Another Episode10 栄光への軌跡
途中までは、すべて上手くいっていたはずだったんだ
――――チリン、チリン、チリン
ある日の商店街
たまたまジオ○グを製作途中、切れてしまったスプレーを購入するため
向かった所、偶然手に入れた福引きのチケット。
……当たるわけがない、でも当たったらちょっと嬉しい
などの複雑な思いを抱えながら、通称ガラガラ、ガラポン、福引き器と呼ばれる
正式名称、新井式廻轉抽籤器を廻したところ……
人生初めて聞いたであろう、選ばれたものしか聞く事のできない
祝福の音を俺はこの耳で捕らえていた。
「おめでとうございます!二等スキー旅行一泊二日のチケットです!」
正直、信じられなかった。
自分で言うのも悲しいかな、俺はクジ引きなどの運を頼る物事は
くじ○きアンバランスの榎本○尋くん並に運がなかったりする。
何をしても、何度してもティッシュなどの微妙なものばかり……
そんな俺が二等、それもスキー旅行!
奇跡、そうとしか言いようのない出来事。
テンション上がってきたぜぇぇえぇぇえぇぇぇえええ!!
……と叫びたくなる衝動に駆られるが
今日の俺は冷静だった。いや、冷静さを必死に保とうとしていた。
平静よカムバック!湖畔のごとき緩やかな心を保つのだおー!
クールだ、クールになるんだはちみつクマさん、ぽんぽこたぬきさん
心を落ち着けろ、深呼吸だ!明鏡止水の心境なんだおぉぉぉぉおお!!
正直、もう俺の頭の中は限界ギリギリ所か、完全にリミッター解除状況であったが
変に思考が一周した分、正常を取り戻し、いつもの思考回路が復活していく。
まず確認するのは、チケットの枚数!
中身を確認すると中には一枚、二枚、三枚……三枚!?
あっ、危なかった……事前確認により、いつもの五人メンバーによる
争奪フラグはなんとか回避された。
とは言え、3人という中途半端な人数。どうするべきか……
頭の中に思い浮かぶのは、どう考えても嫌なムード、自分に降りかかる不幸のデジャブ
もしかして、この幸運は水の泡と消えてしまうのか?
そうすら考え初めた瞬間
「あれ?そこに突っ立てるの伝馬じゃないか!よぉ、何一人黄昏てんの?どうかしたのか?」
「何だぁ、悩みごとかぁ?相談くらいには乗ってやるぞぉ。飛鳥ちゃん以外のことならばな」
部活の帰りなのだろうか、見知った顔の生徒が2人
佐藤と須藤の顔が俺の視界に映る。
2人とも片手に缶ジュースを握りながら、暇そうな顔
俺はその姿を視認し、一つの案が浮かび上がってきた。
完璧……とはいえない。だけれど、俺の不幸を回避する可能性がある
一つの考えを俺は導き出していた。
思い立ったら、即行動……
「佐藤、須藤。話があるんだが、良いか?」
さっそく俺は動き始めていた。
数日後、いつも通りの日常
平和すぎる、平凡すぎるはずの日々。
現在、昼休憩……俺、伝馬和弥は食堂のテーブルに座らされており
視線は目の前の煙立つ物に視線が向かっている訳で……
「はいっ、カツ丼だよっ!何を隠しているか知らないけれど、YOU言っちゃいなよ!」
「私達だって、本当はこんなことしたくてしている訳ではないわ。でもね……
隠し事って良くないと思うの。いいから早く吐いちゃいなさいっ!」
なぜか俺は刑事ドラマの取調室よろしく
俺を囲むように四人の刑事……じゃなくて見知った顔の麗しい女生徒が4人
目の前にはカツ丼、丁寧に漬物まで付けられている。
……ぅん?でも、このカツ丼よく見たら
「刑事さん、これ良く見たらカツ丼じゃなくて豚カツがハムカツに……」
「そっ、それは予算が微妙に足りなくて……ではなく!話を逸らさないでください、和弥さん
容疑者には意見は許されません!」
「そうだぞ、カズ。それぐらいスルーしろ!名前がカツみたいな名前しているくせに」
酷い言われようだ……
ただ、親切心で注意しただけなのに
それに何だ、沙希!俺の名前がカツみたいって!
