カルネアデスゲーム
※注意点:
この小説はジャンル:ホラーで投稿しております。内容的にはSFに近いつくりですが、読後感はあまり良くない危険性がありますので予めご了承の上、お読み頂くかお引き返し頂くかご判断下さい。
▼1
’20/07/12 13:00
カレンダーがその『ゲーム』開始時刻を指し示した瞬間、仮想空間に光と共に転送される人影が一つ。
質素なシャツに動き易そうな黒いズボンをズボン吊りで肩に引っ掛けた、黒髪の少年であった。武器はダガー一振り、防具は布の服一枚と、これから命懸けの戦いを始めるにしてはあまりに軽装だ。
もう既に東京では――恐らくはこの時代の日本のどこにも――目にすることができないであろう、何処までも続く新緑の草原のど真ん中。
牧歌的な眺めであるが少年の目には昏い光が宿り、彼が人生の悲しみを経験していることが見て取れた。
彼の名は斉藤真利夫。西暦2000年生まれのバリバリのゲーム世代である。
VR技術はここ十数年で飛躍的に発達し、このように仮想空間に仮想的な肉体を付けて意識を投入することが可能となった。
当然、この空間にも真利夫だけでなく、同時刻に総勢で1万人程のプレイヤーが“賞金”を求めて参加しているはずである。
但し、この仮想空間での死は現実世界でも死すことを意味する、コンティニューも無敵コマンドも無しの一発勝負のデスゲームだ。
「さて、じゃあ弔い合戦の開始と行くかね」
これから凄惨なデスゲームに参加するとは思えないような緩い口調で呟き、真利夫は手の中のダガーをくるくると弄びつつ軽い足取りで歩き始めた。
▼2
――ヒュッ、と風を切る音。嫌な予感を覚えた真利夫は反射的に横に跳んだ。
緑の絨毯に飛び込むように転がった真利夫の横を、殺意を帯びた矢が通過するのを目の端で確認。
そのまま受け身を取って一回転し、流れるような動作で立ち上がる。
「あっちか」
矢の飛来した方角を見ると、そこには緑色のチュニックと茶色のズボン、そして皮の胸当てを着用した金髪の男が、こちらに向けて二本目の矢をつがえているところだった。
真利夫は身を低く落とすと、その男に向かって駆け出す。
「――なっ!?」
真利夫の挙動に困惑する弓使いの男。普通なら命の危険を感じると距離を詰めるよりも逃げる方を選ぶだろう。彼もそんな獲物を追跡し追い詰めて仕留めるだけの簡単なお仕事と思っていたらまさかの反撃だ。
舌打ちしつつ弓使いは真利夫に狙いをつけようとするが、真利夫は左右ジグザグに動きながら走るため照準が定まらない。
それに加え、真利夫の速度は信じられない程に速い。今回のゲームで彼はステータスのボーナスポイントをほぼ【敏捷】に費やし、残りを満足な攻撃力が確保できる程度に【筋力】に振り、【耐久】や【知力】は完全に捨てていた。更には武器や防具やポーションに充てるべきポイントさえ【敏捷】に回す程の徹底振りである。
気が付いた時には弓使いの目と鼻の先まで接近していた真利夫は、すれ違い様にダガーで弓使いの右腕を切りつける。
血の代わりに、赤い光の粒子のようなダメージエフェクトが右腕から散るのが見えた。
「!!」
真利夫の姿を目で追って弓使いが右側を振り向いた時――
「終わりだ。ゆっくりと武器を降ろせ」
既に真利夫は弓使いの背後、つまり彼の周囲を一瞬で270°ほど回り込み最初の向きから左側へと到達していた。背中に押し当てられた冷たいダガーの感触に死の気配を感じる。
「クソっ! 装備から素人かと思ったらプロゲーマーか!」
悪態をつきながらも弓使いの男は弓と矢を地面に降ろし、両手を挙げた。元より右手はダメージに加えて痺れが回ってきているので暫くは満足に戦えないだろう。クラス『暗殺者』の使う麻痺毒が刃に塗ってあったらしい。
「プロじゃあないんだが、まあとにかく、あんたのクラスは『狩人』だな? 一つ協力して欲しいことがある。手伝ってくれれば命は取らんよ」
