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LEGEND『伝説』【輪廻の出会い】
作:なかたく



第13話〜艦内戦闘〜


タイガは、現在格納庫へ向けてとにかく全速疾走していた。
走るのはタイガの専売特許である。
この船は全5階層になっており、一番上段が第1階層で一番下が第5階層だった。
ブリッジはその中で第1階層にあり、格納庫は第5階層にあったので、走っても結構な時間がかかる。
ちなみにタイガたちの部屋は第2階層だ。
「あッ!!」
第4階層目に移ろうとしたとき、ようやくタイガは進入してきた魔物の姿を見ることが出来た。
全身鎧で中身がわからないほどの重装備をした魔物だった。
「リビングアーマーか・・・。」
リビングアーマーとは、全身を鎧でまとっており、その上で剣や斧といった武器を装備している魔物で、中身はない。かわりに、鎧の中に紋様がありそれを破壊する事でこの魔物は倒せるのだが、正直表面から見てもその紋様はどこに書かれているのかわからず、ほとんどマグレ勝負だった。
幸い相手は1体のみだった。他にもいるだろうが他の場所に散らばっているらしくここにはいない。
タイガは腰にぶら下げている鞘から剣を抜いてかまえた。
(一度鎧をばらばらにしてから紋様を探すか・・・。)
そう思ったタイガにリビングアーマーが自分の得物である剣を大きく振り下ろした。
(思ったより動きが緩慢だ、簡単にかわせる!)
攻撃をかわしたリビングアーマーの背後に回るタイガ。
「はあぁッッ!!!」
大きく剣を腹部付近に横殴りに振るう。
ガシャアッと音と共にリビングアーマーはバラバラになる。
今のうちにとばかりタイガは紋様を探すが突然武器を持ったままリビングアーマーの右手がタイガに襲い掛かってくる。
「なッ!!」
瞬時に剣で受け止めるが、そのままタイガは弾かれてしまう。
「っ・・・。」
そのまま壁に激突したタイガは少しよろめきながら立ち上がる。外傷は無いようだった。
だがさっきのことで紋様を探す暇はないと悟ったタイガ。
じっくり紋様を探していたら攻撃されてしまう。
(だったら僕の長年の勘で勝負するしかない。)
そう思うとタイガは急に目にもとまらぬ俊足で敵に近づく。
幻影突げんえいついッ!!」
その俊足を維持したままタイガは背後に回り人間で言う心臓部分に突き攻撃を放つ。
すると、それが当たりだったのかリビングアーマーはピクリとも動かなくなり、やがて砂となって消えていった。
「ふぅ。」
ほっと一息ついて座り込んだそのとき、背後に殺気のような気配を感じ取ったタイガ。
「しまッ・・・。」
殺気の正体は別のリビングアーマーだった。しかもすでに武器を振り上げており、確実にタイガに向けて振り下ろすことがわかる。
(やられるッ!!)
一撃喰らうことを覚悟するタイガ。だが・・・
パンパンパンッと、銃の音が響き渡ったかと思うと、リビングアーマーは先ほどのものと同じように砂となって消えていった。
「・・・・・・・?」
唐突だったため、何が起こったかわからないタイガ。
「なかなかの剣術だけど、最後の最後まで気を抜くんじゃないよ。」
「シ、シャープ・・・。」
銃を放ったのはシャープだった。
シャープはリビングアーマーを倒すと拳銃を右腰に引っ提げた。
左腰側には剣がぶら下がっていた。
「よぉ、タイガ。アンタもやっぱり戦うんだねぇ。」
「あんたもって?」
「さっきティレクのやつが『もうすぐタイガがくるはずだからおまえさんは待ってやっといてくれ。』て言われたんでね。待っていたのサ。」
「いつからそこにいたの?」
「あんたが1体目のリビングアーマーと戦っていたときからずっと。少しばかり見物させてもらったよ。さすがは7年間流浪剣士をやってることはある。が、ほっとして敵に背を見せるのはどうかと思うよ。」
褒めたかと思うと喝を入れるシャープ。
正直、厳しい・・・・・・・。
「まあ、それはおいといて急いで格納庫へ行くよ。この辺の敵は全滅させといたから。」
「う、うん。わかったよ。」
そう言うシャープに、タイガは再び全力疾走で追いかけるのだった。


技紹介

幻影突げんえいつい
神速で相手の死角に入り、瞬時に突きを放つ技。











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