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進め戦車よ!VRなど恐るるに足らず! 作者:トクメイさん

Es braust unser Panzer Im Sturmwind dahin.

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隊への招待と会への招待

『はじめましてフロイライン』
「は、はじめまして」
『自分はパンツァーという。種族は付喪神だ』
「付喪神・・・?私はインテレッセ。よろしく」
『こちらこそ、”今後とも”よろしく』

 今後ともである。エルフ関連のクエストなんて、見逃す訳にはいかないからな。恐らく、自分がプレイヤーの中でエルフに近い存在だろうし。
 と、それよりも、やらないといけない事があったな。

『では、インテレッセ嬢。すまないが、砂狐殿に代わってくれないか?』
「わかった」
『お願いする』

 これから、確実に関わってくるであろう砂狐隊長率いる部隊との、関係の明確化だ。恐らく、相手は自分を部隊に取り込みたいのだろう。なんたって戦車だ。絶対に欲しいと思う。自分だったら欲しくなる。
 自分も吝かではないのだが、一つ条件と言うか、危惧している事がある。どこまで縛られるか、だ。
 自分は、このゲームを楽しみたかったからこそ応募した。だからこのゲームを楽しまねばならない。義務のようなものだ。故に、楽しむ為には行動する必要がある。ソロならばとても融通が利くが、集団や組織に所属すると、やはり不自由になる。その集団、組織のルールを守らねばならないし、全体の動きに合わせなければならないからだ。

 これにどれだけ縛られるか。どれ位の縛り具合なのかが、大事なのだ。緩ければ緩いほど良いが、キツ過ぎるのは勘弁だ。その時はテキトウに流して無かった事にする。

 ヘッドホンと咽頭マイクを、インテレッセ嬢が砂狐隊長に渡す。それを装備した砂狐隊長が、応答する。

「こちら砂狐。代わったぞ」
『砂狐殿、そちらとしても、話したい事があるだろう。それを済まそう』
「あぁ、そうだな。単刀直入に言う。我々の隊へ加入して欲しい」
『内容による。返答はそれ以外できない』
「わかっている。では、説明させて頂く」



 我々の隊は、近代兵器、具体的に言うならWW1以降の兵器、小銃、野戦砲、戦車、航空機などの兵器を開発し、生産・運用する事を目的とした集団だ。勿論、無線機やレーダー、自動車などの各軍需品の開発も目指している。
 隊は現状二つに分かれている。実戦部隊と開発部隊だ。

 一つ目の実戦部隊、我々の事だな。我々の役目としては、今回のようなイベントでの戦力であったり、開発部隊で開発された兵器の運用や試験、開発部隊の護衛などを任務としている。現在、当然だが空軍と海軍は無く、陸軍しかない。将来的には3軍に拡張したいと考えている。

 二つ目の開発部隊。これは文字通り、武器などの開発を主目的としている。我々の武器は彼らが開発し、量産してくれている。特に・・・このリボルバー、これは開発部隊が現状の技術力と工作技術の粋を集めて完成した試作品だ。まだ火薬が手に入っていないので撃てないが。

 次に、所属した際の内容だが、特に厳しいものではない。実戦部隊は、今回のようなイベントと、将来予定している訓練や親睦の為の遠征などを省けば、基本自由だ。開発部隊は少々厳しいかもしれない。生産ノルマが存在するからな。でもまぁ、それが終わったらあとは自由だ。好きに開発し好きに作れば良い。ただ、材料費や開発費は自費になるがな。
 実戦部隊に所属すると、開発部隊で生産された武器や装備を”購入”する事ができる。購入した武器で得た収入は、自由に使用して構わない。開発部隊は、その売り上げを予算及び給料とし、開発費や材料費とする。あと、将来的には隊全体で大儲けを狙っている。この街を巻き込んだ大儲けをな。

 縛り具合についてだが、先も行ったが、厳しくない。今回のようなイベントでは召集をかけるが、普段は自由だ。まぁ、将来的には資源採取や訓練を兼ねた遠征・・・まぁ、遠足だな。そんなイベントとかを予定している。故に、プレイベートに踏み込むつもりもないし、毎日堅苦しい訓練がある訳でもないから、安心して欲しい。

 ただ、開発部隊で開発された兵器の流出などは許されない。これだけは絶対に許されない。

 大体はこんな感じだ。だから、加入したとしても特に何かがある訳ではない。




「大体こんな感じだ」
『・・・軍というより傭兵っぽいな』
「それを言われたらどうしようもない」

 聞いた感じは悪くないな。ギチギチじゃない。というかデメリットが殆ど無い。・・・だがまぁ、今すぐ決めるのは早計だろう。取り合えず先延ばしにしておくべきだ。

『今すぐは無理だな。少なくとも、パーティまでは無理だ』
「ん?パーティだと」
『あぁ。あれに参加しないといけないのでな』

 恐らく、討伐数で招待されると思うが、それ以外の理由がある。インテレッセだ。彼女はエルフの代表として、今回の戦いに参戦したからな。・・・全部自分の戦果だけれども。彼女と友好的な関係を結ぶ為にも、このパーティに安全に送り届けなければならないからな。

「・・・そうか、分かった。では、パーティの後に聞くとしよう。当日が楽しみだ」
『あぁ、そうしてくれ』

 ・・・当日だと?まさか・・・砂狐隊長も招待されているのか?いや、彼らの部隊は城壁にいた。そこまで貢献していない筈・・・いやまて、確か指揮貢献度と情報貢献度があったな。砂狐隊長の指揮と、ユモの情報・・・なくはないな。

