〜似ている二人は親友〜(27/65)縦書き表示RDF


〜似ている二人は親友〜
作:星野 揺光



第二十七話「お兄ちゃんを探す」 1


「ナトドの兄ちゃん、外見が金髪緑目っていったっけ? 外国人なのか?」

「……うん。金髪緑目だよ。外国人っていうかハーフ、かな?」

『ハーフねぇ』、と揺は呟いた。
今は揺が居る部屋こしつに居る。
二人で来守の兄を探す為に、特徴など色々聞いている。じゃないと探せないからだ。

「ねえ、揺さん」

「揺でいいよ。で、何?」

「僕、どうも年上の人には敬称つけないといけないと思って。許してやって。どうして揺さんは協力してくれるの……?」

「……アタシにも、双子の妹が居る。今、そいつはアタシの近くに“居る”んだけど、怖くて『事実いもうとだということ』が言えないんだ」

「なんで怖いの?」

来守がそう言うと揺はこう答えた。

あいつにはあいつのままで居てほしいんだ。事実を言ったらショックを受けてしまうかもしれない。だからだ」

と。
来守はその言葉に感動して『そっかぁ。揺さん優しいんだね』と言った。
『そうか?』と揺は返す。『そうだよ』と来守。
二人はまるで本当の姉弟きょうだいみたいに会話し続ける。

「アタシは……虹ノ空色学園に居るのはその妹の為。生まれてすぐ、両親が離婚して……。双子の妹とは別れてしまった。どんな奴なのか知りたくて、会話をしたくて、何年も何年も探した。そしてやっとの思いで見つけたんだ。でも話せない。
 たしかに事実は言いたいよ? けど……今、友達になっちゃったから…な……」

「それって、香咲 桜花さん?」

「さあ…どうだろう……?」

そのことは誰にも言えないことだった。
だから揺は『そう』でも『違う』でもなく『どうだろう』と答える。
知りたそうな顔をしていた来守は普通の元の顔に戻る。揺は考え込む顔へと変わった。
でも答えは違った。桜花じゃない。そのことも言えない。誰かも言えないのだった。

「……アタシは、ナトドと同じ。だから、お前のお兄ちゃんを探してやりたい」

「…揺さん……――。ありがとう。やっぱり優しいんだね」

「そうでもないって。ハハ。さあ、お兄ちゃんを探しに行くか!」

「うん!」







小説を気に入ってくれたらランキングに投票していただけると嬉しいです。

ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「〜似ている二人は親友〜」に投票





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう