ラグラージ
「えっ、ヒトカゲとバクフーンがバトルするの?」
リザードン
「そういう事らしい」
バクフーン
「前からヒトカゲとはバトルしてみてぇって思ってたんだよな~♪」
ラグラージ
「バクフーン上機嫌(汗)」
リザードン
「まぁ、バクフーンだしな(汗)そんじゃ第百三十八話、始まるぜ」
第百三十八話 見た目は子供、中身は大人? バクフーンVSヒトカゲ!
バクフーンとブラキオのお互い一歩も譲らない激しいバトルが終わってから数時間後……
「火炎放射!」
バクフーンは口から強力な炎を吐き出し、相手に向かって放つ。
「わわ!?」
バクフーンとバトルしている相手はヒトカゲ。
ヒトカゲはバクフーンが放った炎をその場で伏せて、直撃する寸前で回避する。
「危なかったぁ~……お返しだよ! 火炎放射!」
すぐさま起き上がったヒトカゲはバクフーンが放った技と同じ技を使い、反撃に出る。
「おっと!」
バクフーンはヒトカゲが放った炎を真横にステップする事でこれを回避する。
「あ~惜しい! 頑張れヒトカゲのお兄ちゃん!」
『頑張れー!』
ヒトカゲに声援を送っているのはリザードンの孤児院で預かっている子供達だ。皆大きな声を出して一生懸命ヒトカゲの事を応援している。
「頑張るよ~♪」
子供達の声援にヒトカゲは笑みを浮かべ、手を振りながら答える。
「バクフーン、相手は子供なんだから加減しろよ~」
子供達の隣にいたリザードンは応援するのではなく、加減するようにとバクフーンに注意する。
「応援じゃねぇのかよ」
まさか注意されるとは思ってなかったバクフーンは苦笑いする。
何故バクフーンとヒトカゲがバトルする事になったのか……それは数十分前までに遡る。
「まだ全然足んねぇ、おかわりだ!」
ブラキオとのバトルで受けたダメージから回復したバクフーンは「バトルしたから腹減った」と言い出し、食堂で次々と料理を平らげていた。
「僕とバトルしてからまだ数時間しか経ってないのに……凄い回復力だね」
自分と全力バトルをした後だとは思えない、バクフーンの並外れた回復力に驚いているブラキオ。
「まぁ、バクフーンだしな……」
ブラキオの隣にいたリザードンは、バクフーンを見つめながら苦笑いしている。一方ヒトカゲはというと……
「捕まえちゃうぞ~!」
「逃げろ~♪」
ヒノアラシやワニノコなど、リザードンの孤児院にいる子供達と一緒に楽しそうに遊んでいた。
今は追いかけっこをしているらしく、逃げ回る子供達をヒトカゲが追いかけている。
「それっ!」
ヒトカゲは逃げ回っているうちの1人、ヒノアラシを両手でしっかりと捕まえる。
「はい、捕まえた♪」
「あ~捕まっちゃった~」
最初に捕まってしまったヒノアラシは残念そうに肩を落とす。
「よ~し、この調子で全員捕まえちゃうもんね♪」
それからしばらくして、ヒトカゲは残った子供達を全員捕まえる事に成功していた。
「はいこれで全員♪」
子供達全員を捕まえる事が出来たヒトカゲは少し得意気に胸を張る。
「あ~逃げ切れると思ったのになぁ……」
逃げ足には自信があったらしく、ヒトカゲに捕まってしまって残念そうにしているワニノコ。
「さて、次は何して遊ぶ?」
両手を腰に当てながら、ヒトカゲは子供達に何をして遊ぼうかと尋ねる。子供達は「うーん」と言いながらどんな事をしようかと考え始める。
「あっ、僕ヒトカゲのお兄ちゃんがバトルしてるとこ見たいな」
ヒトカゲがバトルしているとこを見たいと言い出したのはワニノコだ。
「僕がバトルしてるとこ?」
「うん♪」
ワニノコは目を輝かせながら頷いて答える。
そして他の子供達もワニノコの意見に賛成なようで、皆でヒトカゲがバトルしてるとこを見たいと言い出す。
「良いけど……でも相手がいないよ?」
「バトルなら俺が相手してやるぜ」
ヒトカゲ達の所へご飯を食べ終えたバクフーンが歩み寄ってきた。
そして自分がバトルの相手をすると言い出す。
かくしてバクフーンとヒトカゲはバトルをする事になり、現在に至る。
「さて、いくぞヒトカゲ! 電光石火!」
バクフーンは素早い身の熟しでヒトカゲに接近していく。
「煙幕!」
ヒトカゲは口から黒い煙を吐き出す。吐き出された黒い煙は周囲に広がり、ヒトカゲの姿が完全に見えなくなってしまう。見えなくなってもバクフーンは構わずそのまま突っ込んでいくが、ヒトカゲにぶつかる事なく黒い煙を突っ切ってしまう。
