第19話 リンの一日。その1
「ふぁぁ・・・」
起き抜けは二度寝しそうだな、とぼんやりした頭で思ってます。
おはようございます。リンです。
「さて、ご飯食べようか。」
今日は隣から音は聞こえない。もう起きているのかな?
「ま、いいか。」
取り合えずスウェットのままリビングへ降りていく。
「やぁ。おはよう。妹よ。」
「おはよー。ご飯出来てるよー?」
「いただきます。」
「早っ!?」
「・・・なぁ、妹よ。」
「なに?お兄ちゃん?」
「僕はどうしても卵の黄身というものが好きになれないんだ。あの微妙な風味といい、口の中に残る酸味といい。あれを食べるとどうもテンションが下がるんだ。」
「テンション下がるもなにも、その無愛想顔じゃ、なんも分かんないよー」
「それもそうかー・・・って、そういう問題じゃないんだよ!外から見て分かんなくても、僕自信は駄目なの!」
「うーん・・・でも、残しちゃったら、もったいないよね・・・」
「う・・・まぁそうだが・・・」
・・・これは、まずい。妹も僕程で無いとはいえ、それなりにできる。
「しかも、最近家にあるお金も少なくなってきちゃったし、何より出された物は好き嫌いなく食べなきゃ駄目だよね?世界的に見るなら、お兄ちゃんが食べなかったその卵ひとつでどれくらいの難民の命が救えるのかな?そこらへんもうちょっと考えてね?まぁ、食費に関して言えば、お兄ちゃんが出してくれれば問題は無いけどねー」
「・・・ごめんなさい・・・」
「じゃ、私はもう行くねー」
「あぁ。行ってこい。」
さて、僕はこの不思議な黄色い半熟の液体と戦う事にしよう。
「はぁぁぁぁぁぁぁー」
溜息を僕がつくなんて珍しい・・・等と僕自信が思っていると、周りの人々も珍しいと思っているのか、こちらを見ている。
まぁ、溜息ついてても声をかけてくれる友人なんて居やしないんだけど。
あ、もうそろそろ授業が始まるな・・・
「はいはーい!授業始めますよー!」
朝からやたらテンション高いな・・・ま、一限は国語だから文系な僕にとっては聞かなくてもなんら問題は無いんだけど。
「じゃー、なにやりましょうか!」
決めてないのか。
「じゃ、徒然草でもやりますか!」
アバウトだね。て言うか、それ一年の時にやったよ?
「えーと、ここに、ものぐるおしけれって有りますけど!この訳を・・・えー、そこのキミ!」
よかった。僕じゃない。当てられたのは・・・ああ、あの男子か。
「はい!その訳は、やべぇ。マジでイカレちまいそうだぜぇ、です!」
この男子、ラップでもやってんのか?
あちなみに、訳は、気が狂いそうだ、だ。
あながち間違ってはいないけど・・・
「はーい!大正解!」
いいのかよ!?
「先生!何でこの人狂いそう何ですか?」
「あー、きっとあれだ!その人の頭ん中は、脳内麻薬で一杯なんだよ!きっと!」
そうなのか。でも本当にありそうで怖いね。
あ、チャイムだ。
この音、誰が決めたんだろう・・・
・・・さて、次はなんだろうか。
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