁ・・・・・
あの有名な私立の中学校に通ってんだろ??」


そんな一言でさえ俺には、嫌味に聞えて仕方なかった

ヒロは、俺なんかよりも完全に容姿端麗だ
今は、長い前髪にピアスの数々で不良にしか見えないが
ヒロは、普通にカッコいいのだ、先程から俺たちの前を通る人たちの視線は、確実にヒロだった


しかも、俺の通っている私立中だってヒロが入学試験を受ければ確実に合格だっただろう
全国模試でも確実に指5本の中に入るヒロだが、
【つまらない】という下らない理由で近くの公立高校に入学したのだ


「あ!そうだ俺お前んトコの親父さんの高校に入学する事になったんだよ
もうすぐで、俺たちも同じ学校だな!そんときはよろしく」

「そうですか、それでは僕急いでいるんで。」


「おい!ちょっと待てよっ!」

「僕にまだ何か?」

「相変わらずお前ロボットだな・・・・・・」


「・・・・・――ロボットでは駄目ですか?」

俺は、昔から父さんに忠実な“ロボット”として育てられてきた
悲しみや憎しみは全て俺の目の前にいるヒロに向けるようインプットされている

「つまんねー奴・・・
よし!俺がお前を人間にしてやるよ」

「・・・・・・・・――。」


俺は、無言のままヒロについていく事にした
こんな所を父さんにでも見られれば父さんはたたじゃおかないだろう
けど、もうどうでも良かった、最後にこのヒロのいう“人間”とはどういうものか知りたかったのだ













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