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幻想大陸 作者:しるうぃっしゅ

五部 中央大陸編

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九十五章 進化の剣閃

 暴虐の悪鬼と幻獣王。魔眼の王と獄炎の魔女。
 それぞれがそれぞれの相手とにらみ合っている状況を静観しながら、パズズは獅子の容貌を顰めつつも沈黙を保っていた。自分がこれからどうするべきか、目まぐるしく考えながら次の一手を考えている。そんな彼に反して、ザリチュは冷静さを取り戻したのかキョウへ真っ直ぐと意識を向けたままだ。

「さて、どうしたものか。わしとしては厄介な狐の小娘を片付けておきたいところじゃが……」
「……あのヤクシャが二度目を許すとは思えない」 
「そうじゃな。下手にちょっかいをかけて、こちらに牙を向けられてはかなわん。かといって……」
「……魔眼の王も理解できない。あの怒りよう……あまり関わらない方が良いだろう」
「如何にも。今のあやつには触れぬほうが吉じゃて」

 パズズの語りに、訥々と頷くザリチュ。
 言葉に出したとおり、ヤクシャとナインテールの戦いを邪魔するのは些か危ない。ただでさえ先程の影使いとの戦いを汚されて、怒りに震えていたのだ。さらにもう一度ナインテールとの戦いを邪魔したとなれば下手をしなくても敵に回ってもおかしくはない。加えてもう一方のデッドエンドアイも明らかに様子がおかしい。同じ魔王ではあるが、関わりあいになるのに二の足を踏ませる怖気を感じさせる。となれば、これからの行動は決定しているといっても過言ではない。

「ふむ。では、わしらは彼奴を相手にするべきじゃな」
「……ああ。此方としても見物をしているような余裕はない」

 ザリチュの警戒の視線を辿ったパズズが、ぐふふっと小さな嘲笑を浮かべる。
 未だ動きを見せないキョウへ対して最大限の注意を払っている魔王二体ではあったが、それでも相手は人間である。それに対して自分たちは魔族最強を誇る魔王という称号を受け継ぐ化け物である。それを思い出したパズズは先程感じた死への恐怖を振り払うように己の中の魔力を練り上げていく。

「行くぞ、ザリチュよ。わしらであやつを喰らい、殺すとし―――」
「―――誰が誰を喰らい殺すというのだ?」

 パズズの台詞を遮るように、凛とした美声が割って入ってきた。
 そこに込められたのはどれだけ鈍い者でも感じ取ってしまうほどに鮮明なまでの殺意が込められていて、パズズのみならず対象でなかったザリチュでさえも息を呑んだ。 

 魔王級である二体が後方へと跳び退り、加えて反射的に防御体勢を取らされた。
 そこまでの力の波動を感じ取った声の主を視界に収めようと視線を空へを向ける。原因となった存在を探す必要などないのだ。絶対に確実に、空にいる。それほどの圧倒的なプレッシャーを隠すことなく、彼女はそこにいた。

「久しいな、魔族の王達よ。随分と好き勝手に動いているようだが……そなた達らしいと言うべきか?」

 翠色を帯びた風を支配し、絶世の美女たる竜の女王―――テンペスト=テンペシアがこの場にいる全ての存在を睥睨しながら翼をはためかせて宙に浮遊していた。竜の翼が動くたびに、渦巻くのは翠色の風と背筋を凍らせる程の敵意。

「……わけがわからんぞ。何故、貴様がここにおる? いや、そもそもが全てがおかしい。狐の小娘にしろ、貴様にしろ……こんな場所にいて良い存在でなかろうて」
「その台詞、そのままそなたらに返してやろうか? 仮にも魔王ともいうべきそなたらが四体同時など流石に人間たちに同情してしまうぞ」
「……パズズの問い掛けの答えになってないぞ、竜の女王よ」

 しかめっ面のパズズがテンペストに素直に疑問をぶつけるものの、肝心の彼女は揶揄するような答えを返すのみ。それにザリチュが若干の憤りを見せる。二体の魔王からの敵意、疑念、重圧を一身に受けるテンペストだが、それを歯牙にもかけずに鼻で笑う。