「そう言われたなら、協力しないという選択肢は無いな。で、何をすれば良いんだ?」
「《追跡》である人物を探して欲しい。まあまずはパーティ結成するか。俺は斉藤真利夫。クラスは『暗殺者』だ」
言いつつ真利夫はメニューを開き、目の前の空間に投影された操作板に指を伸ばす。
ちなみに《追跡》とは『狩人』の特殊能力の一つで、一ゲームに一回だけ指定した相手の位置を一定時間知ることができる。ついでに書くと『暗殺者』の特殊能力は《死角攻撃》で、横からの攻撃の威力が1.5倍、背後からだと2倍に増加するというものだ。
「自分は高橋。高橋六万だ。下の名前は好きじゃないから苗字で呼んでくれ」
「あー、同年代だな。小さい頃随分やり込んだよ」
「よし、パーティ申請したぞ」
「ああ、承認も完了だ。じゃ、コンゴトモヨロシク」
「そのネタも懐かしいな。それで、探したいのは誰なんだ?」
六万の問いに、ふと険しい表情を見せた真利夫は、目の前のコンソールに指を伸ばして憎き宿敵の名前を書く。
「奴の名は……前田金兵佐」
「…………子供に遊び半分で珍妙な名前つける親を有罪にする法律とかできねーかな」
なんとも苦い表情で遠い目をする高橋六万であった。
▼3
さて、VRの技術進歩に関してこの点に触れておかねばならない。
現時点のVR技術には文字通り“致命的”な欠陥がある。ゲーム内でキャラクターが死亡するとプレイヤー自身の脳が『自分は死んだ』と認識してしまうらしく、つられて生命活動を停止するという重大な問題が未解決のまま残っているのだ。
ソフトウェア的にはキャラクターが死亡する直前に強制的にログアウトさせることでプレイヤーの死を回避可能であるが、ソフトウェアでの対応は常にバグ等の誤動作の危険がつきまとうため肝心な時にアテにならない。
従って、ハードウェアで完璧に対応できるようにならない限り一般家庭向けの商品化は認可が下りない。
そのため現在も技術者達はあの手この手で安全なVR機構を設計するべく試行錯誤を繰り返している。
つまり、このデスゲームはVR機器の様々な安全装置が本当に正しく働くのか、その実験目的すなわち臨床試験で行われているのである。
これは勿論本人達も納得済みで、詰まるところは金銭の話に行き着く。
一部の“プロゲーマー”を除くと真利夫達は皆お金を必要としており、このデスゲームを生き残ることで供給されるお金が無ければ明日を生きることも難しい身の上の者達ばかりなのだ。
勿論ただ制限時間を生き残るだけでなく、ほかのプレイヤーを殺せば殺すほど取得できる“賞金”も多くなるので、なるべくリスクの低い相手を探して多数を狩るのが基本である。
但し既に多数を狩った相手を更に狩った場合、相手が溜めたポイントも一気に奪えるので、いわゆる大物狙いもリターンは大きい。
「3年前のこのゲームで、俺は美杏華を失った」
「大事なひとだったんだな」
「ああ。一生かけて守ると誓った相手だ。だけど、あの時俺は彼女を守れなかった」
真利夫の顔が苦痛に歪む。
「あの時は、銃を使った市街戦タイプのゲームだった。スタート地点は各自ランダムだからまず俺は美杏華と合流することを最優先にした」
「自分の時は3年前は麻雀のゲームだったな。周りがみんな慣れないイカサマで自滅して棚ボタで自分が勝ち残った」
特定の人が恒常的に有利にならないよう、このデスゲームでは毎回ゲームの内容を変えているのである。勿論麻雀もデスゲームで、イカサマも自由だがバレたら8000点の罰符、点数が無くなるか最下位になると死ぬ。
デスゲームの特性上回数を重ねるごとに参加人数が少なくなるので、前回は別グループだった真利夫と六万も今回はこのように同じゲームに参加しているのである。
「それで、俺が着いた頃には美杏華は既に…………スナイパーライフルで、心臓を一撃だった」
「それは……お悔やみを申し上げる……」