カツとカズじゃ……ニュアンスは似てるかもな
「ちょっと待って、みんな。話がいつの間にかカツ丼の方に傾きつつあるわ。私達は
和弥の隠し事について取り調べているのよ」
当たり前の話である。
なして、俺がカツ丼のためごときに、こんな圧迫感を感じなくてはならないのだ。
「フフフッ……さすがだね、カズちゃん。主従な態度を取っているかと思えば、まさか上手い
具合に私達を本題に移らせないように操作しているとは。和弥……恐ろしい子っ!」
そして約一名、いい感じで勘違いなさっているご様子
……って言うか飛鳥、お前その台詞が言いたかっただけだろっ!
「とにかく本題に戻すわ。和弥、私達が聞きたいのはただ一つ、ここ数日の不審な行動
明らかすぎる私達に対する隠し事の件、喋ってもらいましょうか」
ドラマの女性刑事のような貫禄で、蓮が俺に向け言葉を送り
ようやく話が本題へと戻っていく。
とは言え、この事態は予想できた事態だったため、俺は沈黙を貫く。
喋るわけにはいかない。この4人が言っている隠し事とは
数日前から画策してきたものであり、彼女らに知られることは
すなわち……死。作戦の終了を意味する。
なにしろ俺が彼女達に隠してまでやっていることは……
――――栄光と言う名のスキー旅行計画なのだから
数日前、あのチケットを手に入れた時から
俺、須藤、佐藤の三人で隠れながら、こそこそしながら練ってきた旅行案
あの日誓った三人で一緒にスキーに行こうと約束した記憶
奴らを裏切るわけにはいけない、ばれてはならないのだ。
己のちっぽけなプライドを賭けても
「………どうやら、この沈黙を見ますと和弥さんは大人しく喋る気はないようですね」
奏の言葉にも、俺は口を開く事はない。
「ここまで喋られないとなるとぉ、本当に何を隠しているのかなぁ、カズちゃん」
「それほど喋りたくないこと……考えられるのは重要な学校関係の話、大学関連の話
個人の重要な秘密……あっ、もしかしたら」
何かに気づいたかのように、沙希が声を上げる。
周りの視線が沙希に集中し、俺までも意思関係なく反射的に顔を向ける。
もしかして沙希の奴、感づいた?
俺が顔を歪める中、沙希は
「エロい関連か!もしかしてエロ本やエロいビデオでも貸し借りしてたんじゃないのか!」
とんでもないこと言い放った
数秒の沈黙……ゆっくりと視線が俺の方へと集中していくのが分かる。
えっ?もしかして俺、今変な目で見られてる?
「和弥さん、先生なのに……不潔です!」
「和弥……男の子だからしょうがないけれど、学校ではちょっと」
「カズちゃん。あれだけエロゲーはコンシューマ化するまで待ってってあれほど言ったのに」
視線が、視線が痛いです!
三人の疑わしげな、少し飽きれた雰囲気の混じった視線が
俺に向かって突き刺さる。ある意味最大のピンチだった。
今、俺のイメージが音を立てて壊れていくのがはっきりと分かる。
というよりまさかこんな所で、少年が言われたくない台詞ベスト5の
「男の子だからしょうがないよね」を言われるとは……異様な屈辱感が俺を襲う。
それよりも飛鳥!お前の注意はどうかと思うが……
「ちっ、違う!俺はそんなんじゃ、それに俺はそんなもの持っていない!信じてくれ!」
「……だったら、何をしていたんだカズ?」
「それはス―――」
「ス……何だって?上手く聞こえないな、カズ」
完全に沙希に手玉に取られた俺
沙希の憎たらしい笑顔が今日に限って妙に恐ろしい。
形勢は明らかに不利……先ほど放ったとんでもない言葉も
間違いなく計算して言ったものだろう。
諸葛亮孔明も真っ青な策士である。
でも、ここで俺が折れたら、屈してしまったら……
ダメだ、ここは踏ん張り時だ!伝馬和弥!
