俺、工藤新一が江戸川コナンとなって一年たった。
この姿にもだいぶ慣れてきて、
蘭ともしっかり連絡を取り合っていて何もかも順調
……だと思っていた。
ある日親友と小学校に登校する時、
ピリリリリリ
右ポケットに入ってある携帯が鳴った。
左はコナン用だから……新一用の携帯。
携帯を開くと新着メールがひとつ
…蘭からのメールだ。
俺は何気なくメールを見た。
『新一へ
もう一年たったね。
待っていてくれとか電話で言ってるけどもう無理だよ。
ごめんね。
私、校医の新出先生と結婚することにしたの。
本当にごめんね。
新一も私のことは忘れて幸せになってね。』
俺はメールの内容に固まった。本当かどうかを確かめたくて、
「悪い。今日なんか体調悪いから帰るわ」
と親友達に告げた。
「え?だいじょうぶ?コナン君…」
「大丈夫ですか?」
「朝飯食ってねぇのか?」
「じゃあ、また今度な……」
そう言って、俺は去っていった。
「…………………」
灰原は、コナンが去っていったほうをじっと見ていた。
「おじさん!」
「コナン!?学校はどうした!?」
「そんなことどうでもいいよ!蘭ねぇちゃんが結婚するって本当!?」
「お前どうしてそれを……!!!」
「本当…なんだね…」
小五郎は一瞬しまったという顔をしたが、すぐに意を決したような顔をして
「……ああそのとおりだ。一週間くらい前……にな」
「そう……なんだ」
そう言ってコナンは立ち上がった。
「お、おいコナン!何処行くんだ!?」
「…この家から出ようと思うんだ…結婚するんだから……ね?」
「ま、待て!蘭もまだいてもいいって言ってるんだぞ!」
「いいんだよおじさん…じゃあ蘭ねちゃんによろしく」
そういってコナンは、荷物をまとめに部屋へ向かった。
「新一……すまない」
誰もいなくなった部屋で小五郎がつぶやいた。
「はぁ…これからどうしようかな」
荷物をまとめ終えたコナンはとりあえず探偵事務所を出た。
「どっかのアパートでも借りようかな」
適当に歩いていると後ろから声がした。
「……どう…君」
誰?
「く…どう…君」
誰がよんでるんだ?
「工藤君!!」
あれ?この声は…
後ろを振り向くと、
「灰…原?」
「工藤君…どうしたのよいったい!?」
「……………」
話しづらいことだと察したらしい…灰原は俺を人気のないところに連れて行った。
「で、どうしたの?」
「蘭が結婚することになったんだよ。
俺、愛想尽かされたんだぜ。バカだよな…俺」
俺が言い終えると、
灰原は黙って俺に口付けた。
俺が目を見開いていると、
「私じゃ……だめ?」
俺はその言葉にまた驚いたが、言葉の意味がわかり、
「ありがとう…」
そういって今度は俺のほうから口付けた。
その数日後、
二人の活躍で組織は壊滅。
元に戻れた二人は結婚した。 |