「いや、判ってるんだ。こんなゲームに参加した時点で殺されてもしょうがないってな。誰もみんな、自分が生き残るために他人を殺さなけりゃならない“カルネアデスの船板”ってことぐらい」
「ああ。全く、なんでこんな時代になっちまったんだろうな」
ふと昔を懐かしむ様子で、金髪の青年と黒髪の少年はしばし黙って歩みを進める。
もう二度と会えない彼女であるが、目を閉じれば思い出の中の美杏華の姿が鮮明に浮かぶ。
黒髪を三つ編みに纏めた彼女。
読書が好きな優等生だった彼女。
こんな名前だけど実はフローラ派だと言って笑った彼女。
高校に上がった時には既に将来を誓い合う程に大事な人だった彼女。
二人で居た時の無数の記憶が、シャボン玉のように膨らみ、漂い、弾ける。
「……金兵佐が憎いかと言われたら、実は自信を持って答えられない。俺はただ、『自分は美杏華を愛していたからその証拠を示すためにも敵討ちをしなければならない』って強迫観念で動いてるだけなのかもな」
「ああ。それはそれで、立派な愛の形だと思うさ。それが真利夫にとっての“けじめ”なんだろ? そういうのを否定するほど自分も野暮じゃないつもりだよ」
「……すまんな」
「何だよ。こういう時は『ありがとう』だろ? 相棒」
「確かに。ありがとな、高橋」
軽く笑い合って互いの拳を打ち合わせる二人。
和やかな雰囲気であるが、六万の操作板上の金兵佐を示す光点はすぐ近くを指し示しており、決戦の時が近いと告げていた。
▼4
「金兵佐……遂に見つけた」
「ああ。けど、あの装備は――」
「課金クラスの『聖騎士』、だろうな。予想通りあいつはプロのデスゲーマーだ」
木の陰に隠れて様子を伺う真利夫と六万の目線の先、白銀の全身鎧に身を包んだ『聖騎士』の率いる3人組のパーティが戦闘を終えたところであった。
相手側のパーティも健闘していたが、『聖騎士』である金兵佐の重装備による防御力の前には殆どダメージが通らずに散っていった。彼のパーティメンバーと思われる『剣士』と『魔法使い』の二人はそれなりのダメージを負っているらしく、荷物からポーションを取り出そうとしているところだった。
課金クラスとは文字通り、お金を支払うことで取得可能になるクラスのことで、民間企業主催のデスゲームである以上は不公平であっても禁止にできない要素だ。『聖騎士』のように強力なクラスは100万円は下らない値段になるが、デスゲーム内で5人ほど余分に倒せば元が取れる金額だ。しかし勿論代金は前払いのため一般プレイヤーには到底手が出せない。
「回復前に攻め込むか。高橋はここで逃げてくれて構わない。お前の弓じゃああの鎧は貫けないだろう」
「……いや、ここまで来たんだ。フォローぐらいはさせて貰うよ」
「判った。感謝する。だけどもしもの時は俺に構わず逃げてくれ」
言い残すと、真利夫は休憩中の三人に向かって走る。丁度ポーションの封を開けたばかりだった『魔法使い』が魔法を発射するよりも速く、真利夫は三人の居る位置へ到着、まず無防備な『魔法使い』の喉を毒液の滴るナイフで一閃。
「な、何だ!?」
走る勢いを殺さず、そのまま駆け抜けるように『剣士』の脇腹をも掻っ切る。次の瞬間、狙い済ました六万の矢が『魔法使い』と『剣士』の胸に突き刺さり、止めを刺す。
全身を赤い光で包まれて消滅する二人。このゲームでの死亡エフェクトだ。
「金兵佐! 美杏華の仇! 覚悟ぉ!!」
雄叫びをあげつつ、銀色の鎧の騎士、金兵佐へと突進する。
金兵佐が鎧の重さをものともしない身軽さで長剣を振るうが、予測済みの真利夫は身体を捻って回避。
その回転の勢いを利用し、鎧の隙間、ガラ開きの左腕の肘の内側に、毒ナイフを突きたてた。
「ぐっ!」
銀の鎧の隙間から、ダメージエフェクトを表す赤い光が散る。全身を覆う鎧でも弱点を全てカバーできる訳ではないことの証明である。
