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先生は17歳!?
作:takuto



第21話遊園地にて……後編


 

蓮と朝倉の良く分からない言い争い(?)のあと
なんとか遊園地に留まった俺たちは
飛鳥の「お腹すいたぁ〜」発言により、朝倉の意見のもと遊園地内のレストランに向かい
昼食を食べることになった。
さすがは金持ちと言うべきなのか、朝倉の指示したレストランは
場所の雰囲気もとても豪華であり
料理にいたっては今までに食べたことのない料理の数々を目にし
ここに来て初めて俺はここに来てよかった!と言う気持ちが沸いていた。
まあ……食事の際、飛鳥の何気ない

 
「カズちゃん!これおいしいよぉ〜!カズちゃんも食べさせてあげる!ほらっ、あ〜ん!」

 
と言う言葉により、蓮と奏と朝倉が

 
「飛鳥!なんて羨ましいことを……和弥!これもおいしいわよ!ほらっ、あ〜ん!」
「何二人ともやってるんですか!和弥さん困ってるじゃないですか!」
「奏言うとおりだな。二人ともやめておく……って奏もどさくさにまぎれて
自分の箸を伝馬氏の口元に持っていくんじゃない!!」

 
といつものごとく4人の言い争いに発展し、その状況を収めるために
俺が少しの精神的疲れと肉体的疲れを感じたのが、この昼食の唯一の失敗だったことを
ここに報告しておこう。
昼食後は芹澤の熱い希望によるお化け屋敷へと
俺たち一行は足をすすめていくことになった。

 

 
この遊園地ではお化け屋敷は1番の目玉アトラクションであり、入り口前の看板にも
「日本一の怖さ!!」「心臓の弱い方はご遠慮ください」「年齢制限15歳以上」などなど
恐怖心を駆り立てるような言葉が並んでおり、終わって出てくる人達のなかには
泣きながら出てくる人までいた。

 
「かっ、カズちゃん?これ……入るの?私たち?」

 
俺の服の袖を引っ張りながら飛鳥が聞いてくる。

 
「ああ……芹澤の頼みだからな。かなり念入りにお願いされたし」
「飛鳥も……入らなくちゃいけないのかなぁ……」

 
服の袖を引っ張っている手から少し小刻みな振動が俺の体に伝わる。
何かと思い飛鳥のほうを見てみると肩を震わせていて
顔もなんか青ざめた感じになっている。
そういえば……飛鳥……

 
「飛鳥……お前、こういうホラー系の嫌いだったよな?」
「えっ!そっ、そんなことないよぉ〜!!何言ってるんのぉ〜。
こんなの怖がるなんて小学生とかじゃないだからぁ〜」

 
俺のホラー嫌いだった宣言に過敏に反応し、否定する飛鳥。
だが、いきなりの俺の発言に動転したのか、喋り方もいつもの飛鳥らしくなく
笑顔を俺に向けてはいるがどう見たって引きつっている。


飛鳥よ……それでは私はホラー嫌いです!って自分で言ってるようなものだぞ……


俺はそう心に中で思いつつも、ここまで飛鳥が反論する理由を俺はわかっていた。
なぜ飛鳥がここまで頑なにホラー嫌いを否定するのは
簡単に言って子供っぽく見られないためである。
飛鳥の身体的特徴を客観的に見るとまず身長が低いと言うのがまず挙げられる。
そして雰囲気や精神的な部分も小学生と変わらないくらい行動が子供らしいのだ。
それを飛鳥はとてもコンプレックスに感じているらしく
どんな状況下においても大人らしい行動を取るようにしてるらしい。
まあ……俺たちから見れば大人に見られたくて背伸びしている小学生にしか
見えないのが悲しいところだが……
それによりホラー嫌いイコール子供っぽいと言う方程式が中で生まれてしまって
頑なに否定してしまってるのだろう。
俺からすればそういうところも飛鳥の持つかわいさであるので問題はないと思うのだが……
如何せん本人がこうなので、俺はどのように飛鳥を説得するべきか悩んでいると

 
「ほらっ♪飛鳥ちゃんとカズくん。こんなとこで突っ立てないで中に入るよ♪」

 
先に行列の中に混じり、順番を取っていた芹澤が俺たちのところにやってきた。
見てみると一緒に待っていた朝倉達はお化け屋敷の入り口前に立ってて
もうすぐすれば中に入場できるところまで来ていた。

 
「飛鳥……いいんだぞ。無理に中に入らなくても……一人で待ってるのが嫌なら
俺も中に入らず一緒に待っといてやるからさ」

 
俺は飛鳥に向けて説得の言葉をかけてる。
時間も迫ってきてるため、ストレートに言いたいことを伝える。

 
「ええっと……でもぉ………」
「ホラーが嫌いな人はたくさんいるんだ。無理して入るほうがお前もえらいだろ?
人間には得て不得手があるんだからしょうがないって」

 
俺は畳み掛けるかのように飛鳥に向かって説得を続ける。
飛鳥のほうも大分素直になってきたのか、行きたくないということを
遠回しに小声で言い始める。
後もう少し……そんなところまで来ていた。
俺はさっきから考えていた決めの台詞を言おうと口を開くと