「何故か、か。問われるならば答えよう。キョウ=スメラギがここにいる。それでは答えにならぬか?」

 ―――当たり前だ、と怒鳴る寸前にパズズは口を噤む。
 彼の見上げる先、テンペストの顔を見てしまった故に。まるで恋する乙女のような笑みを浮かべ、表情を煌かせる。パズズの知るテンペスト=テンペシアとは似ても似つかないその姿に、彼女の答えに納得はいかないものの口を挟むに憚られた。
 ザリチュもまた同様だ。彼ら二人はキョウとテンペストの関係を知らない。死闘を演じたことを知らない。彼と彼女の運命(・・)を知らない。故に、テンペストがここにいる理由を聞いたとしても納得がいくはずもない。ましてやテンペストが、あの竜女王が人間に一目ぼれをしたなどという答えに辿り着けるわけがなかった。
 ただし、明確なことが一つだけ。彼らがはっきりと理解できていることが一つだけある。それは即ち、あの竜女王が―――自分たちに明確な敵意を向けてきているということだけだ。

「……まぁ、我がここにいる理由などどうでも良かろう? そんなことよりも、はっきりと言ってやる。そなた達は我が怒りに触れた。我はそなた達を滅ぼそう。明確な敵意と殺意をもって、この世界から消し去ってやろう」

 もはや戦闘は不可避と思われる敵意を向けてくる竜の女王に、二体の魔王は仕方なしと覚悟を決めた。
 相手は竜王種の中でもその戦闘力は二番手だと考えられている存在。如何に魔王といえど、一対一では勝利は望めないだろう。一対一(・・・)ならば―――だが。実際にはザリチュとパズズの二体の魔王がここにはいるのだ。敵意をむき出しにしているテンペストではあったが、本当のところそこまでの余裕があるわけではなかった。

「まぁ、良い。本気をだすのは一体どれほどぶりか。竜女王よ……高みに座する貴様を堕とすのも悪くないぞ」
「行くぞ、テンペスト。我らを同時に相取るという驕り、慢心―――その代償としてお前の死で払ってもらおうか」

 覚悟を決めた悪霊の王と渇望の悪魔が、宙に浮かぶテンペストをきつく睨みつける。流石というべきか既に彼らに動揺は見られなかった。多少自力に差があろうとも、二対一ならばその差はひっくり返せれない程でもない。それこそ、もしも目の前にいるのがテンペストではなくイグニード=ダッハーカならば、四対一でも勝ち目はなかったであろうことを考えると、現状は随分とマシに見えてくる。

 幻獣王ナインテールと暴虐の悪鬼ヤクシャ。
 獄炎の魔女ディーティニアと魔眼の王デッドエンドアイ。
 竜女王テンペストと悪霊の王パズズ、渇望の悪魔ザリチュ。

 今ここに、七体の超越存在による空前絶後頂上決戦が幕を開ける。
 それぞれの力量は誰もが突出していないことは全員が知っている。故に、齎されるのは必然的に睨みあいという拮抗状態。この場の者達は、この戦いが長時間に渡るであろうことを直感で悟っていた。















「―――感謝する、テンペスト。だが、そいつ(・・・)の相手は俺にさせてくれ」













 もしも、この場にキョウ=スメラギがいなければ、だが。

 その瞬間、誰も彼もが死を意識した。絶望を認識した。
 敵ではない筈の彼女たちも。敵であるはずの彼らも。ただの人間であるはずのキョウの声を聞いて、ああっと小さく呻き声を上げた。

