第68話〜それぞれの戦い〜
ティレクたちは再び、螺旋階段を上っていく。
敵は今のところ、さきほどのジ―クフリ―トだけ。
だが、気は抜けない。
そして、再び先程のような大きな広い部屋にたどり着いた。
そこにも敵が1人。全身鎧の男が…。
どうやら、1つの部屋に1人敵が居るようだ。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!ようやく到着かあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
……第一印象。むさい。
むさい男が叫んでいるのでなおさらだ。
「……………まったく、おれの相手はこんなむさいのかぁ。」
ぼやきながら前に歩み出るラピス。
そして、自分の背をティレクたちに向けながらこう言う。
「ここはおれに任せな。後で絶対追いついてやっからよぉ!」
「ああ、頼む。」
ティレクのその言葉を聞いて、なぜかずっこけるラピス。
「―――少しくらい、止めるような声をかけて欲しかったな。」
「ラピスはこんなやつに負けるほど弱くは無いだろ?」
ティレクの言葉を聞いて、ラピスははっとさせられる。
こいつは自分が勝つって信じてくれているんだ、と。
「―――――と〜ぜんだろ?さ、いったいったぁ!」
ラピスにそう言われ、ティレクたちはむさい男…オ―ガナイトの後ろにある螺旋階段の入り口へと向かった。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!自らを犠牲にして、仲間を先に進めるとは、さすがは俺のライバルだああああああああああああああああああああああああああああッッッ!!!!!!」
「だれがおめぇのライバルだ。おれはなぁ、おまえみたいなむさいやつは嫌いなんだよッ!」
「―――――来たか。」
3つ目の大きな部屋。そこにも敵が1人いた。
冷たい目でこちらを睨みつけている。
「ここはおまえが相手か?」
「ああ。死にたいやつは、かかってくるがいい。」
淡々と言う『疾風のジン』。
「―――――こいつはあたしが相手をするわ。」
「ミラ―ジュ…。」
どこか心配そうな声でミラ―ジュを呼ぶティレク。
「な〜にあんたがあたしの心配してんのよ、ティレク。」
「……………はっ。」
急にあきれたような顔になるティレク。
さきほどまでの心配そうな態度がうそのようだ。
「な、なにがおかしいのよッ!!」
「なんで俺様がおまえの心配しなきゃなんねぇんだよ。おまえがこんなところでくたばっちまったら、タイガに言い訳すんのが面倒になっちまうからだよ。」
「あっそッ!いらないお世話よッ!!あんたなんかに心配されなくってもねぇ、あたしはそんなに弱くは無いわよッ!!だからさっさと先に行ってッ!!」
「はいはい。―――――いくぞ、みんな。」
ティレクたち―――――と言っても残りは3人。
とにかくティレクたちは次の螺旋階段を進んだ。
「―――――オレ相手に1人とはな。どうやら本当に死にたいようだな。」
「死ぬのはあんたよ。」
「やあ、やっときたね。待ちくたびれてたよ。」
そこには、槍を玩具を扱うかのように振り回している槍使い、通称『人斬りセシル』がいた。
セシルを見るや否や、ティレクはセルリアにこう言った。
「ここは俺様に任せとけ。」
「ティレクさん……………。」
「残りはおまえ1人で先を行け。」
「ですけど―――――ッ!!」
「セルリア。おまえは絶対にタイガに会わないといけないんだ。この場にいる……いや、『仲間』の中のだれよりもな。」
何かを言おうとしたセルリアの言葉をさえぎり、そう言葉を述べるティレク。
「―――わかりました。ティレクさん、死なないで下さいね。」
「当たり前だ。タイガのバカには、俺様のような親友がついてなきゃいけねぇからな。」
満足したのか、セルリアは先を行く。
「―――へぇ。ティレクっとか言ったっけ?君、タイガの親友なの?」
「まぁな。」
そう返答しながら、自分の得物を構えるティレク。
「親友だから、あいつを最後まで見届けねぇといけねぇんだ。あいつの良き理解者としてもな。」
「ふ〜ん。―――――でもさ。残念だけどその願いはかないそうに無いよ。なぜならぼくが相手なんだから。この『人斬りセシル』がね。」
「だからどうした?相手が人斬りだろうがなんだろうが、俺様の壁になるやつには容赦はしない。」
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