「もういっちょ!」
バクフーンはすぐさまUターンして再び黒い煙の中に突入する。しかし、またしてもヒトカゲにぶつかる事なく突っ切ってしまう。
「あれぇ、当たんねぇぞ?」
なかなか攻撃がヒトカゲに直撃せず、首を傾げるバクフーン。……しばらくすると黒い煙が消えていった。
「ヒトカゲが……いない?」
再び首を傾げるバクフーン。先程までそこにいた筈のヒトカゲがいなくなっていたからだ。
バクフーンは周囲を見回し、ヒトカゲを捜す。しかしヒトカゲの姿は何処にも見当たらない。
あるのは数時間前にバクフーンがブラキオとバトルしている時、ブラキオが放った技“ハードプラント”や“バインディングプラント”などによって地面に空いた穴くらいだ。
「……まさか、地面の中か?」
ヒトカゲが地面の中にいるのではと思ったバクフーン。その予想は的中していた。
ヒトカゲは煙幕で姿を隠していた時、近くにあった穴に飛び込んで地面に潜っていたのだ。
「足音が止まった……この上だね」
そして今、ヒトカゲはバクフーンの真下にいた。バクフーンが真上にいると予想したヒトカゲは早速攻撃準備に入る。
ヒトカゲは両手を合わせて詠唱――混沌語を唱え始める。
「紅蓮の炎を操る神よ 我ここに誓う 我と汝の力ここに集結し時 我の前に現る悪を持つものに 粛正の咆哮を与えん」
詠唱を唱え終えると、ヒトカゲを中心に風が渦巻き始める。
「準備完了っと。よ~し、ブラストバーン!」
ヒトカゲは口から炎エネルギーを集めて凝縮した強力な火炎弾を真上に向かって放つ。
放たれた火炎弾は地中を突き進んで地上に向かっていく。
「な、なんだ? 地面が揺れてっぞ?」
ヒトカゲが放った技が地中を突き進む事でバクフーンが立っている所で小規模の地震が発生した。そして地面からヒトカゲが放った火炎弾が勢いよく飛び出してバクフーンを襲う。
「おわっ!?」
突然の奇襲に対処出来ず、まともに火炎弾を受け大きく上空へ吹き飛ばされてしまう。吹き飛ばされたバクフーンは体勢を立て直す事が出来ず、背中から地面に叩きつけられる。
「やった!」
穴からひょこっと姿を現したヒトカゲは、バクフーンに技が決まった事を確認すると嬉しそうに笑みを浮かべる。
「ヒトカゲのお兄ちゃんすげー!」
子供達もヒトカゲの活躍を見て嬉しそうに笑みを浮かべている。
「痛っ……あ~、今のは効いた~……」
倒れていたバクフーンは右手で後頭部を押さえ、何事もなかったかのようにむくっと起き上がる。
「お、起きた!?」
決まったと思っていたヒトカゲは、バクフーンが普通に起き上がった事に驚いている。
「ブラキオが空けた穴を利用して地面に潜り、それから詠唱ってやつを使ってから攻撃ってとこかな? ヒトカゲ、なかなかやるじゃんか」
ヒトカゲが強い事が嬉しいようで、バクフーンは笑みを浮かべながら言う。
「うし、んじゃそろそろ本気でいくか!」
バクフーンは体に力を入れる。すると背中から吹き出している炎が勢いを増し、バクフーンの体を包み込む――ブラストモードである。
「だったら僕だって!」
ヒトカゲは再び目を閉じて意識を集中させ、両手を合わせてもう1つの詠唱を唱え始める。
「生命を与えし七色の神よ 我に力を授けよ 我ここに誓う 我と汝の力ここに集結し時 全ての悪を持つものに 悪の滅びと善の再生を与えん また誓う 全ての善を持つものに 清らかなる生けし力を与えん」
詠唱を唱え終え、自身の能力を強化したヒトカゲは攻撃体勢に入る。
そしてバクフーンもまた攻撃体勢に入る。
お互い口に炎エネルギーを集め、それを凝縮した火炎弾を作り始める。
『ブラストバーン!』
そして両者同時に火炎弾を放つ。放たれた2つの火炎弾はぶつかり合い、凄まじい爆発が発生する。爆発と同時に爆煙も発生し、周囲を包み込んでしまう。
「バクフーンのブラストバーンと互角……あのヒトカゲ、やっぱ只者じゃねぇな」
バクフーンが放った攻撃を相殺させたヒトカゲに驚くリザードン。
……しばらくすると爆煙が収まる。バクフーンとヒトカゲはまだ立っていた。
「俺のブラストバーンを相殺させたか……やっぱやるなぁヒトカゲ。だけど、次の攻撃はどうかな?」
そう言うとバクフーンは右手で握り拳を作り、攻撃体勢に入る。
(何かくる!)
