第二十八話「お兄ちゃんを探す」 2
揺と来守は『冬野 イオラ』を探す為、虹ノ空色学園高等部(男子部)のあたりへ居た。
二人共変装していた。揺は高等部男子部生徒に。来守はその弟っぽく。
これならバレまいと思った。
「揺さん、ありがとう。一緒に探してくれて。あと本当にここに居るのかな……?」
「ああ。絶対居る筈だ。今学校へ居る時間。だから居る」
「うん。分かった」
『一刻も早く探そう!』と揺が言った。
二人はスタスタと二年の教室へ向かう。
話によれば『冬野 イオラ』は二年一組に居るとか。
そして二年一組、教室前。
「ナトド」
「はいっ!」
「お前の兄っぽい奴は!?」
「………」
しばらくじーっと教室内を見つめてみる。答えは出た。
目を閉じて来守は『ここには…居ませんね…』。そう言った。揺は『そうか。じゃあ今の時間帯は何処へ?』と聞く。
『今の時間は多分、生徒会室に居ると思います』。その言葉を聞くと揺は『じゃあ生徒会室へ行くか』と言う。
来守は『はい!』と言った。
生徒会室前。
「ここに。ここに居るのか?」
「多分…」
こそこそしながら中をキョロキョロ見渡す。
が、金髪緑目の少年の姿はない。
居ないな、と揺が言うと来守は『そうですね。でもきっと居る筈です…』。そう言った。
「……お前ら、そこで、何してる…!?」
「「!!」」
後ろから誰かが話しかけてきた。それは金髪緑目の少年だった。
「! お…おにいちゃん!!」
「この人が…、ナトドの兄…?」
「『ナトド…?』」
「はい! この人が……僕のおにいちゃんです! 揺さん!」
「揺…?」
二人の会話の中から出た互いの名前。『揺』と『名届』。
その名前を聞くと金髪緑目の少年は静まる。二人はそんなこと気にせずに会話を進める。
金髪緑目の少年は『オイ!』と二人に声をかけた。
「お前ら、こんなところで何してるんだ? そもそも、なんで女子部の倉本 揺がここに居る!」
「! なんで、アタシの名を…!?」
「知ってるに決まってるだろ! 俺は男子部生徒会長なんだからな!」
「……ちゃんだ…。やっぱり、お兄ちゃんだ……!! お兄ちゃん!」
「………? お前…、誰だ……?」
「!!!」 |