〜似ている二人は親友〜(10/65)縦書き表示RDF


〜似ている二人は親友〜
作:星野 揺光



第十話「新手」 1


「何よ……、私だって……好きで落とした訳じゃないよ……」

 一人ポタポタと、涙を流しながら一人、この部屋に居た。
もう、揺雨の声はしない。雨音はまた一人になったと思い込んできたのだ。

「………もう……寝よう………」

気付けばもう夕方だった。午後六時。
雨音はそのままベッドに入って制服のまま寝てしまう。
明日、学校だと言う事も忘れてしまい、そのまま……――。






 「――まね……」

  ――倉本さん……!?

 「あまね………、よくも殺してくれたな……――」

  っ……――!!




「きゃああぁああああああ!!! ………! 夢……」

 朝。
雨音は夢にうなされていたのだ。そして、今みたいに大声をあげて目が覚める。

「…………私、のろわれちゃってるのかな……、倉本さんに……」

暗い声で雨音はぼやいた。雨音は、一人で考え込んでいる。
大切な……、初めてのたった一人の“友達”に酷い事をしてしまったのだから。

目をこすり、雨音はベッドから出て、ホコリがついた制服を手でパンパン、と叩きホコリを落とす。
ホコリだらけの制服を見た雨音は当然、「あーあ……」と言った。

全てのホコリが取れたら雨音は下に行って、いつもの様に朝食を食べ、いつもの様に学校へと向かう。


 通学路。

「………(もう、学校行きたくない……)」

雨音は、はぁ…、と溜息つきながらぼやいた。
そして、しばらく道を歩いてると、学校が見えてきた。学校を、目にした雨音は、う…、と思わず小声をあげてしまった。

だが、仕方ないので、とりあえず校舎内に、入る。
今、雨音は、

「いざとなれば、“どこか”へ逃げればいい」

そう、考えてた。
しかし、校舎内に入ったのは、いいものの、雨音に聞こえる“声”は、こう。

「あ、水音さんよ?」

「たしか、倉本さんを、石段から突き落としちゃったんだっけ?」

「やだ〜怖〜」

等との、悪口ばかり。でも雨音は、何とか絶え続けていた。
するとその時……。


「あ〜水音さんだ〜♪」

「ちょっと、こっち来て貰えるかしら?」

「鈴城さん、奈種さん……」

屋上。
都子達の様に、鈴城 由利すずき ゆり奈種 実衣なたね みい、の二人は、雨音を屋上に呼び出した。
ちなみに、この二人は雨音と、同学年の、三組。

「なん…ですか…」
暗い声で、雨音は呟く。

「水音さん、あなた」

「同じクラスの……――“友達”にひどいことしたんだってね――?」

「ッ………!?」







小説を気に入ってくれたらランキングに投票していただけると嬉しいです。

ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「〜似ている二人は親友〜」に投票





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう