第35話〜次の目的地〜
「ふあぁ〜。よく寝たぁ。」
ベッドから起き上がるタイガ。
それにしても昨日のアレはすごかった。
部屋にみっちりとかつ、ズラ〜と同じポーズで並んでいる戦闘員。
あれがクローン人間のなれの果てかと思えるくらいだった。クローンじゃなかったけど。
タイガはまず、朝食を食べるために食堂へと行き、朝食を食べる。
そしてその後ブリッジへと入る。
「おはよーございます、艦長。」
「ああ、おはよう。タイガ。」
背を向けていたので振り返ってあいさつをするカイル。
「それで艦長。どうしますか?」
オペレーターの1人がカイルに何かを問う。
「う〜ん。そうだなぁ。」
「・・・・・何かあったんですか?」
「まあね。」
やや深刻そうな顔をするカイル。
「実は、『ラグナエース』の燃料が切れかけててね。」
「燃料だけじゃなくて、艦内の物資もですよ。食料とか、水、医療道具・・・その他もろもろ。」
オペレーターも揃って深刻そう。
だが確かに、燃料が切れたら漂流状態になってしまう。
そこに敵がやってきたら・・・。
(・・・あれ?)
ここでタイガは1つ疑問を抱く。
なぜ艦長たちはこんな母艦を引き連れて旅をしているのだろうと。
「艦長、質問があるんですけど。」
「ん?なんだい?」
「艦長は何をするためにこの母艦で旅をしてるんですか?」
「あ〜・・・・・。時期が来たら話すよ。」
結果的に答えになってなかった。
よほど他人に言えないことなんだろうか。
「艦長。どうします?」
「え、ああ。近くの惑星で補給をするしかないね。この辺りで一番近い惑星は?」
「え〜と・・・。惑星『スレイミア』ですね。」
惑星スレイミア・・・・・タイガとティレクがかつて行こうとしていた惑星だ。
「よし。じゃあそこで補給をしよう。目的地を惑星『スレイミア』にセット。」
「了解。」
オペレーターの様子を見てから、タイガへと振り返る。
「まあ。何度も言うようだけど気にするなよ、タイガ。」
「え?」
「少しばかりつらい顔してたぞ。」
この人はすごい。
タイガの心情を振り返った瞬間、いや振り返る前からわかっているようだった。
タイガ自身も、もうあのことは気にしないでいるつもりだったのだが、カイルの前では通用しなかった。
「・・・・・大丈夫です。もう。」
「そうか。なら、君はもうみんなのところへ行ったらどうだい?ちょうどここに来るとき、ピロティ辺りで見かけたけど。」
「はい。そうします。」
過ぎたことをいつまでも後悔してられない。
せめて今自分にできることは、もう2度とあんな悲劇を起こさないように行動することじゃないのか。
そう思いながら、タイガはブリッジを後にした。 |