 
「ええっ♪そうなんだ〜。飛鳥ちゃんはホラーとか苦手なんだね♪
なんか子供らしくて飛鳥ちゃんかわいい〜♪」

 
空気が変わった――――

 
さすがはトラブル製造機 芹澤泉
毎度毎度いい仕事をしてくれる。
その芹澤の一言により飛鳥は

 
「行くよぉ!!行くに決まってるよぉ!!子供じゃないもんっ!」

 
と言葉を残し、入り口へと飛鳥は向かっていった。
このお化け屋敷がどんなものか知りはしないが、とにかく俺に不幸だけは……
そう願う俺であった。
しかし、その願いは完膚なきまでに打ち崩させれた。

 
「カズちゃん!!もう……ダメだよぉ〜。あっ!!またなんか通ったぁ!!」
「ちょ、ちょっと飛鳥そんなこと言わないでよ!私もこういう怖いのは……キャッ!!!
さっきなんか後ろから冷たいものが……」
「そんなやめてくださいよ〜。えっ……何?……ッキャァァァァ!!!もう……ダメ……」
「伝馬氏。君の腕にしがみついているのはな、決して怖いと言うわけではなくて
足元が暗いから見失わないためであって……えっ?キャッ!!!」

 
このお化け屋敷はたしかにそこらへんのお化け屋敷とはレベルが違っていた。
使ってる機材の豊富さ、スタッフのお化け役の熟練さ
すべてにおいて一つ上の段階の出来である。
これならば日本一の怖さや怖がる人が多数出るのも納得がいく……
でも……しかしな……

 
「結局芹沢以外がこういうホラー系が嫌いって事はみんな事前に言えよぉぉぉ!!」

 
俺はお化け屋敷の中ということも無視して、自分の中にある思いを叫んだ。
中に入って分かったことであるが、飛鳥だけではなく芹澤を除いた
蓮、奏、朝倉までもがこういうホラー系が嫌いであることが判明した。
なぜ事前にこのことを伝えなかったかと言うと

 
「「「ホラーが苦手なんて子供っぽく見られるのが嫌だったから」」」

 
結局は飛鳥と同じだと言うことである。
まあ、やはり気になるのは誰だって同じと言うことか………
その後も芹澤を除く4人は「キャァァ!!!」などの悲鳴を上げつつ
俺を絞め殺す気ではないのか?と言うくらい、俺の首や腕などの部分を締め付けてきた。
そのたびに俺は女性特有のやわらかさや物理的なダメージに耐えなければならず
出口につくころには従業員に「大丈夫ですか?」とマジ顔で心配されるくらいの
疲労感と精神的ダメージを被っていた。
でも、今回は芹澤を除く4人も疲れきっていたため
まともに楽しめたのは、後ろから俺たちの様子をニコニコ顔で眺め続けていた
芹澤一人だけであった。

 
「楽しかったね♪カズくん♪」
「そうか……まあこの疲れは遊園地で遊んだ疲れと考えれば楽しんだかもしれんが……」

 
俺は外の風景を眺めながら、芹澤の言葉に答える。
外はもう夕焼け空に染まっていて、上から見ていると遊園地を遊び終えて帰っていく
家族連れの姿がたくさん見える。
最後、奏の希望による観覧車に今俺達は乗っている。
俺達と言うのは少し間違えだな。今、このゴンドラの中には俺と芹澤が座っている。
これも恒例のごとくじゃんけんにより乗るメンバーを決めて
俺のペアは芹澤になったと言うことだ。
俺は外の風景を眺めるのをやめて、芹澤のほうに視線を向ける。
芹澤は今でなおこの外の風景を眺めては「綺麗だね〜」などと
芹澤らしかなる発言をしていた。
ここで俺は重大なことに一つ気づく。
こうやって芹澤と知り合いなって結構立つが初めて――――

 
「カズくん……私達が二人きりって……めずらしいね……」

 
芹澤も同じ事を考えていたようだ。
俺は適当に「ああ、そうだな」と返事をしておく。

 
「だいたいは芹澤にはいつも朝倉か飛鳥が近くにいるからな。
二人っきりになるって状況はあんまりないだろう」

 
自分なりの考えを芹澤に伝える。

 

「そうだね……じゃあこの機会にカズくんに聞いておきたいことがあるんだけどいいかな?」
「……ん?俺にか?ああ、いいけど」

 