バクフーンが何かを仕掛けてくると思ったヒトカゲは警戒して身構える。
「いくぜ!」
バクフーンがそう言った直後、その場にいたバクフーンは一瞬にして消える。そして気がついた時にはバクフーンはもうヒトカゲの前まで来ていて、拳をヒトカゲの顔に当たるギリギリで寸止めしていた。
「えっ……?」
刹那の出来事、ヒトカゲは何が起きたのか分からないようできょとんとしている。
「気合いパンチ……見えなかったみたいだなヒトカゲ、今の俺の動き」
そう言いながらバクフーンは拳をヒトカゲから離す。
「今……何をしたの?」
「簡単さヒトカゲ。俺は両手と両足にブラストモードのエネルギーを集めてスピードを強化したんだ。ブラキオとバトルした後に思いついてよ、今試しにやってみたんだけど……上手くいったみたいだな」
ヒトカゲの質問にバクフーンは笑みを浮かべながら答える。
「この勝負、どうやらバクフーンの勝ちみたいだな」
2人の所にリザードンが歩み寄る。
「え~、まだ立ってるよヒトカゲのお兄ちゃん? なんで負けなの~?」
ヒトカゲが負けという事に納得がいかないようで、子供達はリザードンに文句を言う。
「目にも止まらぬ速さによる超高速移動、それに加えて気合いパンチ……体が小さいヒトカゲがそんなもん受けたら、一溜まりもないだろ?」
「う~、確かにそうかも……」
ヒトカゲは自分がバクフーンの強力なパンチを受けたとこを想像したらしく、若干表情を引きつらせる。
「しかし、一体いつ気合いパンチを使えるようになったんだよバクフーン?」
知らない間に気合いパンチを習得していたバクフーンにリザードンは首を傾げながら尋ねる。
「バトルフロンティアでヒードランとやりあった後からこっそり練習してたんだ。実戦で使ったのは今回が初だけどさ……炎技が通用しないような相手とバトルする事があっても良いようにと思ってさ」
炎技が通用しない相手とバトルしても負ける事がないようにとバクフーンはこっそり練習していたらしい。
「なるほどな……」
「ねぇお兄ちゃん達、バトル終わっちゃったから僕達別の遊びがやりたいよ~」
まだ遊び足りないようで、子供達は遊びたいとバクフーン達に駄々を捏ねる。
「よし、んじゃ皆でかくれんぼでもやるか♪」
バクフーンはかくれんぼをしようと提案する。
子供達は「賛成~♪」と元気よく答える。
「うし、じゃあリザードンが鬼な」
「いや俺かよ!?」
まさか自分が強制で鬼をやらされるとは思ってなかったリザードンは驚きの声を上げる。
「リザードン、気にしたら負けだぜ♪ 隠れて良い場所は家の中だけで外は無しな? んじゃリザードン、俺ら隠れるから100数えてろよ?」
「はぁ……へいへい、分かったよ」
リザードンはバクフーン達に背を向け、1つ2つと数を数え始める。
「皆、隠れるぞ~♪」
『おーっ♪』
バクフーン達は一斉に家の中に向かって走り出した。
ラグラージ
「この小説もうすぐ終わりが近い筈なのに、またバクフーンがやらかしたね(汗)」
リザードン
「ブラストモードのエネルギーを両手両足に集めてスピード強化か……なんか、これに似たような事某テニス漫画でもやってなかったか?(汗)」
ラグラージ
「あ~、あったねそういえば(汗)」
ちょうどその漫画読んでて、それをバクフーンに応用出来ないかと考えた結果こうなりました(笑)
バクフーン
「あっ、作者だ」
リザードン
「またいつの間に(汗)」
気にしちゃいかんよ(笑)さて次回は……バク君とレナによる式でございます。
バクフーン
「ついにきたか」
ラグラージ
「あっ、お金が減る(汗)」
リザードン
「でっかい式場頼むぜラグラージ(笑)」
……まぁ、色々トラブルが起きる事になるんだけどね(笑)
バクフーン
「今なんか言ったか?」
別に?(笑)
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