「……時間切れ、か。お前の死が目覚めたぞ。なぁ……ザリチュ」

 あれほど激昂していたはずのデッドエンドアイはひと時の冷静さを取り戻し、懐かしむように、愛おしむように―――。

「……言霊の契約はここに成る。刮目して見よ。神殺し(・・・)の第一の覚醒だ」

 誰一人として理解できない発言を終えた瞬間、世界が大震した。
 まるで世界に終わりを告げるかのように、地が揺れ、全てが踊り狂う。
 圧倒的とか絶対的とか、そんな表現ではどうしようもないほどの絶対的な剣魔の降臨に、超越存在であるはずの魔王ですらも慄いた。今まで感じていた死の予感ですらも、ただの予兆に過ぎなかったことを彼らは悟る。未だ立ち上がりもせずに地に片膝をついてアールマティを抱きしめているだけの人間が、魔王達のかつての主である七十二柱の邪神達に匹敵―――いや、或いは凌駕するほどの存在感を放っていることを認めるしかなかった。
 単純な話をしてしまおう。極論な考え方になるが、彼ら魔王は運が悪かっただけである。こんな者(・・・・)と出合ってしまったことが最悪なだけであった。生きるか死ぬか、ではなく……後はどうやって死ぬかを選ぶだけ。

「―――ぁぁっ。ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 その重圧にもっとも素早く反応したのは、渇望の悪魔であった。
 それは恐怖を克服したからではなく、反射に近い行動ともいえた。己が死ぬという直感に、ただ思うがままに自分の全てを解放させる。視線の先にいる、人間()を乗り超えようと、押し潰そうと、彼の全てを振り絞り練り上げ、破滅の一撃を解き放つ。

 魔法とは異なる特異能力(アビリティ)
 魔王級の彼が所有するのは地界創生(ダエーワ)と呼ばれる能力。地属性に分類される能力の中でも間違いなく最高峰。それこそこれの標的になれば人間で耐え切れる者は皆無。超越存在でも無傷で、とはいかないほどのものである。

 それが躊躇いなく解放され、大地を隆起、変形させて巨大な地槍となってキョウへと襲い掛かった。無論、ただの土で出来た槍ではない。魔王の魔力によって強化され、強固になった巨大なそれは、一つ見ても十メートルにも達する錐といった方が正確なのかもしれない。それが瞬時に数十個も創製され、大地を埋め尽くすように全てを破壊しながら突き進む。

 その破壊範囲の広さは、回避できるようなレベルではない。
 ましてやこれを防ごうと思えば相当な防御性能を誇る特異能力(アビリティ)でなければならない。キョウの一撃に特化した必滅呪詛では防御や回避など不可能とも思われた。しかしながら、それを理解していながらキョウはその場から動こうとはしていない。それを見ていた三人―――ディーティニアやナインテール、テンペストも何故か彼を助けようという考えを抱かなかった。
 それぞれが魔王と相対しているというのも理由の一つではあったが、どうしてか危機感を持たなかったからだ。何故かはわからないし、理由も不明だが今のキョウを、剣魔を打倒するなど―――あの程度では絶対不可能だと何かが彼女たちに告げてきていた。

 そんな彼女たち三人の想いを否定するかのような大地狂乱の宴がキョウを飲み込んで行く。
 鋭利で巨大な錐が剣魔がいた場所を穿ち、貫き、破壊し尽くした。それはさながら土色の大海原。具象化された破滅の災禍。これぞ魔王。人を遥かに凌ぐ正真正銘の大災害。彼らが本気になれば国一つ滅ぼすことなど容易く行える事象である。一国を滅ぼした七つの人災といえど、比べることも愚かしい。魔王は全ての希望を圧し折り、未来を砕く。大陸さえも沈めることが可能な天災に等しい格が異なる超越存在。

 しかして、その魔王が解き放った大災害が終わった後に残されたのは―――荒野にポツンと存在する人型の黒い影(・・・・・・)。疑念を覚えるよりも早く、その黒い影は正体を現した。影は突如として消え去ると、そこにいたのは先程までと同じ(・・・・・・・)体勢のキョウ(・・・・・・)であった(・・・・)

「馬鹿な。ありえん!? 確かに俺の地界創生(ダエーワ)が直撃したはずだ……なのになのになのになのに―――無傷だと!?」

 抱きかかえていたアールマティを地にゆっくりと降ろし、ようやくキョウは立ち上がった。
 何の変哲もない動作だというのに、その動きだけでザリチュは呼吸が止まるかと錯覚する。自分の全力の攻勢を歯牙にもかけないキョウに、心底得体の知れない怖気を感じた。

