第39話〜(脳味噌筋肉野蛮)怪力女・・・〜
ここは格納庫。
そこでは現在、『スペース・フォース』のメンテナンスが行われているところだった。
「お、タイガじゃないのよ。」
タイガを呼ぶ声。そこにはティレクとスピルがいた。
ちょうど、他の整備員たちの邪魔にならないような場所に。
「やぁ。ティレクにスピル。」
歩み寄って話すタイガ。
「全く、いつ来てくれるのかと思ってたぜ。同じ船の中にいるのになかなか顔ださねーもんなぁ。」
「いやぁ、それは仕方ないよスピル。だって、ここのところ盗賊侵入してくるわ、セルリア誘拐されるわで会える時間が無かったからね。」
「ははは・・・。たしかに言われてみりゃぁそうだよな。」
「ところでタイガ。さっきまでどこ行ってたのよ?」
と、ティレク。
「え?ああ、さっきまでみんなのところにね。」
「みんな?・・・・・あ〜。シャープお姉さまとセルリアちゃんとラピスと・・・・・あの怪力女のとこか。」
「ティレク。セルリアはギリギリOK、ラピスは普通と考えて・・・・・なに?その呼び方。」
シャープお姉さまに・・・・怪力女。
怪力女は、消去法で考えてミラージュのことであろう。
「いやぁ〜。だってよぉシャープって姉貴って感じじゃねーか。そんで怪力女はそのまんま。本当は脳味噌筋肉野蛮怪力女だったんだが、おまけにおまけして怪力女になったんだよ。あえて言うなら(脳味噌筋肉野蛮)怪力女だな。」
()をつけただけだが。
「・・・・・いまのをミラージュに言ったらどうなるだろうね、スピル。」
「あの姉さんのことだ。ティレクをそれはもう・・・・・例えようがないくらいにボコボコに。」
「してあげるわ。」
男たちの会話の中に突然乱入してきたミラージュ。
「ミミミミミミミラージュッ!?いつの間にいるのさ!!」
驚くタイガ。そりゃそうだろう。
「まああんたに用があってね。・・・・・それより、色魔男。さっきまでのあたしの呼び名、ばっちしと聞かせてもらったわよ。」
視線をティレクに向けるミラージュ。
それも殺気立つ。
「え?あ〜・・・・・空耳でしょーよ、ミラージュ様。」
冷や汗を滝のように流すティレク。どうやら本人の前では言ったことがなく、陰口で言ってるに過ぎないようだ。
というか「様」って・・・。
「さて。楽しいショータイムを始めましょうか、ティレク。タイトルを付けるなら『ブラッド・バーティ−』を。」
それを聞いてどんどん顔を青ざめていくティレク。それから震えだすティレク。
だがそんなことはおかまいなしに、震える子猫の首根っこをつかむようにティレクを引きずっていくミラージュ。
そしてそのまま格納庫から姿を消していった。
「・・・・・じゃあスピル。この辺で失礼するよ。」
「あ、ああ。暇があったらティレクの様子を見てやってくれよ、タイガ。」
「うん、そうするよ。」
タイガはそう言うと格納庫から出て行った。
そう言えば、ミラージュの用件ってなんだったのだろう? |