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magica=On Line=【Chronicle】
作:Liar-Double



magica 5


落ちていく浮遊感
その中で俺は友人の声が聞こえた
――鈴守、いつ起きんのかなぁ・・・――
鈴守・・・それは、俺の本当の名前だ
その名前を呼ぶのは、現実世界の友人だけ・・・
――はよ起きなあかんでぇ・・・?――
あれ・・・なんだろう・・・引きずり込まれる感覚・・・
今、俺は何処へ行こうとしてるんだ?


「・・・はれ?」
目覚めると白い天井に白い壁が視界に入る。
何だか病院独特の薬品のにおいがする。
「黒羽!!」
「鈴守ッ!!」
「・・・あー・・・うん。」
アレ?何で?どうして俺こっちに戻って来れたんだ?
てか、どうして戻って来たんだ?
「鈴守ぅ〜!!心配したんだからぁあああああッ!!!」
「えと、俺どんくらい寝てた?」
「あ、自覚あるんだ?ずっと寝てたって。鈴守は、約1ヶ月は寝てたね。」
「一ヶ月?!」
向こうとこっちではそんなに時間差があるのか・・・はぁ〜・・・以外。
そんなに寝てたって感覚はねぇわ。
考えているうちに、二人はナースコールを押して医者を呼び出していた。
「先生ーッ!!鈴守が目をさましましたーッ!!!」
数分もしないうちに先生は飛んできた。
意外と先生は暇だったのかもしれない。
「おぉっ!おはよう、鈴守君。」
「おはようございます。」
「気分はどうだい?」
「いきなりこっちに戻ってきたことにびっくりしてますね。」
「はぃ?;」
先生は意味が分からずに一瞬目を点にする。
「もしかして、鈴守は三途の川を渡りかけていたんじゃあ・・・」
心配そうに崎守が鈴守を見る。
一方で、田村は笑いながら面白がっている。
「渡りかけてねぇよ!!デッド・オア・ライブさ迷ってねぇよ!」
鈴守の病室からは明るい笑い声が漏れて、看護師達が不思議そうに病室の前を通過していった。

それから2日。
まだ体が心配だということなので、病院に鈴守は入院していた。
(どうして戻れないんだ?どうして戻ってきたんだ?)
「もしかしてアレか?この間のように仲間全員が戦闘不能状態にならないと戻れないとか?をいをい。そんなことしたら俺こっちにも戻れなくなるじゃん!!」
「何言ってんだ?鈴守。」
不思議そうな顔をして田村が病室へ入ってきた。
片手には果物籠。お見舞い用の。
「あ、いや。独り言。それよか、崎守はどうした?」
「ん〜?なんかアイツ親父に呼び出されて親父の会社に行ったみたいだぞ?」
「あー・・・また親父さんの忘れ物届けに行ったのか・・・」
崎守の親父は、しっかりした崎守とは正反対で忘れっぽい。
そのため崎守はよく親父に呼び出される。
「体育はしないほうがいいかもな。まずはゆっくり歩く練習だと。まだ上手く歩けないだろ?」
「え?俺学校行ってもいいの?」
「うん、木下先生がいいって言ってた。まぁ、しばらくは学校から病院に帰る形になるけど。」
「OKOK。」
「ケケケッ。ほらよっ。」
そう言い、田村は鈴守に紙袋を投げ渡した。
なにやら重い紙袋の中身を鈴守が確認すると、中には高校指定の制服と、鞄に教科書、その他が入っていた。
「田村!お前準備いい!!」
「だろ?!なんたって田村様だから!!」
「あはは。うぜぇよ♪」
「酷ッ!」
「でも、サンキュー。」
鈴守は微笑んで礼を言った。

翌日、鈴守は紺色のブレザーとズボンに、白いYシャツと深緑のネクタイを身にまとい
病院から出て行った。
病院から出てしばらく行った所の坂道まで行くと、田村と崎守が待っていた。
その後ろには女子生徒が1人いるのが見える。
「おっはよ!」
「おはよう鈴守!なんだか歩き方ぎこちないけど、大丈夫?」
崎守は心配そうに聞いてきた。
「うーん・・・まだ上手くは歩けないからこけそうなんだ・・・。手、貸してくれる?」
「いいよ。」
「・・・そういや、その田村の後ろの女の子は?」
鈴守は田村の後ろに隠れるように立っている女の子のことを二人に聞いた。
すると、二人は驚いたように目を見開いた。
「え・・・嘘だよね?」
「ちょっ・・・鈴守?ジョークだよね??」
二人は鈴守の顔から目を離さずに凝視する。
幽霊でも見ているような目で。
「え?何?何かまずいこと言った?」
鈴守がそう言うと、崎守が言った。
「同じクラスの村上由利子さんだよ?!」
「村上・・・由利子・・・あぁ!!」
「おはよ、レイス君。」
由利子は鈴守に優しく声をかけてきた。
「あぁ、おはよう!」
「長い間眠ってたからすぐには思い出せなかったんだね?びっくりしたー・・・。」
崎守と田村がほっと胸をなでおろした。
「よし、じゃあ行こうか!」
(やべー・・・なんか忘れかけているぞ・・・)












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