第15話〜セルリア奪還戦1〜
「正直、とてもたいへんなことになったな。」
それが艦長カイルから発せられた一言だった。
現在タイガたちはブリッジにいる。
カイルが言った「たいへんなこと」とはセルリアのことだ。
盗賊と思われる女性が『ラグナエース』から去った後、タイガたちはセルリアを探したが、どこにも見つからなかった。
ブリッジに装備されているレーダーを使っても見つからない。
そうくると、導き出せる結論はただひとつ・・・。
「セルリアがあの盗賊に誘拐されたってわけかい。」
燃え尽き状態から復活していたシャープ。
「だけど、なんでセルリアが誘拐されるのよ。」
「たしかに。俺様がやつから聞いたのは『スペース・フォース』を盗む、くらいしかあの女から聞いてねーよ。」
「・・・・・まさか。」
ティレクのその言葉で、タイガがわかったように言った。
「なんなの、タイガ。あんた何かわかったんでしょ!」
「え、うん。あくまで仮説だけどね。」
「今はそれでもいいよ。話してくれないかな?」
と、カイル。
「うん。まあさっきも言ったように仮説なんだけど、セルリアがその・・・盗まれた『スペース・フォース』の中に入っていたとしたら。たしかあの『コメット・カリバー』ってセルリアがパイロットなんでしょ?」
「なるほど。一理あるかもね・・・。」
と、シャープ。
「それが正解だとして、問題は場所なんだけど・・・。」
「ああ、場所なら大体わかるよ。」
「本当ですか、艦長!」
「ああ、『スペース・フォース』には識別コードがあるから、それを追っていけば場所はわかると思うよ。現在、ブリッジのオペレーターに頼んでるんだけど・・・・・どう?調子は?」
カイルはオペレーターに現在の調子を確かめる。
「今はまだわかりません。結構の速さで逃走しましたから・・・。」
「そうか・・・。」
オペレーターからの返答を聞くと再びタイガたちに振り返った。
「まあ、そういうわけだから君たちはゆっくりしといてよ。」
「ゆっくりしとけって・・・・・だって、セルリアが!!」
「ちょいまち、ミラージュ!」
食ってかかっているミラージュをシャープがとめようとする。
「セルリアのことは心配だけど、ワーワーアタシらが言ったところで事態は変わらないだろ。少し冷静になったほうがいい。」
「・・・・・はい、すみません。」
理解したのかミラージュは食ってかかるそぶりをやめた。
どうもミラージュは、シャープにだけ敬語を使うようである。
「さあさあ!!シャープの言葉を納得してくれたと言うことで解散解散。各自休養をとるように。」
カイルがそう言うので、タイガたちはひとまずブリッジを出た。
「・・・・・さあ、艦長殿が言ってたようにアタシらは休養とるよ!」
シャープはそう言うと、ブリッジのドア前から解散した。
(休養とれって言われてもなぁ・・・・・。仲間が誘拐されたと言うのに、そんなお気楽にできないよ。)
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