第15話完璧委員長の暴走
こんにちわ水城奏です。
いきなりですが、私、今恋をしています。
まあ片思いの真っ最中なんですけどね……
で、そのお相手は我がクラスの担任…てっ……伝馬和弥さんですっ!
えっ!生徒と先生ってのはヤバイのでは?
そこの所は大丈夫です!和弥さんは17歳という私達と同年代の先生なんですから
立場が違うだけで普通の高校生の恋愛となんら変わりありません。
まあ……少し.……無理矢理な納得の仕方ですが、相手も17歳先生と言う
普通ではない状態なので良しとしましょう。
で、私は毎日いろいろな方法で和弥さんに向けてアプローチをし続けているのですが……
全く持って気づいてくれる雰囲気がゼロです。
そう和弥さんは超が付く位の鈍感な方なのです。
他の男子みたいに敏感になりすぎるのも嫌ですけど、あまりにも鈍感なのも困ったものです……
でも、それ以上に危機する事態が迫ってきています!!
それは……ライバルの存在です。
和弥さんは顔も普通で運動もダメで身体的にも目立った部分はないのですが(失礼)
その私も惹かれた点である何気ない優しさという部分で複数の女性にアプローチされています!!!
私が感じたのでも3〜5人の方が少なからず和弥さんのことを気になっていると思います。
それもなぜか全員が美人!!と言う摩訶不思議な事態!!
すいません和弥さん。バカにしてるわけではないんですよ?
っと言っても落ち込んでるわけにもいかず、どうにかして私は和弥さんの気を惹くための方法
を家の帰宅する時間を使って考えているところです。
「……う〜ん……」
すいません。思いつきません……
というかこういう色恋沙汰には慣れておらず、好きになった人も和弥さんが初めてなので
どうすればいいのか……
何気に今の恋が初恋な私です。
とにかくまずはライバルと私の違い。それを考えて見ましょう!
ライバルの良い所いわゆる魅力的な部分を私に加えていけば、より良い女になれるはずです!
成績優秀で完璧少女といわれている人のアイデアとは思えない陳腐な案ですがそこはスルー。
まずは飛鳥さん。
率直に言うと飛鳥さんはかわいい……女の私から見てもギュと抱きしめたくなる気持ちが沸く
くらいです。
かわいい。このかわいいさ、いわゆる子供が見せるようなかわいさを身につければ……
無理です……
そんなことできません……
自然に飛鳥さんのような子供チックな行動は無理ですし、あんな声も出せません……
飛鳥さんはまあ……保留ということで次!
次は蓮さん。
男の方とお聞きしているのですが、男の子だと思えないくらいの上品な物腰で
料理も上手で裁縫なんかもすごいです。まさしく大和撫子というお方です。
そうです!!私も蓮さんみたいに料理や作法の勉強を……
これも……無理です……
私は味覚オンチなので和弥さんに食べてもらうことは皆無です……
まず、合唱部があるのに時間なんかありません。
そうやって私は一人一人の長所を考えて、取り入れようと思うのですが
考えるところで全て不可能ということがわかってしまい、途方にくれたまま家に帰宅。
さっきのショックが抜けないのか、勉強する気もなくめずらしくテレビを見てボーッとしてい
ました。
するとある特集の番組が始まりました。
ただそのチャンネルになっている。それだけの理由で見ていたのだったんですが……
「…………これ……これです!!」
この番組でなにか和弥さんに対する作戦を思いつき、テレビの前に正座で座ってメモを取る私
「…………こっ、これなら行けるかもしれません!!明日早速実践です!!」
そう言って、明日に向けて準備を始める私。
そう……この瞬間から和弥の不幸の歯車は回り始めていた……
「はぁ〜……眠い……」
大きなあくびをして学校に向かう俺。
昨日、めずらしく買ったP○2のドラ○エ8をやっていると、意外にはまってしまい
結局、夜の3時までやっていた為寝不足である。
先生としてはヤバイ気はするが年齢は17歳である。
ゲームだって、夜更かしだってしたい年頃なのだ。
まあ言い訳に聞こえるが、俺はこれを正論化とする。
するといきなり後ろからドン!っと強めに叩かれた。
こういういたずらをするのは決まって飛鳥か蓮か朝倉か芹澤か伊織先生なもんだろう。
正直可能性が多すぎるなと心の中で突っ込みつつ、後ろを向くと
そこにはさっき上げた人物に該当するものはおらず、そこには……
「ほら!和弥!そんなゆっくり歩いてたら遅刻するわよ!!早く早く!!
先生が遅刻なんてカッコつかないでしょ!!私、遅刻するから先にいくわよ!!」
そういい残し去っていく少女。
「……………あれ?……あれって………奏………だよな?」
俺はその場で立ち尽くし、俺は今あったことを忘れたかった。
そう……なぜかあの奏が恥ずかしがり屋の奏が!!!
