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先生は17歳!?
作:takuto



第16話風邪引き和弥くんと昔の思い出


『大丈夫ですか?伝馬先生』

「はい。なんとか―ケホッ、コホッ……大丈夫です。まあ一日寝れば治りますよ」

『と、そんなこと言っても咳してたら、だれでも心配しますよ!』

「とにかく大丈夫ですから!!とにかく連絡お願いします。こんな時もあるかと思って

自習用のプリント机の引き出しに入れてありますからお願いします伊織先生」

『……もう!自分の事以外はちゃんとしてるんですね。とにかく絶対安静ですよ。

なんなら私が伝馬先生の家にお邪魔して―――』

「もういいですから!一人で出来ます!だから生徒の事頼みますね!」

『……はい……わかりました。じゃあゆっくり休養してくださいね』

「はい。じゃあ」

 

そう言い、俺は電話を置き

 

「はぁ〜」

 

と溜息をつく。

毎度毎度思うのだが、伊織先生の心配性は正直度がすぎるのでは?と俺は思ったが、逆に言え

ばあんな美人な人に心配されているなんて、こんな状況になって思うのは何だが嬉しい気持ち

になるものだ。

まあ、この話のくだりで俺が今どういう状況になっているか大半の人分かっていると思うが

俺は今、風邪を引いて学校を休んでいる。

この前の奏暴走事件の際、俺は次の日朝からかなりの疲労度に襲われて

熱を測って見るとなんと!!39度!

さすがにこれは体を休めねばと思い、学校に電話をした次第であった。

とどめになったのが奏の事とは言え、元々この高校に来てからの疲労度が蓄積された結果だと

俺は思う。逆に言えばここまで耐えた俺がすごいと自分ながらに思っていた。

やはりどっかの女子寮の管理人をして東大を目指してる奴や億単位の借金背負って金持ちの

お嬢様の執事やってるガン○ム並みの丈夫さを持つ奴とは違うと言う事か………

 

「……あれ?今、俺……著作権に関わるような良く分からないことを考えていたような……」

 

この風邪によって大分頭がヤバイ感じになってしまってるらしい。

これは一刻も早くベットヘ直行せねば!

そう俺は思い、冷蔵庫から氷枕とあるゲーム大好きな課長推薦の冷えピタを取り出し

ベットのある二階へと向かった。

部屋のベットに氷枕をセットし、自分の額に冷えピタをはり、俺はベットの中へ……

ここに来て初めてのゆっくりした時間に早くも眠気がやってきた。

このままでは最速の短さで終わってしまう!と言う何者かの思念が俺の頭の中にめぐったが

本当で疲れがピークに達していたらしく、ベットに入って1分もしないまま

俺は眠りの世界へ入っていった……

 

 

 

 

「―――っ――――っ――」

「…………ん?」

 

俺は下のほうから聞こえる物音で目を覚ました。

かなり寝ていたな〜と思い時計を見ると12時45分。

俺が寝始めたのが8時くらいだから単純計算5時間ほど寝ていたことになる。

だが、まだ体の疲れが取れていないのかそれとも寝起きでなのか

俺は体を思うように動かすことができなかった。

 

「――――っ!――――っっ!」

 

俺が体を思うように動かせず、ヨタヨタしている間にもその物音はドンドンと大きくなっていく。

音から察するに2階に向かってきているみたいだ。

これで、宅配便などの線は消えた。

とにかく体を起こして部屋の外に出なければならない。

そう思い、もう一度立とうとするがあえなく失敗。

その間にも音はさらに大きくなっていき、俺の部屋の方向へ向かってきていることが分かる。

俺は今出せる最大の力を使ってなんとか体を起こすことに成功。

そして部屋のドアに向かって手を伸ばそうとすると………

 

「カズちゃ〜〜ん!!!死んじゃダメェ――――――!!!」

 

いきなりドアが開き、そのまま誰かが俺に向かってタックル!!

