第14話〜Space force is stolen〜
「くそッ。」
「おらおらぁッ!!ぜんぜん攻撃があたってねぇぞ!」
ティレクは現在、小型船を操っていたパイロットかつ、魔物たちを操っている張本人と対峙していた。
茶髪の長髪で白いハチマキを頭に巻いている男性・・・・・もとい女性だった。
言葉遣いが男性(それも不良っぽいと言うか荒い性格の人)に似ているので声だけを聞くと男性にしか聞こえない。声の高さは別としてだが・・・。
その女性にティレクは悪戦苦闘していた。
「真空衝撃波ッ!!」
ティレクは一度剣を鞘に収め、一気に鞘から剣を抜くと衝撃波がその女性めがけて一直線に飛んでいく。
「動きが直線的過ぎるってのッ!!」
女性は放たれた衝撃波をたやすくかわした。
「おれも暇じゃねぇんだ。用をとっとと済ませたらトンズラさせてもらうぜ。」
「その用ってのはなんだ?」
「まあ、単刀直入に言わせてもらうとあそこにある『スペース・フォース』とやらを1機もらいにきたんだ。本当は3機とももらいたいんだが、お前みたいに邪魔なやつがいるからな。」
「お邪魔虫で俺様は大いに結構だけど・・・・・なッ!!」
ティレクは言葉を言い終えると同時に一気に最高速度まで走る速さを上げ、その女性に一太刀あびせようとする。
「烈空破ッ!!」
「ふ。」
渾身の一撃をその女性は瞬時にかわした。
「なッ・・・・・。」
かわされると思っていなかったのか、ティレクは一瞬無防備になる。
その隙を見逃す気はない女性。
女性の武器である短剣を取り出し、そして・・・
「斬影突牙剣ッ!」
ティレクを真正面から斬り下ろし攻撃を喰らわせると、瞬時に背後に回り突き攻撃を喰らわし、とどめに斬り上げ攻撃をする。
「い・・・つぅ・・・。」
ティレクは斬り上げで空中に浮かされた身体を重力に逆らうことなく床に向かって激突、そしてそのまま動かなくなった。
だが、斬られたはずなのにどこにも斬り傷は無かった。
「みねうち・・・・・と言うか、この短剣、刃を磨いてねーんだよなぁ。」
気絶しているティレクに向かってつぶやくように言う女性。
たしかに、その女性の持っている短剣には刃がついてなかった。どうにも斬り傷がつかないわけである。
が、人を気絶させるくらいは出来るようである。
「よし、これで通路の敵は全滅したはず。」
現在タイガとシャープとミラージュは第5階層。ミラージュは途中で合流していた。
通路には当事者シャープが言ってたように魔物はいなかった。
「よし、いそご・・・。」
急ごう、と言おうとしたタイガだが言葉が止まる。
「どうしたのよ、あんた?」
「・・・なんか、起動音が聞こえない。」
と、タイガが言うのでシャープは耳を澄ませる。
「・・・・・たしかにするね。この音は・・・まさかッ。」
シャープはいきなり格納庫を目指して猛スピードで走っていく。
「ど、どうしたんですか、シャープさん。」
ミラージュは疲れているのかふらふらとながら格納庫へと向かおうとする。
タイガはと言うとシャープと一緒に全力疾走で駆けていった。
「しまったッ!!」
シャープが目にした光景は小型船が『スペース・フォース』、それも『コメット・カリバー』をワイヤーでつなげて逃げようとしているところだった。
「させるかッ!!」
シャープがワイヤーめがけて銃をぶっ放そうとしたが・・・
(しまったッ。さっきの戦闘で銃弾がゼロ・・・・・。)
思わず自分のおろかさに白くなって燃え尽きるシャープ。さしずめ、明日の○。ーのとあるワンシーンのようである。
「そこの姉さん。『スペース・フォース』とやらはいただいていくぜッ!!」
そう台詞を残していくとその女性は追突させた小型船に乗って、『コメット・カリバー』を盗んでいった。
「シ、シャープさん・・・・・も、燃え尽きてる。」
シャープからは「燃え尽きたよ、真っ白にな・・・。」と言う台詞をぶつぶつつぶやいていた。
「ふぅ・・・。やっと追いついた。」
後から来たミラージュ。そこでタイガはひとつのことに気づく。
「あれ?そう言えばセルリアは?」
そのタイガの一言に、ミラージュはそういえばッ!!て感じの表情になるのだった。 |