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〜似ている二人は親友〜
作:星野 揺光



第二十話「友達なんて」


スタスタと桜花は早歩き。何か苛々してるかの様だった。
後ろを歩く雨音は心配そうに息を切らしながら桜花について行く。

「桜花ちゃん」

雨音は話し掛ける。

「……なあに? どうしたの?」

いつも通りの笑顔だった。その笑顔をみた雨音は少しホッとする。
心配する理由は特にない。ただ友達だから心配している。
ただそれだけの事。
いや、それだけじゃない。
雨音にとって桜花は大切な存在なのだから。

「桜花ちゃん、大丈夫?」

「大丈夫よ…ありがとう水音さん…」

桜花は笑顔で御礼を言うが、その笑顔は無理に作った笑顔に見えた。
だが雨音は一応黙って会話を進めようと思い、何か話題を考えた。
しかし、その話題がなかなか思い付かない。雨音は普段誰とも話さないからこういう事を考えるのが苦手だった。

「ねぇ…桜花ちゃん…」

「ん?」

「さっき……古河さんが言ってた…“過去”って何……――?」

「!!」

「あ…私でよければき…」

「あんたなんかに分かる訳ないじゃない!!!!」

 ビクッ!!

雨音は桜花の怒鳴り声に驚いた。

「何…なんなのよ……。あたしはね、あんたみたいにへらへらしてないの!! いじめられてるのにへらへらしてるあんたとは違うのよ!!」

「お……うか…ちゃん……?」

震えた声で雨音は桜花の手に触れようとした。

 パン……!!

その手を桜花は力いっばい叩いた。雨音は驚く。

「いたっ…」

痛みはかなりの痛みだった。

「あんたなんかね……あんたのことなんてね……」

ガタガタ震えた声。桜花は何かが……、恐怖、蘇ったかの様子。
みている雨音も桜花程ではないが奮えている。

「あんたなんか友達だとはこれっぽっちも思ってないのよ!!」

「――!!」

桜花のその言葉に雨音は傷つく。
そういうと桜花は家にさっさと帰ってしまった。
雨音はその場を動かないままになってしまう。

「やっぱ……私…には………“友達”なんて出来ないんだね…? だから倉本さんを突き飛ばして怪我させて…、それも重傷で……。桜花ちゃんの言いたくもない過去を無理矢理聞こうとして……。私…最低だ……――」







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