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今日で○○辞める!

今日で勇者辞める!

 その場には緊迫感が在った。

 五、六人の年がバラバラな男女が何かを囲って息を潜めていた。まるで音を発してしまえば終わり、だとでも言うかのように、シンとしていた。
 彼らの中央には盛り上がった台座のようなものと、そこに深々と突き刺さっている一振りの剣。唾に竜の装飾がなされた剣は、堂々とそこに在り、見るもの全てを圧倒していた。

 一番幼い少年が緊張した面持ちで一歩前に進み出る。剣が、早く取ってくれと言わんばかりに輝きを増した。
 少年は柄に手をかけ、思い切り息を吸いこんだ。

「我が名はロー・アスムウェル。当代の勇者なり。聖剣よ! 我が手足となり、闇を振り払え!」

 堂々とした宣言であった。
 少年の声を聞いていた者たちは彼の成長を目の当たりにして、感慨深く思った。最年長の男など、少し涙ぐんでいた。
 しかし――?

 何も起きない。

「勇者様、どうしましたか?」
 あまりにも勇者がじっとしているため、従者の一人が不安そうに尋ねた。勇者は剣の柄を掴んだまま、何事か呟いた。あまりにも小声のため誰も聞き取れなかった。先ほどの従者が再び口を開いた。

「申し訳ありません。今、何とおっしゃいましたか?」

 勇者はしばらく前を向いたまま無言であった。そして、首だけ振り返り、一言。



「ぬっ抜けないんだけど」
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