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うろな駅係員の先の見えない日常 作者:おじぃ

駅係員たちの日常編

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うろな本線の豆知識

「こちらがうろなから明日宮あすのみやまでの往復乗車券で、明日あすより二日間有効となっております。こちらが明日ご使用のうろなから湯海ゆのうみまでの自由席特急券、片道分をご用意いたしました」

 ダイヤ改正前日の7月5日、金曜日の16時50分。窓口を担当するエレナは中年の男性客に注文通り三枚の乗車券類を発券しカウンターに並べて見せ、笑顔とハキハキした声で券面の印字を指差しさ確認しながら渡した。はいどうもと言って受け取りそれを財布に仕舞って去る男性客に、ありがとうございますと声を掛けて見送る。うろな駅の係員は基本的に『ありがとうございました』という言葉は用いない。『~した』という言葉は過去形、つまり今は感謝していないという意味に捉えられてしまう場合があるためである。ここまで配慮する駅は同社では殆どない。

 駅の紹介であるが、うろな駅はうろな本線の起点である桃源郷駅から58.6キロメートル地点、湯海駅は104.6キロメートル地点、隣駅である明日宮駅は105.8キロメートル地点、終点の寝姿駅は180.2キロメートル地点にある。

 うろな本線全線を通して運転するのは特急『かたりべ』のみで、桃源郷から寝姿までを約2時間30分で結ぶ。普通列車で全線制覇する場合、湯海駅などの中間駅で寝姿行きの5両編成の列車に乗り換えとなる。

 まだまだ明るい17時30分。業務を終えたエレナは制服から自前のグレーのスーツに着替え、うろな本線の上りホーム5番線9号車2番ドア乗車口で列車を待つ。通勤時間帯とあって駅構内はやや混雑しており、ホームの約6割が人で埋まっている。うろな本線や向かい側のうろな北線ホームの端には、カメラやテレビや映画の撮影に用いるような集音器具を肩に掛けた鉄道ファンが数十名ほど居り、本日限りで引退となるうろな北線の鋼鉄製3ドア車両を待ち構えている。明日からうろな北線は全ての列車がステンレス製4ドア車両となり、既存のうろな本線に並行する新設線路を走行して、付近に電車区、簡単にいえば日常点検を行う車庫のあるうろな高原駅まで乗り入れる。

 がんばれ、みんな。高田くんは安全、安定輸送を守りながら最後の営業運転をじっくり目に焼き付けてね。

 エレナは自分の背後で鉄道ファンの対応に追われる成夢や洋忠、理一の姿を遠目で見ながら心のなかでエールを送りながら、まもなく到着したステンレス製3ドア車両に乗り込んだ。

 さて、電車の中で曲でも浮かべようかな♪
 ご覧いただき本当にありがとうございます!

 明日はうろな町の夏祭りですが、模様は矛盾なきよう町長さんや他の方々の作品を読んでから執筆いたしますのでいましばらくお待ちくださいm(__)m
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