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先生は17歳!?
作:takuto



第10話初めての授業参観


 

 

授業参観

それは生徒の保護者が自分の息子・娘の授業風景を見に来る

年に数回ある特別イベント。

 

2-B参観授業 数学 担当教師 伝馬和弥

 

と記入されているホワイトボードを穴が開くくらい見続ける俺。

うちの生徒の保護者が見に来る。それも17歳の先生の授業を……

どう考えても奇妙な光景しか浮かばない。

この事態をどうするか、どうやって辞退するか、いろいろ考えるが

これを知ったのは当日の二日前……

どうにもできないところまで来ているようだ。

俺はすぐさま頭の内容を切り替えてどのような授業をするかを考える。

しかし、どう考えたって17歳が授業すると言う違和感は拭い去れないと

頭を抱える俺であったが、今から考えたってどうにもならないと思い

邪念を払い、とにかくどううまく授業をするか、それだけを考える日々が続いた。

 

 

 
そして当日。

俺は朝から落ち着きが無かった。

いきなり独り言をしゃべり始めたと思えば、いきなり立ち上がってダンスを踊ってみたりなど

尋常じゃない行動を続けていた。

途中、伊織先生に「病院行きましょうか?」

とマジで聞かれたが、その言葉で正気を戻し丁寧に断る。

伊織先生に心配されくらい今日の俺はおかしかった。

 

そう、俺は極度に緊張している。

今までの人生の中でもベスト3に入るくらいの緊張具合だ。

たかが授業参観くらい……

そう思う人もいると思うが、俺にとっては重要な問題で

 

授業参観をする。俺の姿に親御さんびっくり!

          ↓

怪訝そうな視線を向けられ、緊張のため授業でミス!

          ↓

不安感を覚える親たちは教育委員会に報告

          ↓

教育委員会の中でも俺の不信感の意見が続出

          ↓

        バットエンド

 

なんて事態になるかもしれない!!!

だから今日の授業はミスは許されない……許されないんだおぉぉぉぉ!!!

と頭が逝っちゃってる状態ながらも気合をいれ

来るべき決戦の時のため準備を開始し始めた。

 

 

そして来る決戦のとき

俺は早めにクラス全員を教室にいれ、最後の打ち合わせをする。

 

「わかってるな!!みんな。今日は俺のことを先生って呼ぶように!!

もし呼ばなかったやつはマジで成績に1付けるからな!!」

 

と目を血走らして言う俺。

周りからも

「今日の伝馬ヤバくないか!?」とか

「伝馬くんの今日の目なんか怖い……」とか

「職権濫用だぞ!!伝馬〜」

なんていわれているがすべてスルー。

今の俺の頭には授業参観成功の文字しか頭にない。

その熱意もとい執念が通じたのか納得する我がクラスの生徒たち。

初めてクラスが一団になったような気がして、少し感慨深い気持ちになったが

すぐに参観のことを思い出し、頭の中を授業に戻す。

すると授業開始のベルが鳴り、廊下で待機していた保護者たちが入ってくる。

パッと見た感じ20人以上は来ていており、自分の予想していたより

自分に向けられる視線が強く、くじけそうな気分になるが根性で持ち直し授業を開始した。

 

授業内容は数学Bのベクトルの部分であり

公式や問題の解き方の解説など教科書を見ず、俺流にアレンジしたやり方で教えていく。

その解説を聞いていた親たちは口々に「分かりやすい」、「おもしろい」などの

賞賛の言葉をもらしていた。

この頃は馬鹿で平凡な男子高校生な雰囲気が目立つ俺ではあるが腐っても天才

どのように、どうすれば分かりやすく覚えられるか日頃から研究している賜物である。

つかみは上々のようでひと安心。

 

だいたい問題の解き方、公式の確認をしたので次は問題演習にかかる。

ここが一番の問題である。

なぜかと言うと……

 

「ここの問題解けるやついるか?」

「……」

「……だっ、誰かいないのか……」

「………」

 
と言う感じでこの授業参観という雰囲気に押されて恥ずかしくて手を上げない人続出!!

ってなる可能性が一番高くなる場面である。

どうにもならない緊迫感がビシビシ感じたまったものではない。

こっちが当てれば問題ないのだが、俺的には自分から自主的に上げるほうが好きなので

最初の授業から挙げてもらうようにしており、よく自分から自主的にあげるクラスなので問題

は無かったのだが……

今回の場合はさすがに……

とあきらめて、少しでもいいからあげてくれること願いつつ

 
「う〜ん……じゃあここの問題を――」

「はいっ!」

「はいっ!はいっ!」

「は〜い」

「はい」

 
となぜか予想外の状態が。

全員とは言いがたいが8割以上の生徒が手を挙げているではないか!!

