第30話 太郎はいったいどんな猫?
「でかっ!」
あ、こんにちは。
リンです。
今日はユキノちゃんの家に遊びに来た訳ですが・・・
「でかっ!」
「二回言わなくていいっ!」
・・・突っ込まれました。
どうやら僕には隙があった様です。
さてさて。中に入ってみると・・・
「うぇあっ!?」
変な声が出ました。
いや、だって廊下に沢山の黒服の人がいるんだよ?
しかも僕見てひそひそしてる。
ホントにひそひそって聞こえてくるよ。
ま、そんな事はどうでもいいんです。
「て言うか、何で僕はユキノちゃんの家に来てるの?」
えぇ。今日ここに来たのは僕の意思じゃないんです。
「なんとなく?」
「なんとなくで学校終わった瞬間にいきなり黒塗りの車に詰め込んで目隠しはどうかと思うよ!?」
「気にしない気にしない。」
「気にしないで済まされるかっ!僕の精神が崩壊するとこだったわ!Zガ○ダムに乗ったカ○ーユの如く自分を見失うとこだったよ!」
「人は苦難を越えてこそ強くなれると思う。」
「なにちょっと格好いい事いってんの!?」
不覚にも格好いいと思ってしまった僕は負けだろうか。
「うん負け。」
「そこまできっぱり言うかな!?」
ま、それはいいとして、
「何で僕はここに?」
「だからなんとなく。」
「そんな理由だったら僕は即座に帰るよ。」
そうさ。僕は暇じゃないんだ。
帰ってケビンに餌をやったり、パソコンいじったり・・・あとは・・・えっと・・・ケビンと遊んだり・・・?
「ぼっ、僕は暇人なんかじゃないんだから!」
「いきなり何よ!?」
いえ。
ちょっと僕の中の何かが音を立てて崩れ去っただけなんで。
「まぁ、僕は帰るよ。」
ほかにやることも無いしね。
「ちょっ、待ちなさい!」
ん?なんだろう?
「これでも持ってきなさい!」
渡されたのは、バランスボールとキャットフード。
「・・・まぢで?」
「まぢで。」
「んー・・・、ありがとう!」
「ぐばっ!!・・・べっ、別にアンタのためじゃないんだから!勘違いしないでよねっ!」
つっ、ツンデレ!?
その後、僕はまたしても目隠しされて帰った。
・・・あ、ユキノちゃんちの太郎を見ていけばよかったな。
・・・太郎ってのはユキノちゃんちの猫・・・らしいよ?
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