第12話〜襲撃〜
「ふぅ〜。疲れたぁ〜。」
タイガはどさっとソファーに座り込んだ。
現在、タイガはセルリアが用意した部屋にいる。7年ぶりに友人と再会した後、セルリアがやってきて部屋が用意できたことを知らせに来たのだ。
用意してくれた部屋は、4,5人ほど座れるソファーが1セット。それにベッドや洗面器、風呂もあった。
そのほかにも住むために必要なものはほとんど揃っており、「他に必要なものがあるのでしたら、コンビニで買ってください。」とセルリアが言っていたが、買い足す必要は特にない。
あえて言うのなら、洗面器に用意されている歯ブラシや、歯磨き粉、石鹸や、風呂にあるシャンプーやリンスといったものがけっこう小さいことである。
歯磨き粉も石鹸もそう長くは持たないだろう。
ちなみにタイガとティレクはそれぞれ別々の部屋が用意されていた。
「・・・・・・・・・・・これからどうなるんだろ。」
ソファーに座ったまま考え込むタイガ。
なんだかんだ言っても、スレイミア行きの船が襲撃されたことを忘れてはいない。
他の乗客は逃げ切ったのだろうか、乗務員は脱出できたのだろうか・・・・・そんなことを考えると、自分たちのおかれている状況ははっきり言ってとても良いほうで、こんなことをしていていいのだろうか、とか考えてしまう。
「・・・・・・・。」
しばらく黙りこくって考えるタイガ。
じっとしているとついあのことを考えてしまう・・・・・。
(とにかく、ブリッジに行ってみようかな。)
そう思うとタイガは自室を出た。
ブリッジに行く理由は特にない。ただ、じっとしていると落ち着かないからだ。
タイガがブリッジへ行こうとしたそのとき
ドゴォォォォォォォォンッ
何かがぶつかったような音と共に、艦内が大きく揺れ出した。
「な、なんだッ!?」
さっきまでブリッジに行っても話題のなかったタイガだが、さすがに何が起きたのか気になってブリッジに向かって急いで行った。
「失礼しますッ!」
「ん?タイガか。」
「艦長、さっきの揺れは?」
「カイルでいいよ。まぁ今はおいといて、揺れのことかい?現在解析中だから、なんともいえないね。」
「そうですか・・・。」
だが、ただ事ではないと思っているのかどこか緊迫したような雰囲気を漂わせていた。
「クロード指令ッ!」
『ラグナエース』のオペレーターがカイルを呼んだ。そうとうあせっているように聞こえた。
「どうした?」
「格納庫に小型船が激突し、こからドリルで穴を開けたみたいですッ!!」
「なんだってッ!侵入する気かッ!!」
大型モニターに映し出されていた格納庫には、すでにドリルの先端が見えていた。
そして、ある程度ドリルが格納庫に入ると先端がドアのように開いた。
「あッ!ドリルの先端がドアになっていて、そこから・・・・・魔物がッ!!」
「魔物だとッ!?くそ、中からこの船を落とす気かッ!!戦闘員を向かわせろッ!!なんとしてでもこの船を守り抜くんだッ!!」
「わかりました!」
オペレーターは、大急ぎで艦内中に放送を流す。
「タイガは安全な場所に隠れててくれ。」
カイルの言葉に少し考えるタイガ。
せめてこの船の人たちのために・・・・・。
「艦長・・・いや、カイルさんッ!僕も剣士です、だから・・・・・僕も戦いますッ!!」
「タイガ・・・。」
少し意外だったのか考えるそぶりを見せるカイル。そして・・・・・
「わかった。実を言うとこの船にいる戦闘員は実戦経験がほとんどないんだ。少しでも実戦経験のある人がいてくれると心強い。」
そして、
「タイガ・ウナバラ。この艦内に侵入した魔物たちを片付けてくれッ!」
「はいッ!!」 |