この事態を想定してなかったため、一瞬戸惑ってあたふたしてしまうが

なんとか冷静さを戻し、一人の男子生徒を当てる。

その生徒はすばやく、迷うことなく、正解の答えを書いていく。

 

「…よしっ!正解だ」

 

その場で答えを確認し、生徒に正解を伝える。

するとその生徒は小さな声で

 

「先生、いつもどおりしてれば大丈夫だよ。俺らも応援するから」

 

と一言残して去っていった。

その後、生徒全体を見てみると、みんなの視線が奏に向かっていた。

すると、奏はみんなの視線に気づいて真っ赤になっていたが、俺の視線に気づいて

俺に向かって軽く微笑を浮かべてお辞儀をしてくれた。

ここに来てようやくわかった。

こんなに授業がいつもより円滑に進んだりして、少し疑問は抱いていたが謎が解けた。

委員長である奏が中心にして俺の授業参観の応援をしてくれていたようだ。

慣れない状態の俺を気遣ってこんなことをしてくれるなんて……

 

こんな気遣いをしてくれるクラスに付けてほんとによかった。

そう心の中から思った……

たしかに呼び捨てするわ、先生扱いしないなど問題点はいろいろあるが

ここぞって言うときにはこうやって教師と生徒が助け合うクラス。

そんなクラスの担任で本当によかった。

そう心の中で思う俺であった。

その後も順調に授業は進み、保護者の方も納得した顔をしつつ授業は進行していった……

 

 

そう……ここまでは心温まるエピソードとしていい感じで終わるところ……だがっ!!

やはりイレギュラーと言うのは忽然と現れるものである。

 

授業は一区切りがついたところでチャイムが鳴り

ちょうどよく終わったことに、安堵感を覚えつつ終わりの挨拶をしようとするとき

 

「かっずや!!一緒に帰ろう〜」

 

いきなりの登場にクラス中の時が止まった。

俺自身、この状況を把握するまで数秒時間を用した。

 

「どうしたの〜はやく帰ろうよ!!」

 

俺のほうに視線を向けながら言うこの人物は生徒会長綾月蓮他ならなかった。

つうかなぜここに!!?

 

「おいっ!!ここに何しにきたんだ!?」

 

その質問を聞いた蓮はさも当然かのごとく

 

「そんなの愛しの和弥と一緒に帰るためでしょ!さっきから言ってるじゃない!」

「そんなことじゃない!!今、ここどこだと思ってるんだよ!教室!

それも授業参観中だろうがぁぁ!!」

 

かなりの大声でしかる。しかし、蓮には効果がないのか、ケロッとした顔で俺を見ており

俺がなぜ怒っているのかよく分かっていないようだ。

 

「何か問題でも?和弥」

「問題ありまくりだ!!ほらっ、見てみろこの親御さんたちの視線を」

 

さっきまでアットホームな雰囲気で見守っていた感じも今となっては

噂話好きのおばちゃんと化している。

 

「やっぱりこういうことが……」

「若すぎるのはどうかと……」

などの小言が聞こえてくる。

この状況は早く誤解を解かないとやばいと判断した俺は説得を試みようと……

 

「蓮ちゃん。ずる〜い!!私もカズちゃんと一緒に帰るぅ〜」

 

さっきまで静かに授業を受けていた飛鳥だったのだが、最悪の場面で登場。

 

「二人とも離れてください!!まだ授業は終わってませんよ。和弥さんが困ってるじゃありま

せんか!」

 

とうまい具合に俺を助けてくれてるようだが、俺のことを名前で呼んでさらに俺の立場を

悪くさせている奏。

 

この状況を見つめて保護者たちが思ったこと……それは

 

「「「三股!!!?」」」

 

どう考えたっておかしいだろうと思うことを納得しつつある親御さんたち。

この状況に嘆きながらも、やっぱ俺はただでは終わらないな〜

とつくづく自分の運の無さを感じる俺であった。

 



この頃先生らしい感じのことやってないと思い
この授業参観を……
なかなか難しい……
学校も始まり、また更新が遅くなるかもしれません。
学生なもんですいません。
でも書くのは書いていくのでよろしくお願いします。
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