第26話 実際のトコロ、お前のせい。
「何だい?これは?」
目の前には地獄絵図が広がってます。
あ、だいたいの人は分かると思いますが、リンです。
「お嬢様と料理してたらこうなったのー」
妹よ。それ以前になんでそこまで親しくなっているんだい?
「ちっ、ちがうの!たまたまよ!たまたま失敗したのよ!」
ユキノの必死の弁明。
それよりも、君はいつのまに家に上がっているんだい?
「まー、いーじゃなーい」
お前が言うな。
「で、結局、それはなんなんだい?」
僕の目線の先。
まるで核被災地。
割れた食器の数々。
ねじまがったお玉。
底に穴のあいたフライパン。
黒煙をはきだすコンロ。
折れた包丁。
・・・一体、どうやったらこうなるんだろう。
「頑張ったんだよー」
頑張っただけで、家にある調理器具が大破するというのか。
いくらなんでも頑張りすぎだ。
「えっとねー、食器は私が、「ヘイ!マスター!」みたいな事をやってたら割れちゃったー」
なんだ「ヘイ!マスター!」って。
バーのカウンターでやってるあれか?
「それでねー、お玉は私が、「キテますキテます」みたいな事をやってたら、どうしても曲がらなかったから自分で曲げちゃったー」
キテるのはお前の頭だ。妹よ。
料理してるのに何故ねじまげる?
「でねでねー、フライパンはねー、どうもコンロの火力が弱いと感じたから、溶接用のガスバーナーで炒めてたら、・・・溶けちゃったー」
いや、・・・なんで溶接用?
ガスバーナーでも充分ヤバイと言うのに、何故わざわざ溶接用を持ってくるんだい?
だいたい、相当な火力を用する中華でも、フライパンが溶ける程の火力は必要していないよ。
だいたい溶接用スバーナーを使う料理は、世界の端から端まで、きっちり調べてもいないと思う。
て言うか間違いない。
「それからねー、コンロの方は、どうにかして火力をあげられないか、って考えて、改造したら、コンロが耐えられなくて、どかん。」
うん。コンロが耐えられいとか、それ以前に改造できるような知識が君にあったことが驚きだ。
「あ、最後の包丁は、・・・敵を求めてさまよってたのー」
そしたら折れたのか。
見える!私にも敵が見えるぞ!的な。
ん?よくよく考えたら、
「全部お前のせいじゃねぇか!」
「だいじょーぶ。ユキノちゃんに直してもらうからー」
またか・・・
妹よ。いくらなんでも、さすがにたかりすぎでしょ?
まぁ、そんな事はどうでもいい。
僕は妹に対して、一つだけ言いたい。
それは・・・
「なんでやねん・・・」
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