第38話 お見舞いに行こう。 前編
「そう言えば最近ユキノちゃん見ないけど、どうしたのかな?」
ふぅ。最近また暖かい日が続いてていい気持ち。
こんにちは。学校めんどくさいけど卒業だけはしたいリンです。
ユキノちゃん最近屋上に来ないけど、どうしたんだろうね?
「ユキノは風邪引いてて寝込んでますー」
「そんなにひどいの?」
「けっこう大変みたいですよ? 咳は呼吸をする度にでてきて、もはや喉の奥が血の味するって言ってますし、鼻水はとめどなく溢れてきて24時間体制で常に意識してないと垂れて来るらしいですし、熱は人間の体のたんぱく質が融解しそうなほど出て、いまにもあの世に逝ってーーー」
「ちょっ! いいから! そんな濃密な描写を淡々と語らなくても! もはやB級ホラーに匹敵するって!」
「そうですかー・・・残念ですー」
「残念って・・・まぁ、それは置いておいて、今からユキノちゃんのお見舞いにでも行こうか?」
「そうですねー。じゃ、行きましょうかー」
○○○
さて。お見舞いの果物も買ったし。
まぁ、ユキノちゃんはお嬢様らしいからこの程度の果物は文字通り、腐るほどあるんだろうね。
「あ、ここですよー」
「え? ここ?」
カレンちゃんが指差したその先にあったのは、まぁ、普通の家の二倍くらいの家の。
・・・確に家はでかいけど・・・
僕はなんかお城みたいな家を想像してたんだけどな・・・
「あ、でもお城みたいな家なら別荘であるらしいですー」
「へー。そうなんだ・・・って、僕の心の声に反応しないでよ! 読心術か!?」
「独身術ですかー?」
「いや、違うから! って言うか、それ妹にも言ったから!」
「気にしなーい、気にしなーい」
気にしないって・・・それはそれで、どうかと思うんだけど・・・
って言うか、別荘がお城って・・・
「ほら先輩ー、行きますよー」
「あっ、ちょっと! 待ってよっ」
ちょっと考え事をしてる間にカレンちゃんはユキノちゃんちに入っていく。
それに続いて僕も入ろうとすると、・・・なんか、黒服のおじさん達に止められてしまった。
すいません。すごく怖いです。
だって、みんな某有名映画、マ○リックスみたいなかっこしてるんだもん・・・
カレンちゃんはマ○リックス達がいないかの様な振る舞いだし・・・
ふぅ。仕方ないか・・・
よし。僕も行こう。
・・・やっぱり、怖いんですって!
その後、30分に及ぶボディチェックの末、やっと家の中に入れた。
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