第9話:告白
俺達は海へ飛び降りた……………。
そんな事はしていない。
落下している途中に崖につかまり、海への落下は免れた。
恵理菜は俺の腰にしがみついていた。
「ねぇーいつまでこの体制でいるつもりぃ?」
「今移動しているだろ。」
俺はそう言って、下の方に降りて行き、崖にぽっかり穴があいている所にしばらく身を潜める事にした。
「おい。いつまでしがみついてるつもりだ?」
俺は冷静に言ったつもりだが心の中ではドキドキしてる。
「あっ!ご…ごめん。おかしいよね。」
恵理菜は顔を少し赤くしながら笑って言った。
「ねぇー竜也?」
「ん?何?」
「あたし達ってもうかれこれ18年間ずっと一緒だよね。」
言われてみればそうだ。
幼稚園の時から今までずっと一緒だったんだよな。
幼稚園の時の事も覚えている……確か俺は恵理菜に
「俺…大人になったら恵理菜と結構する。」
何て事を言ったのを覚えている。
小学校の時も中学校の時もずっと俺の傍にいてくれていた。
俺が昔を振り返っていると恵理菜が口を開いた。
「あたしね……こんな状況で言うのもどうなんだけど。」
「何だよ。早く言えよ。」
「あのね…あたしずっと竜也の事が…好きだったの…でも竜也には加織がいるから、もう竜也にはあたしの気持ちは伝わらないって思ってた。自分の気持ちを偽って。」
恵理菜からの衝撃的な告白だった。
確かに俺は加織と付き合ってはいるが……心から加織が好きでは無いのだ。
自分の気持ちに正直になれないまま…この関係を引きずってしまっていた。
俺の正直な気持ちは……恵理菜の事がずっと好きだった。
幼稚園の時からずっと…。
「恵理菜……実は俺も恵理菜の事が…ずっと好きだった。この18年間ずっと。」
「えっ!?あたしの事好きだったの?竜也。でも加織がいるじゃない。」
恵理菜は本気でそう言った。
「確かに俺は加織と付き合っているけど……加織の事は心からは好きにはなれなかった。……しかも約束しただろ?覚えているかわからないけど、幼稚園の時…結婚するって…。」
俺は正直に気持ちを恵理菜に伝えた。
俺の心臓はもうドキドキしまくっている。
「覚えてるよずっと……竜也が幼稚園の時に言ってくれた言葉……あたし加織には悪いけど、自分の気持ちに正直になる。」
恵理菜は顔を真っ赤にしながら下を向いて言った。
恵理菜も自分の気持ちに正直になろうとしている…。だから俺も正直になろう。
「俺ももう、自分を偽る事をしない。こんな俺でよかったらずっと一緒にいよう。」
俺はそう言って恵理菜を抱きしめた。
「嬉しい……竜也とずっと一緒にいられるの?」
「あぁ、ずっと一緒だ。」
俺はそう言いながら、恵理菜の頭を撫でた。
恵理菜が顔を上げて口を開いた。
「もしよかったら、キスしよ。ずっとしたかった。」
恵理菜が笑顔で言った。
「俺もずっとしたかった。これが俺のファーストキスだ。」
「えっ!?キスしてなかったの?」
「初めては恵理菜とがいいと思ったから。」
「そっか。」
恵理菜は顔を赤くして目を閉じた。
俺は恵理菜の口にそっと口を重ねた。
そして恵理菜は俺の腰に手を回した。
この体制でずっといたい。
その時……ブゥーブゥーと俺の携帯が振動している
俺達はキスを止めて……俺は携帯に出た。
「もしもし。」
「おぉ、竜也。生きてたのか?」
コイツ……人に向かってそのセリフは無いだろう。
「あぁ、何とかな。恵理菜も無事だ。」
「そっかなら、今お前らがどこに居るかわかんないけど…村のはずれにある灯台に来てくれ。じゃ切るぞ。」
プツン
ここから灯台はここは海岸だから結構近いな。
「恵理菜。今から灯台行こう。皆そこに居るらしい。」
「うんわかった。じゃあ、行こっか?」
恵理菜は舌をペロッと出して言った。
そして、恵理菜は俺の手をそっと掴んだ。
俺は少し顔が赤くなっているだろう。
俺達は手をつなぎながら灯台へと進みだした。 |