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〜似ている二人は親友〜
作:星野 揺光



第十三話「新手」 4


「!! 古河さん……」

なんと、雨音の後ろから声をかけたのは古河 都子。
いつも雨音をいじめる三人組のリーダーっぽい奴だ。

「あんたが突き落としちゃった友達、元気そうにしてるわよ」

「!! 本当?!」

「でもあんたには会いたくないってー」

ニタリ、と薄笑いしながら都子は言う。
少しだけ雨音は傷つく。だが都子が言ってる事は“嘘”。
けれども雨音はすっかり信じ込んでいる。

「……ね……。そうだよ、私なんかと一緒に居るのは嫌だよね……」

なきながら雨音は都子達の前でぼやく。
そしてそのまま教室へ走っていった。

「ぷっ……。きゃははは!!」

都子達は大笑いした。廻りの人たちも少しだけ「ザマーミロ」。
そんな感じで笑っている。
雨音は教室じゃなくて家に帰ろうとも考えていたが、二日もサボる訳にはいかない。
いや、昨日は言ったが二日も無断で休むのはいけない事。
昨日だって無断で休んだからと言うだけで怒られたのだから。今日という今日は、帰れない。
もう、悩んでいて死にそうなくらい、雨音は苦しんでいた。

「………。ミオト アマネ……」

影で誰かがぼやく。
その“誰か”はスゥ……、と消え去っていった。



 病院。
一つの病室……。そこは、四人部屋だった。
でも、この部屋に居る患者は、たった一人だけ……。
それは……。

「………。み……おと……??」

この四人部屋に一人しか居ない患者は、揺だ。
長い間ベッドで眠っていた。そして今目が覚め、

  ――“水音……”。

そうぼやく。
この病室には、あまり人が来ない。
何故こないかというと、この部屋は呪われているのだから。
この病室にはなんでも“霊”が住み着いているとかの話。あくまでも噂。

「!! アタシ……なんでここに?! 学校は………。っ……」

痛みで苦しむ中、揺はかなり小さな声で「水音……」とまたぼやいた。






 虹ノ空色学園高等部女子部、一年一組教室 授業中……。
揺が目を覚ました。
そんなことも知らない雨音は、一人、窓から見える青空を見ていた。授業中だという事に関わらずに。

 あれから……、揺を突き飛ばしてから何日経った??
 二日以上程度しか経っていない筈なのに……。
 揺は苦しい想いをしたのに、自分だけ楽している。

と、雨音は考えていた。
だが悪いのは自分じゃない。そんなことを雨音は知らないで居る。
後ろから誰かに飛ばされた感じがしたが

「あの人達なんだ、きっと。でも疑ったらいじめが酷くなる」

そう思い込んでいて、ただぶつかっただけだと、雨音はその方向で考える。

「水音ーー!!」

「!!」

先生に大声で呼ばれた雨音は反応する。授業中なのにボーっとしていたから、注意されたのだ。
廻りは遠慮無しにくすくすと笑っている。雨音は恥かしくなってしまう。

しかも、教師達は雨音が色々悩んで考えてるなんて事は知らない。それ以前にそんなことを知られたら友達を怪我させてしまった、ということがバレてしまう。

それだけじゃない。
それを言う時に「いじめられてる」なんて言ったら更にいじめが酷くなる。

いじめが酷くなるのも、本当の事を言うのも、怖かった……。



 授業が終わった。雨音は屋上に呼び出された。

「なんですか……」

「まぁあんたのことだから事情分かると思うんだけどねー」

都子は言った。ちなみに呼び出したのは都子と百合の二人。
雨音は「もうやめてっていうんだ」と考えている。

「あの……」

「なに」

「もうやめて!! こんなことして楽しいんですか?!」

「………。楽しいわよ……」

暗くて恐ろしい声で都子は言う。
勿論、百合もくすくす笑っている。二人して笑っていた。

「もう本気で怒った。あんた、明日から罰受けなさい!!」

「――っ………!!」







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