第5話 ぐだぐだな、強盗の逮捕劇。
「なぁ、妹よ。」
「なにー?お兄ちゃん。」
「これは・・・なんなんだい?」
僕の指差した先には、・・・なんか、いかにも強盗っぽい人がいた。・・・スマキにされて。
事の発端は朝に起きていた。
僕は休日の醍醐味、「24時間寝れますか?」に挑戦している真っ最中だった。
しかし、リビングで何やら物騒なワードが聞こえて来るじゃないか。耳を凝らして聞いてみると、
「オラァ!金目のモン出せや!」
とか、
「抵抗すると撃つぞ!」
とか聞こえて来るじゃないか。これはまずいんじゃないか、と思い、僕が行った所でどうにもなるわけじゃないが、急いでリビングに降りていった。
そしたら・・・これだ。
一体全体、僕が降りて来るあの十秒足らずの間に何があったのだろう。
「で、この人は、誰なんだい?」
「えっとねー・・・。名前、何て言うのかな?」
「聞いてみようか?」
「そうしよー。貴方のお名前は何かしらー?」
「なぁ、妹よ。さすがに猿轡をつけたままでは喋れないと思うんだ。」
猿轡ってのは喋れないように口にするやつね。
「あ、忘れてたー。・・・ほい。外したよー」
「ぷはっ!くそっ!離せ!殺すぞコンチクショー!」
「・・・妹よ。」
「あいあいさー!」
殴られて動かなくなる強盗っぽい彼。
「・・・手加減、した?」
「したよー?・・・一応・・・」
「・・・ならば、よし。」
「うぅ・・・」
強盗っぽい彼が目を覚ます。
「さて、君の名前は?」
「誰が教えるか!」
「妹よ。・・・やれ。」
「あいあいさー!」
「あぁー!悪かった!話す!話します!」
やはり妹の右フックは強烈らしい。
「改めて聞くけれど、君の名前は?」
「・・・田中」
「よし。田中。君はどうしてこの家に入って来たんだい?」
「強盗・・・しに?」
「いや、そこは疑問形にするべきではないと思うよ。しかし、残念だね。田中。君は入る家を間違えたようだ。」
「え?・・・それは・・・どういう・・・」
「こういう事さ。・・・妹よ。・・・やれ。」
「あいあいさー!」
スマキをほどいて、田中の関節を外して身動き出来なくさせる妹。
「なっ・・・動けねぇ!」
「君にはしっかりと罪を悔いて貰うよ。・・・やれ!」
「さー!いえっさー!」
「ぐっ・・・!はっ・・・ははははは!うひゃははははっ!うげっ!あひっ!あひひひひ!」
盛大にくすぐる僕ら。彼には地獄より地獄らしい所があると言うことをしっかり覚えて貰わなければ。
その後、くすぐられ続けた田中は、失神してしまい、警察に引き渡した。なんか、礼状をもらった。
「なんかさー。次は懸賞金が付いているひとを捕まえようかー」
いくら家計が苦しくてもさすがにそれは止めようね。妹よ。
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