『話は以上か?』
「いや、後一つある」
『何だ?』

 後一つか。・・・思い当たるのは無いな。はて、何だろうか。

「砲撃を見たいのだ」
『砲撃?』
「あぁ。あと動いているシーンも見たい。私だけでなく、後ろの全員が」
『全員?』

 視線を砂狐から外し、その後方へやる。・・・うん、うずうずしてるな。あと目がキラキラしてる。とっても期待されてるなこれ。
 つまり、自分の動いているシーンを目の前で見たい、という事か。・・・うむ、納得できる。自分でも見てみたい。しかも、自分は四号G型だ。現存車両がとても少ない過去の戦車の動きが目の前で見れる。なる程これは見てみたい。

『分かった、期待にお答えしよう』
「おぉ!本当か!ありがたい。諸君!やってくれるそうだぞ!」

「きたぁあ!」
「いおっしゃああ!」
「万歳!」
「Heil!」
「Ураа!!」
「イワン野朗は黙ってろ!」

 砂狐隊長の報告に、後ろが賑やかになる。やっぱり嬉しいか。嬉しいだろうな。自分だったら絶対に嬉しい。Heilって言う位には嬉しくなると思う。

『ここでやる訳にはいかない。一旦外に出るぞ』
「了解した。総員、二列縦隊」

 無線手席内で立ち、上半身を外に乗り出してから、砂狐隊長が命令を発した。その一声に、騒がしかった集団が、一瞬の内に静まり返り、二列の縦隊を構成した。

『素晴らしい練度だ』
「お褒めに預かり光栄だ」
『あぁ、忘れていた今からやる事を、インテレッセ嬢に伝えておいてくれ』
「了解した」

 信地旋回にて反転、外へ正面を向ける。

『前進する』
「総員、戦車に追従せよ」

 歩兵を伴った戦車が、前進を開始した。




 砲撃と機動を披露した。砂狐以下実戦部隊の隊員達は、自分の動作の全てを逃すまいと、物凄い眼力で見つめていた。共通するのは、どの目も輝いていた、という事だろうか。此方としても嬉しい限りだ。

「今日は実に楽しい一日だった。感謝する」
『あぁ、此方としても新しい発見があって良かった』
「では、我々はそろそろ帰還する。次会う時は、良い返事を期待している」
『ご期待に答えられると良いのだがな』
「インテレッセ嬢、今日は有難う御座いました」
「・・・私はただ見てただけ」
「それでもです。では」

 無線主席から外に出て、地へ足をつけ、命令を下す。

「二列横隊!」

 その声に、即、二列の横隊を構成する隊員達。何度見ても驚く練度である。

「総員、インテレッセ嬢及び、四号戦車へ、敬礼!」

 実にカッコいい光景だったと言っておく。因みに、陸軍式の敬礼だった。



『では、自分達も行くとするか』
「分かった」

 無線手席に座ったインテレッセ嬢の返答を聞いてから、前進を開始する。車長席までヘッドホンは伸びないからね、仕方ない。

『目的地はあるのか?』
「ある。この大通りを真っ直ぐ行けば、たどり着く」

 ・・・この大通りを真っ直ぐには噴水があるが、恐らく道中なのだろうな。どこなのだろうか。

『因みに、どんな場所なんだ?』
「この街の、トップ」
『・・・マジか』
「・・・まじ?」

 トップか。・・・いや、冷静に考えれば当然なのか?彼女はエルフの代表なのだから、相手する側もそれなりの地位で無ければならない筈。となると、この街のトップが出てくるのも、当然と言えば当然なのか。

『この街のトップならば、目的地もそれなりの場所か』
「多分、とっても大きくて目立つ建物だと思う」
『それを探せば良い訳だ』

 トップというものは、存在感が大事だからな。目立つ屋敷、もしくは大きな役所みたいな所だと思われる。それを探せば良い。まぁ、人に聞けばそれで終わるんだが。
 そうこうしている内に、門へ辿り着いた。一旦外に出たから、二度目の到着になるな。
 では、中に入るとしよ・・・う?

「そこの方」

 ・・・高身長の執事のような、NPCに止められてしまった。何故だ?取り合えず止まるか。というか高いな。180cmはあるんじゃないの身長。

「・・・どうしたの?」
『そこの執事と思われる人物に止められた』

 突然止まった自分に、疑問を口にしながら席から立ち、上半身を外に出す彼女。その彼女と、執事らしき人物との目があった。

「今回の戦闘で、貴女様の活躍が確認されました。付きましては、パーティへのご出席をお願い致します。これが、招待状となります」

 と言いながら、カードを取り出し、それをインテレッセ嬢に差し出した。高身長故、そこからでも手が届くのか。

「えっ」
『受け取るべき』
「・・・ありがとう。確かに頂いたわ」
「では、私はこれにて」

 招待状と思われるカードをインテレッセ嬢が受け取ると、仕事を終えたその人物は帰っていった。




「・・・これ、絶対に私宛じゃない」
『だろうね』

 多分、勘違いだろうねぇ。
 パンツァー 四号戦車G型 lv 20
 状態 正常

 攻撃力 7.5cm kwk 40 L43 戦車砲
     7.92mm MG34機関銃×2(同軸機銃・車載機銃

 砲塔装甲 正面50mm
      側面30mm
      背面30mm
      上面10mm
 車体装甲 正面50mm
      側面30mm
      背面20mm
      上面12mm

 速度 40km/h 300ps
 重量 23.00t

称号
・陸戦の王者
・エルフの楯
・ワールドクエスト発見者
・貢献した者
・新型受領
・始まりの防衛者

スキル
・目星 6lv
・拡大眼 7lv
・熱源探知 7lv
・音源探知 5lv
・火魔法 2lv
・風魔法 3lv
・放送 2lv
・迷彩 3lv
・隠密 5lv
・不整地走破 6lv

控え
・マッピング 8lv
・改修及び改造 1lv

18日目昼
+注意+
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