完全にみぞおちに食らい、悶絶する俺。

声にならない叫びを上げつつ、意識を保ちつつ視線を下に向けると

そこには泣きじゃくった飛鳥がいた。

 

「――――っ!おっ、おい!飛鳥。なんでこんな所に?まだ学校だろうが……」

 

俺はなんとか喋れるくらいまで回復した後、飛鳥に質問をしてみた。

 

「だっ、だってぇ〜、だって〜……私、カズちゃんが死んじゃうと思ったら……どうしていい

か分からなくて……とにかくすぐにでもカズちゃんの所に行かなきゃって思って」

「はあ?おい……飛鳥。言ってることが良く分からんのだが……」

 

そう俺が言うと後ろから誰かが俺の部屋入ってきた。

 

「飛鳥!!良く話聞きなさいって言ってるでしょ!動揺して和弥の家まで

来ちゃうんだから」

「飛鳥さん……足速すぎですよ……もう私……限界」

 

蓮と奏であった。

二人ともかなりの汗をかいていて、特に奏に至ってはもうその場から立つことができないくら

い疲れきっているようだ。

 

「……これはどういうことだ?」

 

まだ疲れが取りきれていない頭のせいで余計に混乱している俺であった。

 

 

「―――ということなの。わかった?和弥」

「……ちょっと待ってくれ。頭の中で整理する」

 

俺はすぐにその後、蓮と奏に事情を聞いた。

飛鳥はまだ俺にしがみつきながら泣いており、聞ける状況ではなかった。

蓮の話を聞くにこういうことらしい。

昼休憩。飛鳥達は今日欠席している俺のことが気になり、教務室に行ったらしい。

そこで伊織先生に

 

「伝馬先生は今日は病気です。絶対安静ですので3人とも近づかないでくださいね」

 

と言われたらしい。

飛鳥は、この会話の中の絶対安静という言葉に俺がとても危ない状況であると

勝手に判断し、動揺した飛鳥はこのような行動に及んだらしい。

 

「おい。飛鳥……それだけでそう判断したのか?」

「だってぇ……カズちゃんのことすごく心配になっちゃったんだもん!

でも……良かった……」

 

そう言って俺を抱き枕のごとく抱きしめてくる飛鳥。

俺はこのような状況になり、どうすればいいのかアタフタしていると

 

「ほらっ!飛鳥!もう落ち着いたでしょ。早く和弥から離れなさい!」

「そうですよ!和弥さんも動きにくいですから離れたほうがいいです!」

 

蓮と奏の二人が飛鳥を俺から離そうとする。

しかし、飛鳥はさっきより強い力で俺に抱きついて来る。

 

「まだ落ち着いてない〜もう少しだけカズちゃんのくっつきたい〜」

 

なんてわがままを言いながら俺から離れようとしない飛鳥。

 

「何言ってんのよ!もう十分でしょ!十分!私の方が抱きつきたいわ!」

「そうですよ……飛鳥さんだけずるいです。もう離れてください!」

 

そう言いながら二人掛りで俺から引き離す蓮と奏。

「いやだぁ〜」と言っていた飛鳥であったが二人のパワーによって俺から離される。

俺はやっとのことで自由になった体を伸ばしながら3人に話しかける。

 

「これで一応の問題は片付けたわけだ。おい、3人とも早く学校に帰って勉強しろよ。

俺はもう寝るから」

 

そう注意して俺はもう一度睡眠を開始するべく、ベットへ向かおうとすると

 

「私は帰らないわよ」

 

と蓮が堂々とした声で言う。

 

「……蓮?お前なぁ……俺が先生だって分かってるのか?目の前でサボろうとする人間を

見逃すわけには―――」

「そんなことはどうでもいいの!和弥、体調悪いんでしょ?なら私が面倒見てあげる!」

「だからさっきから言ってるに―――」

「もう!ごちゃごちゃうるさいわね!面倒見るったら見るの!」

 

そう言って俺に言い聞かせる蓮。

もうこうなったらテコでも動かないことは長年親友やってる俺は良く分かっている。

すると横から飛鳥と奏が立ち上がり

 

「じゃあ私もカズちゃんのお世話するぅ!」

「わっ、私もこの前の恩を返すためにも和弥さんのお世話します!」

 

飛鳥、奏の二人までもが俺の看病をすると言い出した。

飛鳥は当然のごとく、奏も意外と頑固な性格をしており、こうなったらそう簡単には

意見を変えはしない。

俺は散々迷った挙句…………

「了承」と一言いい、3人の看病を認めた。

 

「じゃあ、和弥!昼過ぎちゃったけど昼食作るね!」

「じゃあ私はぁ〜部屋の掃除するよぉ〜」

「じゃあ……私は洗濯物溜まってるみたいなので洗濯します!」

 

そう3人は言い、それぞれの仕事場へ向かった。

その後は凄いもので3人とも無駄のない働きをしており、俺は心配することなく感嘆するほど

の働きっぷりであった。

俺は一通りの見回りの後、ベットでゆっくりと休むことが出来た。

まあ……蓮がお粥を持ってきたときに誰が食べさせるかでちょっと揉めたが……

とにかく3人は俺が感謝で涙を流すくらい良く頑張ってくれていた。

そのため俺は昼食を食べてすぐ、また眠りの世界へ旅立っていった。

 