強く自分に言い聞かせ、開きそうになっていた口を再び強く閉じる。
「……これ以上はカズも喋ってくれそうにないようだ。我ながら上手いカマの
掛け方だと思ったんだが」
フッと沙希は一息つき、諦めたような口調で
俺から距離を離していく。
「これは蓮、最終兵器を使わざるを得ないようだ。カズからはもう何も得られないようだし」
「……そうね。もう、昼休憩も終わりが近いし、出し惜しみする必要はないものね」
「こっちに連れて来ます、蓮さん」
「了解でありますっ!」
内々で何か話が行なわれている。
何か、何か分かりはしないが行なわれる事は確か
俺はそう考えた瞬間、嫌な予感が脳裏によぎる。
まさか、まさかあいつ等を……そして、その予想は
「……おっ、おいこんな所に連れてきて何をするって言うんだ」
「なっ、なぜぇこんな所にぃぃ俺が来なくてはならんのだぁぁ」
見事に的中した。
連れて来られたのは、佐藤と須藤
この計画を知る数少ない人物
「……なっ、くっ!」
何か言葉を掛けようとするも、変に感づかれる可能性を感じ
俺は呻くような声しか上げることが出来ない。
「その反応。だいたいこの2人が関係している事は気づいていたけれど
和弥の反応で、予感が確信に変わったわ」
「……と、なれば和弥さんから聞き出さなくてもこの2人から聞き出せさえすれば
問題はないという訳ですね」
しかし、やはりと言うべきかちょっとした反応も彼女達は見逃すはずもない。
俺に一瞬、不適な笑みを向け佐藤、須藤へと視線を向ける。
「……まずは須藤くんから試してみようか、蓮」
「そうね、じゃあ飛鳥よろしくっ!」
「了解だよっ!飛鳥いきますっ!」
飛鳥が須藤へ向け、近づいていく。
須藤の顔を見ると恐れているような、だけれど内心抑えられない喜びが
垣間見えるのが俺には分かった。
……ヤバイ、やばすぎる!!
俺は出そうになる声を留めながら、心の中で叫ぶ。
須藤、あいつは飛鳥親衛隊の会長である。
飛鳥を愛し、飛鳥を崇拝する集団……その中の長である須藤
もし、飛鳥が命令するならばそれは絶対服従、逆らえないものであり
「ねぇ、ねぇ須藤くん!隠し事しないで、カズちゃんと何を話してたのか
飛鳥に教えてくれない?お願いっ!」
「………ぐふっ、ぶはっ!」
クリティカルヒットぉぉおぉぉ!!
須藤はよろめくように体を、壁へと預けるようにして崩れていく。
誰が見たってダメージは半端ではない。
飛鳥ほど美少女だ。赤の他人が言われても心揺らめく言葉だと言うのに
須藤では……耐えろと言うだけ、酷というものかもしれない
(たっ、隊長ぅ!もう……もう俺はぁダメだぁぁぁ、ゴールして、ゴールしてもぉぉお
いい、よな……)
(ダメだっ!須藤伍長!気を確かに、気合をみせろぉぉぉぉぉおお!!)
須藤がこちらに視線を送り、限界と言葉を投げかけてくる。
それを俺は必死に食い止めるため、言葉を掛ける。
いつの間にかアイコンタクトと言う妙技をマスターしていることなど
今の俺たちにとっては気合!の一言で片付けられる程
どうでも良い事であったりする。
(ダメだぁ……もう意識が、勇気が折れそうだぁ)
(何言ってるんだ、須藤!お前は俺達と一緒にあの輝かしい栄光(スキー旅行)を手にしよう
って約束しただろうが!サンドウィッチ将軍やドーナツ軍曹の死を無駄にする気かっ!)