あんなハイテンションに!!
その事態を受け止められず呆然としていた俺は結局の所遅刻をしてしまった……
「どういうことだ?」
俺は教務室の自分の席に座って一人考えていた。
そう、奏のことだ。
朝のあの姿はまるで……そう……
世話焼きの幼馴染の雰囲気が感じられてた。
あの奏からは想像もつかないことだが、俺は確かにそう感じた。
「とにかく一人で考えていても仕方がないか……」
俺は立ち上がり、次の授業……俺のクラスの準備を始めた。
今日の奏の姿はとても気分がいいのだろうと頭の中で自己完結し考えるのを止めた。
今、俺は2-Cの授業いわゆる自分のクラスの授業をしてるのだが……
俺を含め、クラス全体がどよめいていた。ある一人の人物によって。
俺は黒板に板書をしつつ、このクラスのどよめきの原因となっている人物のほうを見た。
そう……我がクラスの委員長水城奏である。
今、彼女はいつもどおり俺のほうに視線を向け、真面目な態度で授業を受けているのだが
「……先生、そこの板書間違っています」
そう奏に言われて黒板を見てみると、確かに計算式が間違っていた。
「あっ!すまんな。水城。間違い指摘してくれて」
そう俺が奏に向かって返事をすると、いままでではありえないほどの鋭い視線が
奏から俺に向けて飛んできた。
「伝馬先生!17歳だからって調子乗ってるんじゃないんですか?理由はどうあれ
一応は先生なんだからボーッとして授業をしないでください!だから今の教師は………」
あの奏が人に説教している。それもかなりきつい口調で。
この事態はクラス全体を崩壊させるのには十分すぎるくらいの変化であった。
2-Cの唯一の良心とまで言われていた。奏が……
俺からすれば、朝のあの奏はなんだったんだ?
と疑問符が頭の中でいっぱいである。
とにかく授業も進まないので、もう一回謝ることにする俺。
「すまんな。水城。ちょっと集中力が欠けていた。悪かった……すまん!!」
俺は奏に向けて頭を下げた。
すると奏では顔を真っ赤にさせ
「そっ、そんな!本気で謝らなくてもいいですよ!バカじゃないですか……それくらいのこと
頭下げなくても許してあげますよ」
そう言って奏は顔をそっぽを向けた。
………………何これ?
俺はこの奏の変わり身に付いていけず、さらに頭を混乱させられることとなった。
「………疲れた」
俺は今日で精神年齢60を超えたんじゃないかと思うくらいの疲労を感じていた。
奏はその後もさまざまなキャラチェンジをし、俺を1日中苦しみ続けた。
ありえないくらいの疲れを感じてしまい、今日は放課後仕事もせず
家に帰って休養を取ることに決めた。
そして体を引きずりながらやっとのこと家に到着。
鍵を出し、扉を開こうとするが……
「………あれ?」
少し扉が開いていた。
前に同じような事態に遭遇したのを思い出したが、今回はそうではないと思い
足音を立てずに扉に近づき、扉を開く。
すると……そこには!!!
「お帰りなさいませ!ご主人様♪」
そこにはフリフリのエプロンドレスいわゆるメイド服を着た奏がいた。
「ご主人様、玄関で立っておられずに中へどうぞ。荷物はお持ちします」
そういって俺の持っていた持ち物をすべて持つ奏。
「おっ……おい……奏……こっ、これは……どういうことで……」
今日一番の衝撃に頭が逝ってしまった俺はうまく言葉をしゃべれない。
「あっ!ご主人様。先にご飯にしますか?それとお風呂?そっ、それとも……」
赤い顔をしてモジモジした雰囲気でしゃべっている奏だが
頭が逝ってしまっている俺には届いておらず、とにかくこう叫びたかった。
「ぶっちゃけありえねぇぇぇぇぇぇ!!!!」
俺はご近所の迷惑も考えず、あらん限りの声で叫んだ。
後日談
今回の奏はその日の前にテレビでアキバ特集というテレビを見たらしく
その時にいわゆる属性というものを知ったらしい。
男には一つはストライクゾーンな属性があることを学んだ奏は
日頃の感謝(建前)を図るため、俺の好きな属性を調べて
それで心を癒してもらいたかったらしい。
俺はその説明を受けた後
奏にこの事柄が間違っていることを&今日の事態の説教を
二時間奏に向かってしゃべり続けた。
なんとか俺の説教もとい説得により納得した奏は
今後このようなことを起こさないことを約束してくれた。
……つうか初めて先生らしく説教なんかしたな〜と心に思いつつ
普通が一番だよと強く心に思った。
だが、俺は過度の疲れにより風邪を引いてしまい、また人騒動あるのだが
今日はこんなところで終わっておこうと思う。
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