 

 

 
俺はインフルエンザにより高熱を出して一人部屋の中ベットで苦しんでいた。

その時、教授は特別な会議のため出席しなければならず

俺は一人部屋で孤独な気持ちと苦しい痛みに耐えながら、教授の帰りを今か今かと待ち焦がれていた。

教授がいない空間。ここに来て初めてのホームシックを感じる。

どうしても頭の中に日本にいる家族のことを思い出してしまい

この時になって俺は初めて孤独と言うのはとても辛く、苦しいことであると知った。

だれでもいいから……

一人は……怖いよ……

とにかく俺はこの孤独感から脱出することを切に望んでいた。

とにかく誰でもいい。人の温かさに触れたくて仕方がなかった。

このままでは自分が……自分の心が……壊れてしまいそうだから……

そうすると扉がコンコンとノックされている音が聞こえた。

教授か?と思ったが違い、入ってきたのは隣に住んでいる――――だ。

それでも人に会えたことにより少しは孤独感が収まり、ホッとした気持ちになっていると

女の子は俺のほうに向かって歩いてきて、俺の手をつかみ両手で包んでくれた。

女の子の手はとても暖かくそして優しかった……

そして俺に向けて満面の笑顔を向けつつ、こう言った。

 

「寂しくないよ……君は一人じゃない……大丈夫……私がいるから」

 

そう……これが彼女との初めて出会いであった。

 

 

「――――っ!」

 

俺はベットから体を起こし周りを見渡す。そこはやっとつい最近慣れ親しんできた俺の部屋であった。

……懐かしい……そう、とても懐かしい夢を見ていた……

そしてどうすることの出来ない虚無的な思い……

そう感じずには入られない俺であった。

とにかく喉がカラカラになっていることに気づいた俺は1階に降りるため立ち上がろうとすると……

右手が重く感じられた。

その方向に俺が視線を向けるとそこには……

 

芹澤泉がいた

 

ベットに顔をのぞかせてかわいらしい寝顔を俺に向ける芹澤。

なぜこんなところに芹澤が?それも寝てるし……

そう思っていると寝ていた芹澤が目を覚ました。

 

「……うん?……あっ♪カズくん起きたんだね♪」

「起きたんだね♪じゃあなくて!なんで芹澤がここにいるんだ?」

 

すると少し悩んだそぶりを見せて芹澤は

 

「お見舞いに来たの♪」

 

と答えた。なんともお気楽な返事だ。

 

「お見舞いって……なんで横で寝てたんだ?」

「あはは……途中で眠くなっちゃって。あっ!それよりカズくん。さっき寝てるとき

すごく苦しそうな、寂しそうな顔してたけど、悪い夢でも見た?」

 

そう言い、心配そうな顔で見つめてくる芹澤。

正直、俺は夢の内容を覚えていなかった。

けれどどうにもいえない懐かしさと寂しさの感じる夢だとは覚えている。

しかし、芹澤に心配されるくらいの顔だったとは……

俺がどのように芹澤に説明していいか悩んでいると

芹澤は急に腕をつかみその両手で俺の手を包みこんだ。

 

「カズくん……寂しくないよ♪カズくんは一人じゃないよ……大丈夫♪」

 

そう言っていつものニコニコ顔を俺に向けて言う芹澤。

でもどうしてだろう……

なぜか俺に向ける芹澤の顔がどこか寂しげに見えてしまった自分がいた。

 

 

 

その後、仕事をしていた飛鳥、蓮、奏にこの現場を目撃されて

ちょっした騒動になってしまった。

状況説明しようと俺が試みるが芹澤の発言により、不可能となり

遠くで手を合わせながら「ご愁傷様」と言っている朝倉を見つめつつ

俺は3人に2時間説教ならぬ尋問を食らった。

結局風邪はその日で治った。やはり回復力は早い方なのかも……



いや〜冒頭でもいいましたが1万超えましたよ。
書き始めて約1ヶ月。こんな素人の文章見てくれるのかな?と言う不安感もありましたが、ホントで見てくれてる人ありがとうございます!
これからもゆっくりではありますががんばって書いていきます。
評価、感想待っています!
あっ!後コメディー(連載)のアクセス数ランキングで1位になっていました!これも見ている人に感謝です。






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