第10話:作戦と笑い
俺達は灯台に到着した。
ヤツに遭遇する事もなく。
俺は灯台の扉を開けた。
「おぉ!竜也!それに恵理菜ちゃん。やっと来たか。」
「あぁ…色々あったが何とか来られた。」
あれそう言えば潤さんがいない。
「おい十弥。潤さんはどこにいるんだ?」
「あ?潤さんなら上で見張りをしてるみたいだぜ。」
「そっか。それならいい。」
俺は加織に言っておくべき事がある……この状況で言うのもあれだが…。
やはり言うべきだ、俺の本当の気持ちを……。
「加織。話したい事があるんだが…一緒に外に行こう。」
「何?いいよ。じゃあ、外に行こう。」
俺は外に出る前に恵理菜と目が合った。
俺は恵理菜にウンと頷き外へ出た。
俺達はベンチに座った。
でも…いざ言うとなると何かつまるな。
でも…正直に言う事にしよう。
「あのさぁ、俺実は………その…何て言うか……。」
俺がそう言い終わる前に加織が
「実は私の事が好きじゃなかった…でしょ?」
何で?何でわかったんだ。もしかしてずっとばれてたのか?
「どうしてわかったんだ?」
「見てればわかるよ。私じゃあなくて、恵理菜の事が好きなのが、私ずっと不安だった……いつになったら本当の事を言ってくれるのかなぁーって。」
加織には悪い事をしてしまったようだった。
俺の心臓がグサッと刺さるような罪悪感があった。
「ゴメン!今までずっと長い間…偽り続けて。」
「何で謝るの?ふふ…恵理菜の事を守ってあげてね。嘘でもたのしかったよ。竜也と付き合ってた事が。」
加織は少しも動じて無いようだが、内心かなり動じてるだろうな。
「おーーい!竜也。加織。潤さんが呼んでるぜ。」
「あぁ、わかった。すぐ行く。」
俺はそう言って俺達は灯台の中へ入った。
「よし!全員揃ったみたいだね。ちょっと言いたい事があってね。明日の朝に…スカーフェイスと決着をつけよう。」
決着をつけるって言ってもヤツがどこにいるかもわからないのに。
「潤さん。どうやってヤツと決着をつけるんだよ。ヤツがどこにいるかもわかんないのに。」
どうやら十弥も同じ事を思っていたようだ。
「僕にもヤツがどこにいるかはわからないよ。だけど村の中心に行けば…嫌でも現れると僕は思うんだ。」
なるほどそれならヤツは嫌でも現れるな。
「今日は皆ゆっくり休んでいてくれ僕が上で見張っているから。明日の朝に出発だよ。」
そう言って皆は各自就寝の準備をした。
「なぁ竜也。本当にヤツを倒せるのか?」
「さぁな、でも潤さんがいるから大丈夫だろう。」
でも確かに十弥の言う通りヤツは死ぬのか?
一回死んだようなヤツなんだヤツは……俺がヤツに向かってリボルバーを発砲して二発命中しても全然効いていなかった。
「ねぇ竜也。明日で最後なるのかなぁ?」
恵理菜が不安そうな顔でそう言ってきた。
「それはわからない……けど俺は恵理菜を死なせはしない。」
「えっ!?おい竜也。お前そのセリフは加織に言うべきだろ?」
「私はもう竜也にふられたところ……そして今は恵理菜と付き合ってるんだよ。」
「何だそういう事かぁ……はぁー…少しショックだけど恵理菜を大切にしろよな。」
十弥はニィと笑いながらそう言った。
「ふふ。要するに私と十弥は恋に敗れた組って事よ。」
そう加織が言った瞬間…俺達皆は笑っていた。
こうして皆で笑うのは随分久しぶりのように感じる。
「よしっ。今日はもう寝よう明日に備えて。じゃあおやすみ。」
十弥はそう言って真っ先に眠りについた。
「じゃあ私も寝るとしますか。恵理菜、竜也おやすみなさい。」
「おやすみ。」
俺と恵理菜は声を揃えて言った。
「俺も寝るとするか。」
「待って!あたしは竜也の隣で寝るもん。」
「仕方ないやつだな。早く来い。」
恵理菜がニィと笑いながら言ったので俺はそう言った。
そうして先に恵理菜が眠りについた。
俺は恵理菜の頭を軽く撫でて恵理菜を抱き寄せて…眠りについた。
明日で決着がつくといいが。 |