(でっ、でもぉ俺は……)
(諦めるんじゃねぇ!思い出すんだっ!あの勇気ある誓いを!)
(………っ!隊長、俺は、俺はぁぁぁあぁぁぁぁああ!!)
須藤の心の叫びが、魂の震えが彼に力を、勇気を与えていく。
ぶっちゃけサンドウィッチ将軍とかドーナツ軍曹とかなんぞって話だが
まぁ、そこは気分の問題。
「……飛鳥ちゃん、それに親衛隊の皆ぁ今回ばかりは譲れねぇ、すまないがぁ
俺から話すことは何もないっ!」
「うっ、嘘だ!私が手を握ってあげるって言っても?」
「……くっ、もちろんだともぉお!俺はぁぁ己の欲望には屈しないっ!」
須藤はそう高らかに宣言をし、堅く口を閉ざした。
その姿はまさに勇者、熱き男に恥じない堂々とした男の姿であった。
「想定の範囲外の事態だよぉ!絶対須藤くんからカズちゃんの事聞きだせると思ってたのに」
「確かに……親衛隊の、それも会長さんが飛鳥さんのことを裏切るなんて」
先ほどとは打って変わって、彼女達側に動揺が走る。
一気に形勢が逆転。今、勢いはこちら側に向いていた。
後は昼休憩の終わりを待つのみ……
「焦らないの、皆。須藤くんのことは予想外ではあるけれど、まだ策が尽きたわけじゃない。
念のために連れて来た……えっと、佐藤くん?がいるわ!」
「……あっ、あれ?生徒会長、一瞬俺の名前を完全に忘れていた感じ?それも出てきた答え
結局間違えてるし!だから何度も言うけれど俺の名前は―――」
「とにかく次の作戦に映ろう、時間がない!」
「お願いだから、人の話聞いてよぉぉぉぉおおお!!」
そして、当然のごとく佐藤はスルー
佐藤……いくら叫んだってお前の名前は、この小説の最重要トップシークレットなのだから
明かされることは当分ないことであろう。
しかし、どうあれ脅威の矛先は佐藤に向いた事は紛れもない事実。
須藤ほどではないが、あの彼女らの事だ。佐藤と言えども、一般的な若い男子。
陥落する可能性だって十分にある。
(佐藤二等兵!大丈夫なんだろうな?)
(任せておけって隊長っ!……っていうか俺の階級低くない!?)
(お前のぉ扱いを考えれば、妥当な所だろぉ)
(なんでだよっ!なんで須藤がギ○ロで俺がタ○マなんだよっ!せめてク○ルくらいには)
(良いから任せたぞ、佐藤!後はお前に掛かってるんだからな)
(……なんだよ、心配性すぎるぜ、隊長。俺に任せとけって!じゃあ、Good Lock!)
そう言って、佐藤は自信満々の顔のまま俺達から視線を逸らした。
正直、Good LuckがLockになっている今時、小学生も間違えないミスに
多少の不安がよぎるが、俺達は佐藤を信じて、視線を戻す。
「それじゃあ、今度は奏。いい結果期待してるわよ!」
「わかりました。いっ、行きます!」
佐藤に近づいていったのは、委員長水城奏
少し色気などの関連の事柄には、疎い雰囲気を持ってはいるも
持ち味の天然から繰り出されるトリッキーな攻撃には要注意だ。
しかし、あそこまで佐藤は自信満々に言ってのけたのだ。
多少の心配は拭い去れないも、俺の中の不安は消え去っていた。
「えっと、どうすれば良いか分かりませんが……さっ、佐藤くん!隠し事はメッです!
