第24話〜セルリア奪還戦10 魔女風の少女〜
ここはブリッジ。
「みんな。侵入者の撃退、お疲れさん。」
「まだ冷凍庫ん中にいるけどな。凍っちまってるけど・・・。」
ラピスの言うように、現在『ラグナエース』の冷凍庫にはスライムのオブジェ(と言っても謎の物体が変な形で固まっているだけだが)がある。
問題はこのスライムをどうするかだ。
「艦長。あのスライム、どうするんですか?」
少しばかり気になり、タイガがカイルに尋ねてみる。
「う〜ん・・・。凍っているなら、凍らせたままどっかに捨てようと思ってるけど。」
たしかに。普通に戦って倒せないならそのままどっかにやったほうが身のためだ。
「それよりオレも聞きたいことがひとつあるんだけど。」
「なんだい?」
「シャープの後ろで転がってるミラージュは・・・・・何かあったの?」
カイルが指を指している場所には、どこかの戦争に借り出されていたのか?と思うくらいボロボロになっていた。
頭にはいくつものたんこぶが出来上がっており、なにやら銃弾の穴らしきものがミラージュの羽織っていたマントにはあった。
虐待の域を超え、もはや殺人未遂の域である。
「気にしないでおくれよ、カイル〜。」
そういうシャープの手には、ちょうどタイガとティレクの死角になるように構えられた拳銃が、カイルに向けられていた。
本気でやりかねないのがこのシャープの恐ろしさ。
「そ、そう言うんなら気にしないでおくよ。・・・・・それより、もうすぐ着くよ。」
「着くって・・・・・・・まさか。」
タイガにカイルはうん。と頷く。
「惑星『ファーメル』さ。」
「・・・・・・・ん?」
「やっほーッ!!ジークくん♪元気にしてますかな?」
蒼い長髪の男に向かって比較的高い声がかけられる。
黒い衣装に黒いマント、そして魔女のようなデカく黒いとんがり帽子をかぶっている少女・・・・・というか『魔女のような』ではなくぱっと見た目だれもが『魔女だ!』と思わせる身形だった。
「・・・・・なんだ?」
「なんだって言われてもねぇ。私はただ、そこの機体を取りに来ただけ・・・・・・・うおぉッ!!オマケも一緒!?」
「ああ。『スペース・フォース』のパイロットだと思って連れてきた。今は気絶させてある。」
プラチナブロンドの髪をした少女。さらわれてからろくに目覚めたことがない。
目覚めたと思ったら気絶or睡眠。そのくり返しである。
「いやぁ〜、それならジークくんにはなおさら感謝しないとね♪あ、そうそう。約束のブツはちゃんとキミの口座に振込んだから。」
口座ということは銀行だろうか。どうやら約束のブツとはお金のようである。
「そうか。」
短く答える長髪の男。
「それじゃ、もらってくね〜♪」
魔女風の少女はそう言うと『スペース・フォース』と呼ばれる機体とプラチナブロンドの髪の少女を、手下と思われる人たちに運ばせる。
「それじゃあ、縁があったらまたねー♪」
それだけ言うと、魔女風の少女と手下は、頂くものを頂いてその場を後にした。 |