だが、ナイフを引き抜こうとした真利夫の顔に驚愕の色が浮かぶ。金兵佐が左腕を内側に曲げてナイフを咥え込んだため抜けないのだ。
「馬鹿な。毒が効いてる筈なのに……まさか、課金特殊能力《毒無効》か!? ――ぐはっ!」
答えの代わりに金兵佐の膝蹴りが真利夫の腹を襲う。咄嗟にナイフを手放し後ろに跳んだが、それでも相殺し切れないダメージが入り、赤い光を撒き散らしつつ後方に吹っ飛ばされて草原に倒れ込む。
「その通り。お前のような『暗殺者』対策ということだ。どうやら私はあちこちで恨みを買っているようだからな」
自分のしていることに自覚があって対策している分かえって厄介な相手だった。真利夫はふらふらと立ち上がるが、今の膝蹴りでHPは早くも残り3割ぐらいまで減らされている。【耐久】を完全に捨てた代償ではあるが、もし剣で斬られていたら一撃死していただろう。
「別にお前が何者で誰の仇かとかはどうでも良い。いちいち覚えてないからな。それで、武器は無くなった訳だが命乞いしてみるかね?」
あくまでも余裕の態度を崩さずに金兵佐は突き刺さったナイフを引き抜き、遠くへと放り投げる。
その時、牽制目的に六万が死角から放った矢が金兵佐の兜に当たったが、全くのノーダメージで気にするそぶりも見せない。
「ふん。武器は無くなったという思い込み、それが金兵佐、貴様の敗因になるぜ」
不敵な笑みでじりじりと真利夫は金兵佐との距離を詰める。
金兵佐の剣の間合いに真利夫が踏み込んだ瞬間、両者は一気にスピードを上げた。
稲妻のような金兵佐の剣閃を一瞬の差で掻い潜り、真利夫は手にした小瓶を投げつける。
金兵佐の兜に当たって割れたそれは、毒液を入れた小瓶だった。《毒無効》の特殊能力があっても、目の前で黒い液体が飛散すれば視界は妨げられる。
「うおっ!?」
一瞬の隙を見逃さず、真利夫は全速で金兵佐の背後に回り、紐のような幅広の帯を取り出した。それは初期装備として身に着けていたズボン吊りだった。
その帯を2本束ねて強度を増し、金兵佐の首に、鎧と兜の隙間に巻き付ける。
「おりゃああああっ!」
そのまま帯を握り込み、背中合わせにして担ぐように金兵佐を吊り上げた。これで窒息ダメージが継続的に入ることになる。しかも『暗殺者』の特殊能力《死角攻撃》により、通常の2倍の速度でダメージが入り続ける。
当然、金兵佐も無抵抗のままではなく手足を振り回すが、全身鎧の構造上可動域が狭く、自分の背後すぐ側の相手には攻撃が届かない。
やがて、金兵佐の抵抗が止み、彼の身体が赤い光に包まれて消滅した。
背中にかかる重みが消えたことに安堵したか、真利夫もそのままうつ伏せに倒れ込む。
「おい! 真利夫! 大丈夫か!?」
六万が駆け寄って来るのが見えた。「大丈夫だ」と立ち上がろうとしたが、身体が動かせない。
「おかしいな。HPはまだ残ってるんだが……」
気付いたら、視界もまるで血のように赤く染まっている。VRの身体のHPがまだ残っているとすると考えられるのは……
「もしかすると、現実の肉体の死か……」
【敏捷】特化の代償、考えられるとしたらそれであった。
常人よりも速い速度で動こうとするなら、単位時間に脳が発し神経を伝達する命令数もその分多くなる。
その負担に、心身共に衰えていた真利夫の現実の肉体が耐えられなかったのだろう。
だが、不思議と真利夫は自分の人生の終わりを穏やかな気持ちで迎えようとしていた。
最愛の妻である美杏華を失い、仇敵の金兵佐も斃し、思い残すことが何も無くなったからか。
「ま、全体的には、悪くない人生だったな……」
「真利夫! ふざけたこと言うんじゃねえよ! 勝っただろうが! 一緒に帰るんだよ!」
「高橋、今回は助かったぜ。長生きしろよ」
「駄目だ! 死ぬな真利夫ーー!」
六万の叫びも空しく――
まるで金兵佐の後を追うように、真利夫の体も赤い光に包まれ、溶けるように消えていった。
▼5
