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LEGEND『伝説』【輪廻の出会い】
作:なかたく



第41話〜サンドバック〜


再びトレーニングルーム前。
先ほどの騒がしさがうそのように静まり返っていた。
・・・・・終わったのだろうか。
終わったって何が?と聞かれるとそれはもう・・・・・ミラージュのサディスティックモード(タイガ命名)とか、ティレクの命とか・・・その他もろもろ。
「し、しつれ〜しまぁ〜す。」
おそるおそる扉を開けると、
「あら、タイガじゃない。どうしたの?」
と、運動に適した服装に着替えたミラージュが、トレーニングルームの中心にぶら下がっているサンドバックをボコボコと殴っていた。
「え、あ〜いや。じつは・・・・・・・・・・。」
と言いながら部屋を見渡すと、ちょうど部屋の端っこにやや黒ずんだ赤い液体が付着した服が無造作に置かれていた。
「・・・・・あれ?」
そのいわくありげな服を指差すタイガ。
「ああ。あれね・・・。・・・・・・・トマトジュースがこぼれたのよ。」
そのトマトジュースが入っていたと思われる容器がないんですけど。
再び部屋を見渡すと、いわくありげなミラージュ曰く、『トマトジュースがかかった服』のちょうど逆の隅っこにサンドバックが置かれていた。
・・・・・あれ?
サンドバックって、真ん中にぶら下がって・・・・・。
「のぅわあぁッ!!!!!」
突然大声を出すタイガにびくっとするミラージュ。
「ど、どうしたのよ。急に大声なんか出しちゃって。」
「あああああああああああああれ・・・。」
口をパクパクさせながらぶら下がっているサンドバックを指差すタイガ。
サンドバックの中には本来砂かその類が入っているものなのだが・・・・・なぜか人の形が。
「ああ、あれね。人型サンドバックよ。」
ミラージュが言ってる矢先から人型サンドバック(ミラージュ曰く)はもぞもぞと動いていた。
「あの。サンドバックって、動かないよね?」
「・・・・・電動式なのよ。」
「お〜い。」
サンドバックの中から弱々しい声が・・・・・。
「サンドバックって、しゃべらないよね?」
「・・・・・音声付きなのよ。殴ると・・・。」


ドゴォッ


「げふぅッ!!」
「・・・・・て感じでしゃべるのよ。」
「いやだってさっき、殴る前からしゃべって・・・。」
「あたしが腹話術でしゃべってたのよ。」
「今さっきの状況で腹話術をやる必要性って、ないよね?」
「人は時々やるものなのよ。」
「・・・・・さっき殴ったサンドバックが赤く変色してるんだけど。とくに・・・・・人で例えるなら口の部分。」
「トマトジュースがこのサンドバックには入っているのよ。」
「・・・・・微妙に鉄くさいけど。僕の知る限りこの匂いは生き物とか斬ったときに出てくる液体に・・・。」
「・・・・・品種改良してつくられた血味のトマトで作られたトマトジュースだからよ。」
「・・・・・・・。」
ここまで言い訳が出来るなんて・・・・・。
ネタはすでにわかっているタイガだが、下手に切り出すと同じ目にあう可能性大。
そんなところに。


ピンポーン


「まもなく、惑星『スレイミア』に到着します。まもなく・・・・・。」

と、放送が流される。
「もう着くのねぇ。それじゃあ、あたしはちょっと自分の部屋に戻るわね。」
そう言うとミラージュは逃げるようにトレーニングルームから出て行った。
「・・・・・・・。」
気になってサンドバックの中を調べてみると、虫の息のティレクが中からにょろりと出てくるのだった。


サディスティックモード
タイガ命名。
ミラージュがティレクをボコボコに殴っているとき性格が変わっているときのことを言う。

トマトジュースがかかった服
ミラージュ曰く。
だがほぼ100%血である。
サディスティックモードでティレクをタコ殴りにしてたときに付着したものと思われる。











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