第36話 某有名風邪薬。
「うっ、ごほっ」
あぁ、喉が痛い。
この季節になると毎回こうなんだよね。
ごほっ。どうも。風邪を引きました。リンです。
今、妹に某有名風邪薬を買わせに行かせたところなのです。
「おにぃー?買って来たよー」
「おぉっ!ごほっ。よくやった!」
さてさて。早速飲ませていただこうじゃないか。
「おにぃっ!待ちなさいっ!」
「なんだよ!?薬が気管支に入るところだったじゃないか!」
あぶねぇ、あぶねぇ。
「おにぃ・・・その某有名風邪薬のバ○ァリンはね・・・」
「なんだいきなり真顔になりやがって」
「いいから聞く!・・・そのバ○ァリンの主成分が何で出来ているか知ってる・・・?」
「宣伝でやってるやつか?・・・たしか、半分は優しさだかなんだかじゃなかったか?」
「そう。半分は優しさなの。でも、もう半分は・・・」
「もう半分は・・・?」
「・・・憎しみで出来ているのよ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ」
「と、まぁ、わざとらしく悲鳴をあげてみましたが、あるわけねぇだろそんな事」
「いえいえ、実はホントなんですよー」
「まじか」
「うん。バ○ァリンは優しさと憎しみで出来てるのー。つまり・・・」
「つまり・・・?」
「プラマイゼロで、全く効かないの!」
「なんてこったぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ」
「・・・あのね?僕、一応病人だから。なんでこんなにバ○ァリンについて語らなきゃならないんだよ?」
「そりゃあ、まぁ、バ○ァリンだし?」
「意味わからんわっ!・・・とにかく僕はこのバ○ァリンを飲むよ。うん」
盆の上にあるバ○ァリンをとり、飲もうと見たらーーー
「おい。妹よ。なんでこのバ○ァリン、半分は黒いんだ?」
「憎しみで出来てるからー」
「馬鹿か貴様っ!」
「まぁまぁ。要するに私の言いたいことはーーー」
「言いたいことは?」
「所詮バ○ァリンなんて気休めでしかないんですよー」
「今お前はバ○ァリンだけじゃなく全ての風邪薬に対してケンカ売ったぞ!?」
「風邪薬なんてたいしたことねぇー。踏みつぶしてやんぜー」
「どこのヤンキーだお前は!?だいたいケンカ売ったの風邪薬そのものじゃないから!製薬メーカーに対してだから!」
「おにぃ・・・知ってる?株式会社は株式51%握れば乗っとり出来るんだよ・・・」
「いきなり声を潜めてそんな事言われても!?だいたい家には株式買うお金は無いから!」
「大丈夫。乗っとりすれば後はがっぽがっぽですよー。へへ。お代官、あんたも悪ですなぁー」
「ふふっ、越後屋、お主もな・・・っておい!僕が全面的に悪くなってないか!?」
「まぁ、おにぃだし?」
「なんだその理不尽!?」
うっ、頭がくらくらしてきましたよ・・・
うん。あれだけ叫べば悪化するってもんですよね。
「じゃあおにぃ、お大事にー」
「とっととうせろっ!」
・・・次はどんな風邪薬にしようか。
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