第48話 母の日。……で、母はドコ?
「母の日だな。妹よ」
「そうだねーおにぃ」
「ならば聞こう。なぜ母の日だと言うのにうちには母親がいないのだ」
「おにぃ、その言い方だとうちが父子家庭みたいだよー? うちは普通の家庭だよ?」
「ああ。そうだな妹よ。そうだ。普通の家庭だ。だったら何故うちには両親が今いないんだ!? つーか最近みてない!」
「何でかねー」
「しかも連絡を取ろうにも連絡先をしらない。どういう事だ」
「でもうちの口座には毎月お金入ってるよねー」
「うむ。親がなんの仕事をしているのか気になって仕方がない所なのだが、今はそれどころじゃない」
「なんなのさー?」
「親の連絡先を調べようではないか。最近見たことが無いと言うだけでいないわけではあるまい」
「よくよく考えたら最後に見たのって五年くらい前だよねー」
「……なんか事故とかにあってそうなリアルな数字だな」
「もしかしたらコンクリ詰めとかー」
「やめとけ。あまりそういうことをいってはいけないぞ」
「で、連絡先はー?」
「わからん」
「呼んでみるー?」
「そうだな。まぁそれで来たら張り倒してやろう」
「母親をー?」
「父親をだ」
「おかーさーん、おとーさーん」
「えらくヤル気の無い呼び方だな。そんなんで来るか」
「来たよー」
「嘘つけ」
「まじでー」
「うおっ」
「よんだ? ナギサちゃん」
どこからともなく現れたのはどっかで見たようなモデルさん。
「妹よ。うちの母親はこんなにも若かったか」
「どうだろうねー」
「たしか年齢で言えばもう「わーっ!!」歳だったような気がするのだけど?」
「あらあらリン、お母さんの年齢を言っちゃいけないわよ?」
「そうだね。聞きたいんだけどどっから出てきた」
「軽くスルー? まぁいいわ。そっから出てきたのよ」
「玄関か。普通過ぎてつまらない」
「気にしない気にしない。じゃあねぇ」
そう言い残してまた出ていく母親。
「おにぃ……何のために呼んだのー?」
「母の日のためだな」
「母の日って何ー?」
「そりゃあいつも頑張ってくれている母に感謝するための日だろう」
「帰っちゃったねー」
「帰ったな」
「どうするのー?」
「……まぁ、いいか」
そう言えば、親父も呼んだよな?
親父はなんの仕事をしてんだろうな……。
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