第11話〜7年ぶりの再会〜
「・・・・・ふぅ、一応一通り艦内を説明したわよ。」
ミラージュはそう言うと紅茶を一服した。
現在タイガたちはピロティにいる。
医務室に行った後タイガたちは、コンビニ、食堂、トレーニングルーム、公園に行って、そのあとまたタイガたちとミラージュたちが最初に出会ったピロティへと戻ったのである。
ティーラウンジでもよかったと言えばよかったのだが、ミラージュの殺戮ショー(ティレクをハメ殴り)の傷跡がまだ残っていたのでピロティとなったのだ。
「やっぱり改めて考えてみるとこの艦内って広いな。」
目の前の机に並べられた菓子をつまみながら言ったティレク。
「まあねぇ。なにせこの『ラグナエース』も実は『超高度先史文明時代』の遺産なんだから。」
「へぇ〜。そうなんだ。」
と、誇らしげに言うシャープに頷くタイガ。
「この発見されたばかりの『ラグナエース』の中には『コメット・カリバー』があったのさ。」
「『コメット・カリバー』・・・・・・・・・・・・ああ、ハーベリアさんの乗ってた戦闘機か。」
「まあね。だから『ラグナエース』は、もしかしたら『スペース・フォース』の母艦専用に造られたんじゃないかって学者たちが言ってるんだよ。まぁアタシも、その仮説はあってるんじゃないかって思ってるんだけどね。」
「へぇ〜。」
「ていうかあんた、タイガだっけ?」
「え、うん。」
不意にミラージュがタイガに話しかける。
「あんたセルリアのこと『ハーベリアさん』って言ったでしょ。」
「え・・・あ、うん。」
「この船ではよそよそしい態度は厳禁よ。あたしたちのことを名前で言ってるんだからセルリアのこともちゃんと名前で言いなさい。」
「う、うん。わかったよ。」
タイガはミラージュの忠告に頷いた。
「あれ?そういえばセルリアはどこだい?」
「あ。ハーベ・・・・・セルリアなら僕たちの部屋を用意するためにどこか行ったようですけど。」
また『ハーベリアさん』と言いかけたタイガだったが、今度はちゃんと名前で言ってみせた。
「あの子は真面目だからねぇ。アンタと同じで。」
「ま、まぁたしかに。第一印象は僕もそう思いますけど・・・。」
「それがあの子のいいところで、悪いところだね。」
「あの、シャープ。真面目が悪いところなの?」
「う〜ん。それはちょっと難しいねぇ。アタシはどっちでもあるって思ってるし。」
どっちでもあるとは、良いでも悪いでもと言う意味だろう。
「でも時にその真面目ってやつを断ち切らないとやりきれないこともあるんだよ。」
「・・・・・・・?」
「まあ、あんたはまだ若いからね。じきにわかるさ。」
そう言うとお菓子をつまむシャープ。
と、そんなところに
「お、シャープにミラージュじゃねぇか。・・・・・ん、そこにいる2人は誰だ?」
3時方向の通路から人がやってきた。
「お、格納庫の整備員じゃないか。休憩か?」
「まあな。そろそろ休憩も終わりだけど。」
「ちょうどいい。この子たちに自己紹介してやりなよ。さっき格納庫へ行ったんだけど人がいなくてさ。」
「・・・・・・・ああ、なるほど。おまえらが艦長の言ってたやつらか・・・・・・・あれ?」
「・・・・・ん?」
整備員はティレクと目が合うと少し何かを考え始める。ティレクもだった。
「・・・・・・・アアーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!おまえ、ティレクかッ!!?」
不意に大声で叫ぶ整備員。
「ってことはやっぱりおまえスピルかッ!」
その整備員の言葉で相手が誰なのかがわかったティレク。
「スピルってまさか・・・・・ヴァルゲール会社の?」
タイガもわかったらしい。
「知り合い、あんたたち?」
と、ミラージュ。
「うん。スピル・ヴァルゲール、宇宙をまたにかけるヴァルゲール会社の息子だよ。」
「じゃあ、おまえはタイガか?」
「うん。そうだよ。」
整備員・・・・・スピルの問いにタイガが答えた。
「うわ〜、久しぶりだな、おいッ!!7年だっけか?会ってないのはよ!」
と、そのとき。
ピピピピピピ・・・・・・・
「あ!ヤバッ!!俺もう行かなきゃなんねぇッ!!じゃあな、タイガ、ティレク!!」
アラーム音が鳴るとスピルは走って格納庫へと向かった。
「・・・・・なんであいつがいるんだ?」
「さあ。」
不思議がる2人。
「スピルは2年ほど前からこの『ラグナエース』に入ってきたんだよ。それにしても、アンタたちが知り合いだったとはねぇ。」
「まあね。ただ、スピルの家の事情でなかなか会える日が少なかったんだけど。」
そう行ったタイガは、7年ぶりにティレク以外の知り合いと会えたせいか、どこかうれしそうだった。
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