第22話 全員集合!ゲーセン行こう!
「で、僕に男の友人ができた。」
高三になって、初めて男の友人が出来ました。
どうも。リンです。
「・・・どういうきっかけよ?」
・・・うん。
どういうって言われてもね
「あー、昼休みにね、彼が声を掛けてきてくれたんだ。」
「・・・そんだけ?」
そんだけ。
「で、先輩の友人の名前はなんですか?」
「・・・。」
しまった・・・
よくよく考えたら、名前すらしらないじゃ無いか!
「そう言えば、名前聞いてなかったね。改まって、自己紹介しようか。僕はリン。よろしく。」
そこの君。
簡単すぎるとか言っちゃいけない。
だって、僕に友人が出来る事自体がなかったんだから。
・・・あ、よくよく考えたら、カレンちゃんやユキノちゃんも友達だった。
「あ、俺、ヨシト。よろしくな。」
うん。ヨシトか。
なんか見た目はヤンキーっぽいけどいいやつかも。
「と、言うことで、今日は皆でゲーセン行かない?」
「どういう脈絡!?」
そこは空気で察してくれよ。
なんか、あれだ。うん。
僕にとっての生まれて初めての試み、「親睦会」なる物を開催しようと言うわけさ。
「と、言うことで、やって参りました。ゲームセンター。」
はい。見渡す限りの電子の玩具。
UFOキャッチャーやらエアホッケーやらエトセトラ。
そこで僕の目が捉えたのは、
格ゲー。
「よし!ヨシト!あれやろう!」
「よさこーい!」
よさこーいって何だ?
まぁ、そんな事はおいといて、友達がいると言うことは、なんとも幸福感に溢れるね。
『ready・fight!』
電子音が、戦闘の開始を知らせる。
行くぜこんちくしょー
「行くぜヨシト!」
「かかってこいやー!」
では遠慮なく。
「食らうがいい!人の限界を越えた腕を!地獄の128コンボー!」
殴って、殴って、殴って、殴って、殴って、殴って、蹴って、蹴って、蹴って、蹴って、蹴って、蹴って、蹴って、ジャーマンスープレックスかまして、ジャーマンスープレックスかまして、更に、ローリングソバット、蹴って、ローリングソバット、叩き落としてキャメルクラッチ、止めとして波○拳を連続で叩き込む。
ふっ。
昔取った、なんとやらさ。
ちなみにこの技は、僕の手が残像を生み出すほど高速でやるので、僕の両腕はボロボロ。
「お・・・おぉ・・・え・・・?うぅ・・・」
ヨシトが固まってる。
て言うか、何とも言えない声だしてる。
あ、ちょっと涙目だ。
ちなみに、僕は昔この格ゲーにはまって、歩くたびに神と崇められた事もある。
伊達にヒッキーやってないよ。
「カレンちゃん。何かとってあげようか」
僕は、UFOキャッチャーの前にいる。
ヨシトばっかり遊んでいる訳にもいかないからね。
「じゃー、あれと、あれと、あれと、あれと、あれと、先輩で。」
カレンちゃん。
多すぎる上に、僕は取れないよ。
ちなみにカレンちゃんが指したのは、
どこぞのネズミのぬいぐるみ、クマのぬいぐるみ、犬のぬいぐるみ、でっかいお菓子の袋、お徳用トイレットペーパー。
最後のひとつは何だろう。
まぁ、いいんだけど。
僕の財布には銀の硬貨が三枚。
これじゃ取れない、と思うかね?諸君。
しかし、僕のゲーセンの神と崇められた男。
店主に「もうお前来んな」と言われ、ブラックリストに載った。
見ているがいい。
「妙技!2つ取り!」
これこそ、僕の妙技。
景品の位置を見極め、なおかつアーム二本に景品を引っ掛けて取る。
見事景品は2つとも穴の中に。
ちょうど硬貨三枚で取れた。
でも、お徳用トイレットペーパーはきつかったな・・・
「よし!帰ろう!」
「私にはなんにも無し!?」
何が悲しくて君に何かしてあげなきゃならないんだ。
「そこは男としてさぁ・・・」
えぇい、うるさい。
「ヨシト!君はいきなりカバンを投げつけてくる女の子に何かしてあげる気は起きるかい!?」
「なんで俺に振る!?・・・でも、それは・・・起きないな。」
「あんたまだ根に持ってたの!?」
もちろんだとも。
「もういやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
僕が言えることじゃないけど、ゲーセン荒らしはやめといた方がいいよ。
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