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初恋
作:MIYABI



告白!?


今日子とはそれから特に何も無かった…



3年への進級時にクラスも別になった。




3年になってすぐに、恒例の球技大会が行われた。
男子の種目はハンドボール。


この日、私のクラスは順調に勝ち進み、今日子のいるクラスと準決勝で戦うことになった。
コートの周りには、選手以外の生徒が応援に集まる。
その中に今日子もいた。

彼女は当然、相手チームの応援側にいたのだが試合中の視線の先は私にあった。
クラスが変って、2年生の時みたいに視線を感じることは少なくなっていたが、たまに彼女の視線は感じていた。


しかし、この日は今までと違った。
視線に熱さが感じられた。
私がボールを持っている持っていないなど関係無く、常に視線が追いかけてくる。



試合が終わった・・・
善戦むなしく、私のクラスは負けた。



汗まみれになったので、顔を洗っていると背後で気配がする。


「惜しかったね、でもカッコ良かった」


タオルで顔を拭いて振り返ると、今日子の走り去る姿があった。
彼女の精一杯の告白だったのか…


この日から、私が彼女の視線を探すようになった気がする。

クラブ活動の最中でも、視線を感じてその視線の先に彼女がいれば頑張れるような感じだった。






時が過ぎ、進学のために志望校を決める時期が来た。
私は野球を続けたかったので、先輩から誘われている学校を志望した。
公立高校だったが、女子などいない男ばかりの工業高校だった。
彼女は普通科の共学を志望。
これは彼女の親友、千恵からの情報だった。


この時、私が思っていたのは、卒業までに彼女からの告白があるかも…
しかし、彼女からの告白も無いまま卒業を迎えてしまった。
ただ、卒業式までは彼女の視線を時折感じていたが…




高校生活、私は野球漬けだった。
1年生はとにかく忙しい。
6時半からの朝練開始までにグランド整備で6時には登校。
夜は19時まで練習、そのあとグランド整備をして帰る。
毎日、休みなくそんな日々を過ごしていたが…

1年生の秋、私の肘が壊れた…


暫らくは痛みを我慢して練習を続けていたが、右手の握力が落ちてボールを握れなくなった。
痛みで肘を曲げることも、伸ばすことも出来ない。
ましてやボールを投げることなど、到底出来なくなってしまった。




秋も深まり、そろそろ冬になろうかという頃に整形外科へ行く。
レントゲンを見た医者が、もっと大きな病院で診てもらった方がいいと、ある大学病院の紹介状を書いてくれた。
そこへ行き、精密検査をすると…

「野球は無理だね、だけど手術をすれば痛みもなくなるから、一般生活に支障は無くなるよ」

言い切られてしまった…
この先、野球が出来なくなると。

私は泣いた。
家へ帰って思いっきり泣いた。
野球が出来なくなるなら、今の学校へ来た意味も無くなる…
手術当日まで、私は荒れた…
初めての挫折に屈したかのように。


そして12月に手術。
退院してリハビリを続けるうちに正月を迎える。



元旦に年賀状が届いた。

そう…、今日子からの年賀状が…







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