「二人を殺すしかない……」
「…本気なのね?」
その質問に力強く頷く。
「…そうね。二人のためよね…それに保険金も入るし…」
意思の強さを確認するように二人はしっかりと抱き合い口付けを交わす。
「今度のバーベキューパーティーね」
「絶対にしくじらない」
「ええ……」
こうして土曜日のバーベキューはスリリングに行われる。
「やあ、どうも!」
そう声を上げてAさん夫妻が現れた。
「やあやあ、どうも」
そう声を上げてBさん夫妻が招きいれる。
両夫妻は毎週土曜、お互いの庭でバーベキューをする。
今週はB夫婦の庭で開催する。
二組は同じ時期に越してきたお隣同士だ。
「いや、いつみてもA子さんは美しい。A男さんが羨ましい限りです」
そうB男さんが声かける。
「何をおっしゃる。B子さんだって美しいじゃないですか」
A男さんもお世辞で返す。
二人は笑顔だが、妙な緊張感がある。
そんな二人を見ているA子とB子も笑顔だが緊張感がある。
最近、A夫婦とB夫婦の親交に亀裂が生じ始めた。
その原因は不倫だ。
いや、正確に言えば不倫の疑いだ。
『両家の友情に…乾杯』
四人でビールの缶をぶつけ合う。
その行為にも力が入る。
緊張感が漂う宴の時間が過ぎる。
「あら?火が消えてる。ガス切れかしら?」
A子が首をかしげた。
「ホント?じゃあ替わりがあるから持ってこようかしら」
B子がそう言いA子に近づく。
二人の視線が交差する。
妙な緊張が走る。
「じゃあ取ってくるわね」B子が言った。
「じゃあ僕が手伝うよ」A男がそう志願する。
A子に緊張が走る。
「じゃあ僕が行くよ。B子はここにいなさい」
B男はそう言うと立ち上がった。
「じゃあA男さん行きましょうか」
四人に緊張感が漂う。
A男とB男、二人は無言で倉庫に向かった。
二人は倉庫に入り、B男が口を開いた。
「A男さん…僕は全てお見通しですよ」
「何のことだい?」A男が笑みを浮かべる。
「二人の関係ですよ」
「な!」A男が驚く。
「もう分かってるんです」
しばしの時間、二人は睨み合う。
ゴロゴロ…何かが倉庫の中の二人の足元に転がってきた。
大きなガスボンベだ。シューシュー鳴ってる。
続けて何かが飛んできた。
A男のオイルライターだ。
ドーン!!強烈な爆発音。
倉庫の中のガスボンベにも引火したらしい
「やったわ」A子
「ええ!」B子
二人は強く抱き合い口付けを交わす。
…
……
遠くからサイレンの音が聞こえてくる。
「ここからが勝負よ」
「ええ、アカデミー賞モノの演技をするわ」
二人はポケットから目薬を出した。
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