第十話「新手」 1
「何よ……、私だって……好きで落とした訳じゃないよ……」
一人ポタポタと、涙を流しながら一人、この部屋に居た。
もう、揺雨の声はしない。雨音はまた一人になったと思い込んできたのだ。
「………もう……寝よう………」
気付けばもう夕方だった。午後六時。
雨音はそのままベッドに入って制服のまま寝てしまう。
明日、学校だと言う事も忘れてしまい、そのまま……――。
「――まね……」
――倉本さん……!?
「あまね………、よくも殺してくれたな……――」
っ……――!!
「きゃああぁああああああ!!! ………! 夢……」
朝。
雨音は夢にうなされていたのだ。そして、今みたいに大声をあげて目が覚める。
「…………私、のろわれちゃってるのかな……、倉本さんに……」
暗い声で雨音はぼやいた。雨音は、一人で考え込んでいる。
大切な……、初めてのたった一人の“友達”に酷い事をしてしまったのだから。
目をこすり、雨音はベッドから出て、ホコリがついた制服を手でパンパン、と叩きホコリを落とす。
ホコリだらけの制服を見た雨音は当然、「あーあ……」と言った。
全てのホコリが取れたら雨音は下に行って、いつもの様に朝食を食べ、いつもの様に学校へと向かう。
通学路。
「………(もう、学校行きたくない……)」
雨音は、はぁ…、と溜息つきながらぼやいた。
そして、しばらく道を歩いてると、学校が見えてきた。学校を、目にした雨音は、う…、と思わず小声をあげてしまった。
だが、仕方ないので、とりあえず校舎内に、入る。
今、雨音は、
「いざとなれば、“どこか”へ逃げればいい」
そう、考えてた。
しかし、校舎内に入ったのは、いいものの、雨音に聞こえる“声”は、こう。
「あ、水音さんよ?」
「たしか、倉本さんを、石段から突き落としちゃったんだっけ?」
「やだ〜怖〜」
等との、悪口ばかり。でも雨音は、何とか絶え続けていた。
するとその時……。
「あ〜水音さんだ〜♪」
「ちょっと、こっち来て貰えるかしら?」
「鈴城さん、奈種さん……」
屋上。
都子達の様に、鈴城 由利、奈種 実衣、の二人は、雨音を屋上に呼び出した。
ちなみに、この二人は雨音と、同学年の、三組。
「なん…ですか…」
暗い声で、雨音は呟く。
「水音さん、あなた」
「同じクラスの……――“友達”にひどいことしたんだってね――?」
「ッ………!?」 |