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LEGEND『伝説』【輪廻の出会い】
作:なかたく



第29話〜セルリア奪還戦15 魔女の恐怖〜


「ふっふっふ〜♪」
戦いが始まっているのに、余裕といった感じの微笑を口に浮かべているウィズ。
「いくぞッ!!」
そんなウィズに向かってタイガは地面を蹴る。
「無駄だにゃ〜ん♪」
ウィズは杖に魔力を込める。すると・・・


バチィッ


「ぐわッ!」
空が晴れているにもかかわらず、突然タイガに一筋の雷が落ちてきた。
「な・・・。」
「にゃははははは〜♪私の力、思い知ったかね?」
ちなみに今ウィズがした魔術は『ライトニング』と呼ばれる魔術である。
魔術師の初歩の魔術のひとつである。
普通魔術は『詠唱』と呼ばれるものを唱えなければいけないのだが、この少女は無詠唱で『ライトニング』を発動させた。
「無詠唱で魔術を発動させるなんて・・・。」
思わず声にしてしまうミラージュ。
初歩の魔術とはいえ、無詠唱で発動させるのを見たのはミラージュ自身、見たことがなかった。
「どう?すごいっしょ〜。私は初歩の魔術くらいなら、無詠唱で発動させることができるのだ〜♪」
にゃはは〜、と後で笑うウィズ。
だが、これでひとつはっきりしたことがわかった。
言葉遣いはふざけていて、なおかつ外見は少女だが、並の魔術師ではないことが。
「なら次はおれが相手だッ!!」
ライトニングの攻撃を受けて体がしびれてうまく動けないタイガに続いてラピスが短剣を持ってウィズに立ち向かう。
「キミはこれでどう?」
再び杖に魔力を込める。
すると、ウィズの周りに氷柱が発生し、ラピスめがけて発射される。
「なッ!!」
計5発。
3発までは持ち前の盗賊としての技量なのか、アクロバティックな動きでかわした。
だが4,5発目は左足と右脇腹をかすれる。
「くわッ。」
足をやられ、バタリとその場に倒れてしまうラピス。
先ほどの魔術は『コールドニードル』である。
「にゃははははは〜♪次は誰かね?」
「なら俺様が相手をしてやるよッ!!」
ティレクはそう言うと槍に魔力を込める。
「真空衝撃波ッ!!」
ティレクは一度剣を鞘に収め、そして一気に鞘から剣を抜き衝撃波をウィズめがけて飛ばせた。
「なかなかなんだけどねぇ〜。」
杖に魔力を込めると、ウィズに当たるかどうかというところで不可視の壁に当たり消えうせた。
「『シールド』だと!?」
「何も攻撃するだけが能じゃないからね〜。」
そう言うと、ウィズはティレクめがけて雷を落とす。タイガと同じ『ライトニング』だった。
「つぅ!」
身体を電気が伝い、うまく動けなくなったティレクはその場で倒れる。
「次はぁ〜・・・・・キミだけだね。」
ウィズはミラージュを捉える。
ミラージュはすでに戦闘体勢に入ってた。
「いくわよッ!!」
ミラージュは一気に踏み込んでウィズめがけて走り出す。
「・・・・・ふ。」
ウィズは口を緩ませると、再び『シールド』を展開する。
「はあああぁぁぁぁぁッッ!!!!!」
渾身のパンチッ!!!


ガッキイィィィィィィィン


だが、ミラージュの渾身の一撃はウィズに届かなかった。
不可視の壁『シールド』を破るだけの威力が足りなかったのだ。
「女の子なのにすごいパンチだね。すごいけど・・・・・私にはかなわないみたいだね♪」
「く・・・。」
苦虫を噛み潰したような表情になるミラージュ。
「コールドニードルゥ〜♪」
とっさに下がるミラージュ。
だが無情にもその攻撃はミラージュの身体を裂く。
両腕、右脚、頬、そして右脇腹に氷柱が直撃こそしなかったもののかすれる。
「いっつぅ・・・。」
全身を襲う痛みにミラージュはその場に倒れこむ。
「にゃははは〜♪やっぱり私って強い〜♪」
自分で自分をほめるウィズ。
だが、この圧倒的強さ。ウィズの行動もわからなくもない。
4対1であるにもかかわらず、ウィズは4人とも地面にねじ伏せたのだ。
「にゃはッ♪痛いのももう嫌でしょ?だから、とどめをさしてあげるヨ♪」
ウィズは目の前に倒れている一行に、そう言うのだった。



ライトニング
雷系初級魔術。
対象の敵に一筋の雷を落とす。

コールドニードル
氷系初級魔術。
自分の周りに計5本の氷柱を発生させ、相手に向かって飛ばす。

シールド
補助系初級魔術。
自分の周りに不可視の壁をつくり、敵の攻撃を防ぐ。











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