「おーい! これ、なーんだ」
「あ! いつのまに!?」
いたずらが大好きな孝と言う少年はクラスメイトの本を奪って逃げている。
「返してほしければこーこまーでおーいでー」
太い木の枝の上に乗り、本を見せびらかす。
「や、やめろ! 危ないぞ!?」
「またまた冗談いっ――――!?」
孝の足元がぐらつく。太い木は何年も前からあり、もろいため太い枝でも折れるぐらいらしい。
「大丈夫か!?」
校内を出て、太い木の下を見る。
「健太、俺は大丈夫だぞ」
茂みが多いためクッションの役目を果たしたみたいだった。しかし、孝を無視し、健太は本を探す。
「おい、俺を心配したんじゃないのか?」
「当たり前だろ? お前恐ろしいぐらい運強いんだし。それに本をなくしたらお金を出さなきゃいけないし」
孝はちょっと本の題名を見て心配した。あの健太があんな本を見るとはおもわなかったからだ。
「呪われた人々っていうのを見るのか? ちょっとかして」
「え? あ!」
本を一ページめくった。その時、二人は光に包まれ消えた。
「なんだ?」
「本が落ちてるよ」
「本当だ」
人がざわめく。
「呪われた人々だってさ」
「やだー」
「うーん……。ここはどこだろう……」
孝が起き上がると周りを見て、誰もいなくなった校舎だ、とわかった。
「健太はどこだ?」
歩き探し始めた。床がボロボロになっており、ギシギシと音がする。
「孝! どこだ!」
健太の方もすでに探し始めてる。こっちは新しい学校だ。
「ん? あっちの方になんで古校舎が……?」
歩くと足跡が付き、静かに音が聞こえる。声も響いてくる。
「あいつのことだからなぁ……。大丈夫だろう」
ここに来た原因の本を持ちながらそう言った。
「あ、図書館……やっぱり見といた方がいいかな。健太がいそうだし」
やはり古い本ばかりだ。しかし背表紙がきれいなのがあった。
「呪いの本……?」
ちょっとばかし面白そうなので好奇心のあまりか読むことにした。
「えっと……。呪いの本はたまにあるらしい。人はどこかの異次元に落ち、戻れない。しかし私は戻れる方法がわかった」
ちょっと嬉しくなり、次のページをめくる。
「チョークとここに来た時の呪いの本……偽物だがこれでもできるらしい。チョークで魔法陣を書き、呪いの本を真ん中に置く。そしてろうそくの火で燃やす。これで戻れるらしい?」
しかし、ここは古校舎。チョークはあるが後の三つがない。
「ま、いちおうろうそくは理科室においてあるかな?」
ゴソゴソと探る。しかし何も入ってはいなかった。
「外には新校舎以外何もないし――――ってあっち行けばいいじゃん!」
本をもって新しい学校にいく。
「あそこに走ってるのは孝か」
音が中までひびいてくる。
「おーい! 健太、戻れる方法わかったぞ!」
「本当か!?」
孝はチョークを用意する。
「これだけなのか?」
「あとお前ののろいの本とろうそく、火が必要なんだけど」
本の文字をさした。
「おい、ここに小さく『木の枝でもええぞ! キャッキャ』と書いてあるぞ」
「……」
黙りこんでしまった。
「お、おい! そんな時間はないぞ!」
外におちている木の枝三本よういして、紐を用意した。
「こうやってして、こうして……」
できたといい、孝に渡した。
「これでなにしろってんだ?」
「摩擦で火をおこせ」
それだけいうとほかの材料を集めに言った。
「たっくも〜。どうやってするんだ? これ」
何もわからない孝。そのとき健太は帰ってきた。
「ちゃんとやれよ。自分でするから魔法陣らしきものを書いておけ」
横の棒を手にかけて上下にやる。そして煙がついたその粉を何かの中にいれる。
「こうやって振ると風で火が起こされやすくなるんだ」
ぐるぐるとまわし火がついた。地面におき、棒の先に火をつけた。
「あとはそののろいの本を置いてもやすだけだ!」
さっそく木の棒の火をのろいの本に近づける。炎がのろいの本をもやす。なにか霊らしきものが空へ飛んでいった。
「やっと出れる」
穴の中へ飛び込んだ。
「きゃ!」
いきなり空から人が出てきたら驚くだろう。
「いった〜」
健太は草むらの方へ飛んでいった。
「孝、もうあんなことはするな!」
「ふぁ〜い」 |