良い子だから、私に話してくださいっ!委員長命令ですよ!」
元々持ち合わせているスペックを上手く使った言葉を
少し照れながらであるが、佐藤に向け放つ。
一般的に考えれば、中々心揺さぶられるワードではあるも
今の佐藤に取ってみれば、そんなもの……
(……俺は、もうダメだ……)
まさかのダイレクトアタックっ!?
佐藤がこちらに向け、嘆きのシンパシーを執拗に送りつけてくる。
おい、お前アレだけ余裕出していたのに、早くも瀕死状態
お前はスペ○ンカーか!と問いただしたくなる衝動が浮き上がってくる。
(………もう、吐いちゃっていいよな?これは俺には耐えれねぇ)
(佐藤二等兵、ふざけんじゃねぇ!須藤の頑張りを無駄にする気かっ!)
(佐藤ぅ、ここで負けるのは男としてぇ……っていうか俺が泣く泣く飛鳥ちゃんの命令を
背いたんだぞぉぉ!俺だけなぜぇ耐えないといけない、意地を見せろぉ、コラァ!)
(もう、限界っす。俺は欲望のままに……生きるっ!天国へ旅立つためにGood Look!)
だからスペル間違えてるって!!
そんなツッコミを入れたいが、もう佐藤を止められる雰囲気ではない。
このままでは間違いなくアイツはアレを口に……でも、諦める事などできない。
ここまで来れば、なんとしてでも俺達は栄光(スキー旅行)を掴み取る。
そのためには少し無茶な手段を使ったとしても……
(須藤、これはダメだ。作戦Xを始動する)
(やはりかっ!了解だ、隊長ぅ!)
須藤へ視線を送り、伝えたい思いをシンパシーにして送る。
須藤も理解したように、首をゆっくりと縦へ
「俺達は実はス―――」
佐藤が口を開き、喋り始めたその瞬間
タイミングを合わせるように、俺達2人は同時に飛び出し
「すまん、佐藤ぅ!ゴルディ○ン!ハンマーァァァァァァアアア!!」
「光になぁれぇぇぇぇぇええぇぇえぇぇ!!」
佐藤の意識を無理矢理に断たせた。
2人の息のあったパンチによって……
「……ドゥハァ!」
佐藤の悲痛すぎる叫びと合わせるように
昼休憩の終わりを知らせるチャイムが鳴り響く。
「あっ、もうこんな時間だ!俺、授業の準備しないと」
「俺もぉぉ授業の予習を!佐藤も一緒に!」
「「それじゃあ、この辺で!」」
そして、疾風のように俺達はその場から離脱する。
後ろから誰かの声が聞こえるが、聞こえない振りをして
とにかく、一つ言えることは……
俺達は逃げ切れたと言う一つの事実のみがそこに残っていたのであった。
一人の犠牲を下に……
それから数日後
俺達はその後も毎日のように、付け回されるも
寸での所で上手く逃げていき、ようやくこの日がやってきたのであった。
「いや〜長かったな。ここまでの道のり」
「そうだなぁ。たかがスキーのために、どれだけの傷を受けたものかぁ」
「須藤、お前のは精神的な奴だろ?俺なんて体の節々が痛くて堪らないぞっ!」
朝のバス停
俺達の肩には旅行鞄が掛けられており、まさしく旅行姿そのものと言った雰囲気で
旅行先に向かうバスが来るのを、コレまでの軌跡を思い出しながら俺達は時間を潰していた。
確かに苦難の連続であった。だけど、これもあと少しで報われる。
俺達は今、まさしく自由を勝ち得たのだから。
予定時刻まもなくにして、目的のバスが目の前に止まる。
「まぁ、いろいろとあったけれど」
「これですべて報われるわけだぁ」
「さぁ、楽しい旅の始まりだ!」
俺達は勢い良く、バスへと乗り出した。
まだ見ぬ雪国へと、俺達の短い旅が今始まった。
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