俺はあいまいながらも返事をする。
すると、芹澤は俺のほうに顔を向けて、あまり見せることのない真剣な表情で俺の方を見る。

 
「前から聞きたかったことなんだけれど……カズくんって飛鳥ちゃんと幼馴染なんだよね?」
「ああそうだが……」
「じゃあ……なんか……えっと……その……」


いきなり芹澤の言葉が詰まり始める。
というか自分の言いたいことを言うべきか悩んでるような感じに俺は思えてくる。
いつもズバッと自分の言いたいことを言う芹澤にしてはめずらしい事態だ。


「どうしたんだ?芹澤。言いたいことがあるならはっきりどうだ?」


この状況に耐えかねて俺は芹澤に向かって言葉を投げかける。
すると芹澤は何とか落ち着きを取り戻すためか、深呼吸を2,3回する。


「えっとね……カズくん。その……カズくんは飛鳥ちゃんと付き合ってるのかなと思って
いや!勝手に私が勝手に思ったことだから答えなくてもいいけど……」


そういって目線を下に向ける芹澤。
ようやく理由が分かった。芹澤は俺と飛鳥の姿を見ていて付き合っているのかと
勘違いしてたようだ。
飛鳥の友達である芹澤からすれば17歳の先生とは言え、先生と付き合うのは問題だから
気にしていた。そういうことなんだな!芹澤!
飛鳥を心配してくれてるなんて……
意外な芹澤の友達思いな一面を俺は見てしまったようだ。


「大丈夫だぞ!俺と飛鳥はただの幼馴染だ。心配しなくてもいい」
「そうなの?」
「ああ!」


まだいぶかしげな視線で俺を見てくる芹澤。
ここまで不安がられるとは……俺の信頼度はここまで低いのだろうか?


「じゃあカズくんは誰も付き合ってなくてないの?」
「ああ。というか俺と付き合おうなんて思う奴はあんまりいないだろう」


自分で言っていて寂しいが事実なので芹澤に伝えておく。
すると芹澤は「そっかぁ」と一言いい、黙り込んでしまった。
どうしたんだろうか?
さっきから小言で


「どうしよう……言うべきかな?でも二人っきりなんて今しかないし……
でも今の私じゃ……」


良く分からないことをつぶやき続ける芹澤。
どうかしたのかと思い近づこうとすると
いきなりバッと顔を上げて、俺の方に顔を向けてきた。
それもさっきと同じいやそれ以上の真剣な顔をして


「カズくん聞いてほしいの……えっとね……私……」


芹澤の顔はいまにでも爆発してしまうのではと言うくらい真っ赤だ。


「カズくん好きなの……大好き……なの」


芹澤は俺に向けて信じられない発言をした。
しかし、よく考えればそれらしい行動を芹澤はしていた。
それにしたって芹澤……
まさかお前が……


「芹澤……そうだったとはな……」
「うん……まだ伝えるべきじゃないって思ったけど我慢できなくて……」
「そうか……そんなに思いつめていたのか……」
「うん。でも言いたいことは言うべきでしょ?カズくん」
「そうだな……でも意外だったよ。まさか……芹澤が飛鳥が好きなんて」
「そうなの。どうしようもないくらいだいす……えっ?」
「俺はどうすることも出来ないが真実の愛だ。日本では無理だが海外なら
結婚も可能だ。苦難な道だと思う。でも頑張れよ!!」


まさか芹澤は飛鳥が好きだったとは……
だから俺と付き合ってるとか聞いてきたのか。
あれは友達の心配ではなく、嫉妬心からくるものだったのだろう。
とはいえこれが世に聞く……百合か。
まさか本物が目の前で見れるとは……世界は狭い。
そう俺は納得していた。
完璧な勘違いだと気づくことすらなく……
すると観覧車は終わりの方に向かって言っており
もう地面と数メートルのところまできていた。


「おっ!もう終了だな。まあ芹澤。このことは俺の心の中にしまっておくからな!」


今でなお勘違いをし続けている伝馬和弥。
芹澤はもう目線を下に向けて、肩をガックリと落としていた。
そうして観覧車は長い1周の旅を終えて、地へとついた。


「おい。芹澤降りるぞ。早く!」


今だに和弥の衝撃な発言に立ち直っていない芹澤であったが
さっきの和弥の発言に何か来るものを感じたのか
おもむろに立ち上がり、和弥に向かって一言


「……馬鹿っ!!」


そういい残して去っていった。
当の和弥は「なぜ!?」などの言葉いい、芹澤を追いかけていく。
今回ばかりはトラブル製造機と言われている芹澤泉に
同情せざるおえない状況であったことをここに記しておこう。



なんとか書けました。この前の投稿からそこそこ時間が掛かりました。というかいわゆるテスト勉強と言うのに今直面しておりましてマジでやばいです。
毎日毎日テスト勉強の日々。もう泣きそう……
来週にはその悪夢からも逃れることが出来るので、それまでの投稿は無理かも?まあ現実逃避で投稿するかもしれませんがね。
評価、感想お待ちしています!感想などを頂くとtakutoの成績があがるかも……






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