検証
二人でホテルへ移動した。
部屋の真ん中に大きなベッドが目立つ。
ソファーに腰を下ろし、向き合う二人。
今日子の手を軽く握り身体を抱き寄せる。
彼女の目を暫らく見つめる。
そしてキス…
今日子のキスは積極的だった。
私の舌を迎え入れると同時に、自分から絡ませてくる。
今日子が求めているのがキスだけで解かる。
2時間後…
お互いが欲望を満たしあった。
乱れたシーツがセックスの激しかったことを物語っている。
何度も絶頂を迎えた今日子。
私もゴムの中で大量に吐き出した。
荒くなった息を整える時間がしばらく続く。
暫らくして今日子が私の腕の中で話し出す。
「私、結婚したくなったの…」
私は返す言葉が無かった。
黙っているしか無かった。
今日子は私が返事をしないことで怒っていると思ったようだ。
2年前に私のプロポーズを断ったことが彼女の負い目になっていた。
「しげる君、急な話でごめんなさい…」
その日はそのまま、結婚についての話は無くなった。
帰り際に彼女が私に住所を聞いてきた。
当時、かなり離れたところで住んでいたので、住所を教えないのもおかしいと思い正直に教えた。
それから、何度かデートを繰り返す。
彼女は私の部屋へ来たがったが、連れて行けるわけも無くいろんな理由をつけては断っていた。
ある日のデート。
彼女との待ち合わせの場所に着く。
いつもの場所である。
彼女が小走りに走ってくる。
外は小雨がぱらついていた。
車に乗り込み彼女が言った。
「今日はしげる君の部屋でデートしようよ」
またかと思いながらいつも答える。
「部屋が片付いていないからダメだよ」
「私が片付けてあげるから」
「見られたくない物だってあるんだよ」
いつもはここで引き下がる彼女だったが…
「じゃ、部屋の中に入れなくていいから、前まで連れて行って欲しいな」
私の頭の中はパニック状態。
しかし、冷静を装いながら答える。
「じゃ、部屋の前までだよ。中には絶対に入れないよ」
こう答えるしかなかった。
車の中で彼女は結婚式についての憧れを語っていた。
絶対に教会での挙式がいいとか、新婚旅行はニューカレドニアへ行きたいとか…
適当に相槌を打ちながら、私の頭はフル稼働していた。
1時間ほどかけて私の住んでいるマンションの前へ到着。
「ここがそうだよ」
「へぇ、周りは静かなとこなのね」
「車が無いと不便なところだよ」
「さ、もういいだろ? 食事に行こうよ」
食事を済ませて彼女の家の方へ車を進める。
彼女の家の近所にあるいつものホテルに入る。
いつものように激しく求め合った。
この日の彼女は特に激しかった。
自分から2度目を求めてきた。
私が逝ったあと、彼女がフェラで私を復活させる。
充分な硬さを取り戻すと、自分から跨って騎乗位になった。
そして何度も上り詰めた。
ホテルを出て彼女の家へ送り届ける。
「今日はちゃんと住んでるところを教えてくれてありがとう。あまりにも連れて行ってくれないから心配だったの」
そう言いキスをして車から降りていった。
私は彼女が家の中へ入るの見届けたあと、ハンドルに顔を伏せて呟いた。
「マズいよな…」
雨が小雨から大粒の雨に変わっていた。 |