「いや、待て? 黒い影(・・・)じゃ、と?」

 観客と化していたパズズが呆然と呟き、それに遅れてザリチュが気づく。
 先程渇望の悪魔の能力を防いだのは見間違いようがなく、アールマティの影法師(シャドウ)であった。そんな馬鹿な、と慌てて地に寝かされている彼女を見やる。
 だが、確かに彼女の生命の火は消えていた。確実にアールマティは死んでいる。それなのに、何故彼女の特異能力(アビリティ)が発動しているのか。まさか、死してなおキョウを守ろうとしているのか。そんな馬鹿なことがあってたまるか、とこの状況を理解できない魔王達。

「……アルマ。お前の全てを確かに貰い受けた。その礼だ……冥府への旅路に一人供をつけてやる」

 ゆらり、とアールマティの影がざわめいた。
 それがまるで意志を持った生物であるかのようにキョウの影へと取り込まれていく。魔王ですらもあれだけ手を焼いた影使いの能力を取り込んだ。それは誰の目に見ても明らかであった。そんなことが出来るのか。そんな能力は聞いたことがない。他人の特異能力(アビリティ)を強奪するなど、人の手にあまる所業だ。だが、それでも目の前のそれは現実で、どうしようもないほどに自分たちを追い詰める一手となっていた。

「―――来い、影法師(シャドウ)

 キーワードとなるその言葉。
 それを合図として、キョウの影が歓喜を爆発させたかのように大きく動く。
 地から噴きあがると、宙にて停止。そして、それはキョウに向かって落ちて行く。いや、正確にいうならば彼の刀―――小狐丸へと収束されていった。

 チャキっと鯉口が音を鳴らす。
 それは死の調べ。これまで以上に明確となった敗北の予感に身震わせながら、それでもザリチュは諦めなかった。魔族の頂点としての矜持か、意地か。それとも生への執念であったのか。

「―――なめるなっ!! 俺を舐めるなよ、人間!! 俺は魔王だ!! 偉大なる邪神に仕えた最古の魔族!! その俺がお前たち如きに負けるわけにはいかんのだ!!」

 冷静で寡黙な彼の姿は既にない。
 必死に生き足掻こうとする魔王を笑うものはいない。
 今のキョウを前にして、虚勢にしろここまでの大言を言い切れる彼は逆に見事ですらあった。

「集いて、防げ!! 閉ざして、止めよ!! 阻んで、禁じよ!! ここに顕現せよ、地界創生(ダエーワ)!!」

 攻撃にではなく、防御に全盛をつぎ込んだ特異能力(アビリティ)の発動。
 先程の巨大で強固な大地の錐がザリチュを囲むようにして出現する。百にも及ぶ超々多重土壁結界。それら全てにザリチュの魔力が流し込められた超絶防御。

「この俺の!! 全力全盛の絶対防御だっ!! これがお前に破れるか!! 渇望の悪魔たるこの俺の全てを超えられるものなら超えてみ―――」

お前を斬るぞ(・・・・・・)

 決死の覚悟のザリチュへ対して、キョウはただ一言を言い放った。
 胸に残っている憤り、怒り、憎悪―――それら全てをこの一太刀に込めて、身体にかかる負担と疲労など一切気にもとめずに己の必殺の一撃を解き放つ。

 それは世界に悲鳴をあげさせる。
 女神が放つ神罰にも匹敵させる脅威と凶威が迸り、世界を赤子のように脅えさせた。

 キョウ=スメラギはどう足掻いてもアールマティのような特異能力(アビリティ)究極解放(アンリミテッド)には到達できない。特異能力(アビリティ)は世界から与えられる能力ではあるが、彼は世界から疎まれている。
 それ故に世界の力の一端を借り、一部とはいえ場を自分の領域にするなど夢のまた夢の話だ。だからこそ、これはそれとはベクトルが異なっている。