二人の技術者が、真利夫の横たわるベッドに手を合わせ、黙祷した。
やがて、年下の方からぽつりと口を開く。
「やっぱり耐えられませんでしたか」
「そうだな。【敏捷】特化は脳の負担が激しすぎる。能力値の限界をもっと引き下げないと駄目だな」
会話しつつ、真利夫――枯れ木のようにしわくちゃになった老人の亡骸のこめかみと首の後ろに接続された光ファイバーを外していく。第一世代の有線接続式VRインターフェースである。
「となると、ゲームバランスも全体的に見直さないとですね」
「【敏捷】だけ限界値を下げる訳にはいかないからな。他の能力値も同様に下げて、計算式を見直して、テストプレイさせて、色々やることはあるな」
「もうちょっと人増やしましょうよ。デバッグの人手が足りませんよ」
この時代、医療技術の進歩に伴い、人の平均寿命も飛躍的に上昇した。
だがその結果訪れたのが、超少子高齢化という社会問題だった。
若い層の年金負担額はこの上なく増大、しかしそれでも高齢者達で分け合うと一人には雀の涙程度の年金も入らず、あらゆる世代の人が悲鳴を上げていた。
そんな中、産官学共同の『VRのテストプレイを兼ねたデスゲームを高齢者達にさせて、生き残った人で年金を分配する』という正気の沙汰と思えないプロジェクトが立ち上がり、あろうことか関連法案が国会を通過してしまう。
それだけ当時の人々が疲弊し閉塞感に苛まれていたということなのだろう。
こうして、老人達は3年に1度このようなデスゲームに参加して、勝ち残った者達で今後3年分の年金を分け合う制度が誕生したのだった。
「当時ほどじゃあないが、今でもウチは人殺し企業って陰口叩かれてるからな。なかなか就職希望者が来てくれないのよ」
「そのおかげで年金問題も少しずつ改善してるってのに、みんな勝手なものですよね」
「医療だけテクノロジーレベルが上がって、昔より長生きできるようになっても、それが幸せに繋がるとは限らねえんだよなあ」
「ですがこの仏さん、びっくりするぐらい安らかな死に顔でしたね。幸せな死に様……というのも変な感じですが、思い残すことなく旅立てたとしたら少しは気が楽になります」
二人は真利夫に白いシーツを被せ、再度手を合わせる。
2120年7月12日、月曜。斉藤真利夫、享年120歳の大往生であった。
<あとがき>
作品のテーマとしては、いわゆるデスゲーム設定でしばしば挙がる「臨床試験を繰り返して安全基準をクリアした機器ならデスゲーム成立しなくない?」とか「警察は何やってるの?」とか「主催者は何が目的でデスゲームさせたいの?」とかその辺の疑問に対する自分なりの解決策を模索していたらどーしてかこーなった感じです。
読後感もそうですが、人によってはリアルな恐怖に直結するかも知れないオチでしたのでジャンル:ホラーでの投稿にしました。もしかすると生きてる間にこういう未来が来るかも知れないねと思うと胃の辺りがキュンとときめきますね!
とりあえず、こういった作風は自分に合わないことが書いてて判りましたので次はまた明るくてハッピーエンドなお話を書きます……orz
尚、作中では説明できませんでしたが最終戦のポイント推移は最終的に高橋さんの総取りでした。またもや棚ボタですね。
1.金兵佐組が素人相手に無双してポイントを溜め込む。
パーティを組んでいるとポイントは人数割りになるため、例えば30人倒せばポイントは3人に10点ずつ入る。
尚、ゲーム終了間際にパーティ解散して元パーティメンバーに襲い掛かってポイントの独り占めを狙うのが金兵佐の常套手段。
2.真利夫と高橋さんで金兵佐組を全滅させる。
この時点で上の例だと金兵佐組も合わせて合計33点分撃破ポイントが入るので2人に16.5点ずつ入る。
3.真利夫が死亡。戦闘でHP0にされての死亡ではないため、こういう場合に真利夫の分のポイントはパーティメンバーの高橋さんに譲られることになる。