第56話〜『仲間』のもとへ〜
ここで時間をさかのぼり、真夜中の『グリーンヴェル』。
敵の仲間になったタイガはこのとき眠っており、カイル、シャープ、ミラージュにティレクはピロティで会話をしていたときのこと……………。
――――――――――あれ。
生きてるのか、おれ…………………………
場所は病院。少女のいる部屋はベッドがひとつあり、そのベッドで少女が眠っている。
個室で、人気は少女以外誰もいない。
窓があったので、少女はまだ意識がはっきりとしていないような目で窓の外を見る。
夜……………
ベッドの横に机があるのだが、その机においてあったデジタル時計をその後見る。
2時……………
完全に深夜。
深夜になるまで、自分はいったい何をしていたのだろうかと、少女は記憶をまき戻す。
まず爆発音。
人二人。
そのうちの1人に、自分の胸を……………
串刺し に された……………
まだはっきりとしない意識の中で、少女は串刺しにされた箇所を素手で触ってみる。
包帯が巻かれていた。
……………不思議だ。
かぎりなく心臓に近い部分を刺されたのにおれはまだ生きてる。
自分の生命力に少女は1人、感心した。
……………眠いな。少し寝るか。
現在時刻は2時10分。
寝て当たり前の時間だ。
少女は、それ以上何も考えずに眠りに着いた。
少女は夢を見た。
青年がおれを串刺しにしたやつらと一緒に、どこかに行く夢を……………
青年はおれが知っている人物。
出合ったころは敵同士だったが、いつの間にか『仲間』になってて……………
ただのお飾りの『仲間』かと思ったら、そうじゃなくて………………
決して、城にいるだけじゃ手に入らないものをおれは手に入れていた。
そして、おれを『仲間』とはっきりとさせてくれた青年が、どこか遠くへ行こうとしている夢を……………
……………いや、『夢』じゃない。
これは、おれの目の前で起こった――――――――――
『現実』だ。
そしておれは
そいつを
同じ『仲間』として――――――――――
連れ戻す。
翌朝、個室はもぬけの殻だった。
窓が開いているところから見て、そこから抜け出して、目指したのだろう……………。
―――――――――『仲間』のもとへ。 |