第67話〜最後の戦いの幕開け〜
星空が見えるようになる。
辺りは月明かりと星の明かり、そして塔から漏れる光。
砂嵐は治まり、ひんやりとした空気が惑星『カムラン』を包み込んでいる。
―――――夜だった。
『ラグナエ―ス』から数人の人が現れる。
ティレク、セルリア、ミラ―ジュ、シャ―プ、ラピスの5人。
カイルは戦艦の見張りである。
「………みなさん。タイガさんを連れ戻しましょう!」
「「「「おお―――ッ!!!!」」」」
セルリアの一言で、最後の戦いが幕を開けた。
「―――――始まったね。」
応接間で、ティレクたちの行動を監視しているルシアがそう言った。
「あんな人たちにタイガくんは渡さないんだからねぇ〜♪」
その傍らにはルシアの親友と呼べる存在、ウィズがいた。
その他の者たちはすでに自分たちの持ち場に行っている。
「当たり前さ。タイガは渡さない。英雄ヴァインの生まれ変わりなんだからね。記憶もあの様子じゃ戻っていないようだし、仮に戻ったとしたらタイガはこちらに加担するだろうね。これから本当の戦いが始まることを思い出せば……………。」
塔内部。ひたすらに螺旋階段を上るティレクたち。
ちなみに塔に侵入してからすでに10分ほど経過しているが、敵という敵には全くあっていなかった。
そして、ようやくひとつの部屋に到着する。戦闘するには十分すぎるくらい広い部屋に。
その部屋の中心に、1人の男がこちらを見据えていた。
「!!」
シャ―プはその男を見て驚く。いや、その男に面識があるものは全員驚いた。
「―――――来たか。」
「ジ―クフリ―ト……………。」
蒼い長髪をし、腰には長剣をぶら下げている男。そう、傭兵ジ―クフリ―ト。2つ名を『冷氷のジ―ク』。
「なんでアンタがここに?」
と、シャ―プ。目付きは鋭い。殺気を感じるほどだ。
「依頼だ。」
たったそれだけ…だが、ジ―クフリ―トの職業は傭兵だから納得できた。
「アンタ。こんなやつらの加担するなんて、よっぽど性根が腐ったんだねぇ。」
「おまえと別の道を歩んでから数年経っているんだ。いくらでも性根なんぞ変わるだろう。」
「アンタの場合。腐って変わってるけどね。数年の年月は、人を腐らせることができるって、アンタを見てよくわかったよ。」
それだけジ―クフリ―トに言うと、ティレクたちに振り向き、こう言った。
「アンタたちは先へいきな。こいつはアタシが相手をするからさ。」
シャ―プの気持ちに揺らぎは無かった。本気だということがわかる。
「わかった。だけどシャ―プ、俺様たちとタイガを悲しませるようなことにはなるなよ。」
「ああ。言われなくてもね。」
その返答に満足したあと、ティレクたちは先へと行った。
「…さて、はじめようか。ジ―ク。」
「そうだな。邪魔はいなくなったしな。」
互いにそれぞれの剣を構える。そして、互いに本気で戦う気でいる。
言い換えれば、互いに互いを殺す気で―――――。 |