 必滅呪詛と影法師(シャドウ)による二重異能(デュアル)
 助力を請うのではなく、支配するのでもなく―――その一撃は世界さえも断ち切る一閃。

絶影の超越者(オーバード)特異能力(アビリティ)の究極であるとすれば、キョウのこれは―――彼以外には何人も到達できない特異能力(アビリティ)の深淵。

 剣閃が煌いた。
 漆黒に彩られた三日月の軌跡が、キョウのイメージ通りの軌跡を辿って奇跡を引き起こす。

 必滅呪詛―――影喰み。

 その威力、これまでの比ではない。
 それぞれが時代が違えば最強を名乗れる特異能力(アビリティ)の同時発動。
 単純な足し算ではなく、その二つは乗算にも等しい相乗効果を得て必滅呪詛の破壊力を爆発的に引き上げる。ザリチュは、キョウが放った一筋の黒閃を見た。漆黒の稲光。宵闇の三日月。それを視認した瞬間―――全百層はあった絶対防御の筈の土壁結界は一刀の下に両断されていた。
 キョウからザリチュのもとまで繋ぐ障壁など一切合財なかったかのように、まるで薄絹を引き裂くかのように、最初の一層から百層まで切り裂いてなお、僅かな減退もなく本来の威力そのままに魔王の肉体を頭部から股下まで断ち切った。

 ぼろぼろと崩れ行く地界創生(ダエーワ)を視界に捉えながら、二つに別たれたザリチュも己の現状を悟った。僅か一撃の下に致命傷となる傷を受けるなど考えたこともなかった。
 ここまで明確な格の違いを受けたのは何時振りだろうか。走馬灯となる記憶を思い出しながら―――彼は笑った。肉体が二つに別たれてなお、彼が絶命するには一歩足りてない。
 彼は渇望の悪魔。生へ対する執着心、飢えは魔王随一。即ち魔族一の再生能力を誇っている。アールマティでさえ、彼を殺し切るに至らなかったことがそれを証明している。

「―――見事っ!! ああ、見事だっ、人間!! だが、この程度で俺を殺せるとでも思ったの―――?」

 そして覚える違和感。
 何時もなら斬られたと同時に肉体の再生が開始されるというのに、未だ再生が始まらない。
 いや、逆だ。徐々にではあるが、自分から魔力と命の光が消えていく。何故だ、と悲鳴をあげそうになって漸く気づいた。キョウの必滅呪詛で斬られた部位に、黒い影が張り付いていることに。それが少しずつ侵食を始めていた。まるで生き物であるかのように、その影はザリチュの肉体を蝕んでいく。始めはゆっくりと、それが侵食の速度を上げていく。

「ば、か……や、やめ―、ろ。やめろやめろやめろやめろっ!! なんだ、これは!! なんなんだこれはっ!! 俺の、俺の俺の俺の、肉体を、喰らう……なっ!!」

 悲鳴染みた声を上げ、身体を侵食していく影を振り払おうとするも、それは無駄な行為に終わった。やがてその影はザリチュの肉体を全て飲み込み、跡形一つ残さずに消滅して消える。そこには彼がいたという痕跡が何一つ残されなかった。夢や幻ではなかったことを証明するのは、荒れ果てた大地のみ。仮にも魔王を名乗り、南大陸にて覇権を狙った渇望の悪魔は、断末魔すらも許されずにこの世から消え去った。

 魔族の王。渇望の悪魔。最古の魔族。大地の超越存在。南大陸の覇者の一体。
 数多の異名を戴くザリチュと剣魔キョウ=スメラギの闘争。その結果を言葉に表すならば、こう表現するしかないだろう。

 即ち完膚なきまでの秒殺であった―――と。


 



 






パズズ>>わし一人でテンペストとやんの?( ^ω^)

【キョウ=スメラギ】
影法師の能力を使うことが可能になった。ただし、アルマほどうまくは使用できないが、遠近中距離戦にて使用可能なため弱点はなくなった。必滅呪詛と併せて使用すると威力が超倍増。

必滅呪詛・影喰み―――威力もさることながら、相手の再生力などを無効化してしまう。つまり、セルヴァの超回復力や、ユルルングルの超再構築能力もこの技の前では無意味。


感想返しはねむすぎるためまたこんどにさせてください。すみませぬぅぅ。
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