第23話 世の中は、不条理だらけなんだよね。
パソコン起動。
カリカリと耳障りな音を奏でる。
これから部屋に引きこもります。
どうも。リンです。
本日は、ゆとり教育の恩恵を授かり、朝から電子空間の友人たちと語り会おうと思ってるところ。
IDを打ち込んで、パスワードを打ち込んで、
よし。起動完了。
ネットに接続して、いつものチャットルームに。
行こうとしたら、携帯が着信を知らせている。
どうしたんだろう。
ちなみに携帯の着信音は初期設定。
だって、使わないし。
いや、いつも一応ポケットには入ってるよ?
でも、メールとかしないし、最低限の事しかしないから・・・
あ、そういや先日、ケントに番号教えたんだった。
と、言うことは掛けてるのはケントしかいない訳で。
着信画面を見たら、やはりケントだった。
「はい?どうしたんだい?」
《あ、アオイ?今日、暇だからどっか行かね?》
あぁ、友人とは、よきかな、よきかな。
しかし、今は、暖かいとは言え、所詮四月。
寒いものは寒い。
「やだ。」
《完全拒否!?・・・じゃ、じゃあ、お前んち行っていい?》
「別にいいけど、来て何すんの?ゲームしかないけど。」
《それで充分だよ!》
そうなのか。
「充分か。そうだけど、君は何か忘れてないかい?僕の家に来る。僕のゲームをする。ちなみにゲームの所有者は僕。またいつぞやの様にボコボコにしてあげるよ。さぁ、かかってきなさい!」
《・・・すいません。やっぱいいっす・・・》
まぁ、そうだろうね。
だって、ケントあれ(第22話参照)をやった後、泣きかけだったから。
さて、僕は、友人たちと語り会おう。
さて、今日は何について話そうか。
「よし。最近の悲惨な事件について話そうか。」
僕の指は、凄まじいスピードで、キーボードの上を這う。
かたかたかたと言うより、がががががががっ!てな感じ。
ひとまず、米兵の起こした暴行事件について話そうか。
「えー、そういやこないだ、沖縄で暴力事件があったよね。・・・っと。」
さてさて。
皆の反応は。
お。来た来た。
なになに?
〈まさしく愚劣極まりないな。〉
まぁ、普通に考えればそうなるよね。
「・・・まったくだ。いくらアメリカ人だからと言って、この国に来てまで、自由に振る舞ってもらっちゃこまる・・・っと。」
〈そうだろうな。だいたい、相手は中学生だぞ?もしかすると、米兵はロリコンなのか?〉
うーん。
この人、なかなか毒舌じゃないか。
「・・・最近は、外国人がアキバとかに訪れて、ロリ系のグッズやらフィギアやら買っていくらしいから、その可能性も十分あるね・・・っと。」
〈そうだろう。しかし、フィギアやらなら、まだ許容範囲にあると思うのだが、さすがにリアルの方に手を出すと、まさに変態の称号がふさわしい。〉
いや、フィギアとか、買ってる時点で最早変態というレッテルを張られているんだけど。
「・・・しかし、あれだね。米兵の暴力事件もそうだけど、日本は問題持ち込まれ過ぎだね。・・・っと」
〈あぁ。この間話した、食品関係の事もそうだな。まったく、日本の国家体制はどうなっているのかね。〉
うん。まったくその通りだ。
「・・・全てはこの国を仕切ってる政治家共が一番悪いんだろうね。」
〈政治家共が、腐りきっているのは、既に全国民に知れ渡っているがな。〉
まぁ、知らない奴はいないか。
「・・・かと言って、僕ら一個人で国を動かせたら苦労はしないのだけどね。」
〈あぁ。それが出来ないから、今、この状況なんだろうな。〉
おや?ケビン。
足にすりよってきたらくすぐったいだろう。
あ、もうこんな時間か。
「・・・僕らが願っても、どうにもならない問題の方が、今の世の中には多いのかも知れないね。・・・僕はそろそろおいとまさせて頂くよ。・・・っと」
さぁ、ケビン。
行こうじゃないか。
確かユキノちゃんからもらったキャットフードはまだあった筈だ。
僕が、缶詰を開け、皿に出してやると、ケビンは嬉しそうに食べていく。
この姿は、なかなかいやされるよ。
ーーーチャットルーム。
〈世の中は不条理で満ちている。だから、同じ人間であっても、立場が違えば、出来る事も違う。・・・所詮俺たちは、何の力も持たない無力な一般人だって事だな。・・・俺もそろそろ行くよ。〉
何かしたくったって、出来ない事の方が多いんだよね。
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