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〜似ている二人は親友〜
作:星野 揺光



第十五話「やはり“恐怖”は……」


「っ……(駄目っ……! やっぱり私、もう虹ノ空色学園ここには居られない……!!)」

両手を耳に押さえながら雨音はおびえていた。
見ている女子生徒たちはくすくすと笑っている。
別に、怪我をさせてしまう。という事は少し悪いと思うがそんなに酷い事を受けることじゃない。
けれども奴らは揺を怪我させた事も含んでいて、半分が“いじめ”目的だ。雨音はちゃんと分かっていた。
しかし、いじめてくる方は楽しんでいる。それが“いじめ”なのだから……。

「(私、やっぱり虹ノ空色学園ここにいちゃ駄目なんだ……。考えてみればそうだ……。私は、ここに居るべき者なんかじゃない。ここではただの“道具”なんだ……!! きっと!!)」

悪い方向に雨音は考えた。でも悪いほうに考えるのも仕方のない事。
辛くて辛くてしょうがないのだから。いい方向に考えたとしても、悪い事が起きるばかりなのだから。

いじめてるほうは楽しくても、いじめられてる側は辛い。
互いにそれを理解しあっている。
けれどもいじめてる方はいじめられてるむこう側の気持ちを考えようともしない。

だからいじめられてる人が、「やめて」という日まで、必ず続ける筈だ………。

きっと、雨音は“いじめ”の事を全て理解している。
何処の学校でもいじめ続けられているのだから。苦しい思いをしているのだから。





 教室。

「……(はぁ……。きっといじめは続くんだろうな。倉本さんゆいいつのともだちを怪我させてしまったのだから、もっと酷くなってくるんだ……。どうせなんなら、あの時一緒に学校行く事を断っておけば……。仲良くしようとしなければよかったんだ……)」

大きな溜息をしながら雨音は鞄の中の勉強道具を机の引き出しの中にがたがたと入れていた。
今、同じ教室に居る者達にはかなり変な目線で見られている。だが雨音は気にしていない。

「睨まれてるのはいつもの事。だから気にしない。気にしているのがバカみたい」。

雨音はそう考えていた。

「ねえ、水音さん」

別の生徒が声をかけてきた。明るい性格なだ。
珍しく都子たちは最近声をかけてこない。少し雨音の憐れな様子を見ているような感じ。

「あ、あの……、私……」

「いいからいいから。ちょっとこっちに来てくれない?」

「?」

雨音は無理矢理屋上に呼び出された。
でも、「これはいじめなんだ」と、雨音は考えている。
呼ばれるのはいつもの事なのだから、そう考えてしまうのかもしれない。


 屋上。
無理矢理雨音を屋上に呼び出した生徒の名は、香咲 桜花かおりざき おうか
雨音と同じクラスで同い年。そして名の通り、花が好きな人。

「……あの……、香咲さん……、私別に……」

「何もしないよ。大丈夫。ちなみにわたしは貴方の味方よ――」







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