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進め戦車よ!VRなど恐るるに足らず! 作者:トクメイさん

Es braust unser Panzer Im Sturmwind dahin.

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津波の予兆

「・・・想像以上ノ被害ダ」

 エルフノ村、鉄ノ怪物。ドチラモ想定外ダ。エルフノ村ハ兎モ角、鉄ノ化ケ物ハ、完全ニ想定ノ範囲ヲ越エテイル。

「フフッ。デ、コレカラドウシマス?王様?」

 イチイチ気ニ障ル奴ダ。ダガ、コイツノ言ウトオリ、現状ヲドウニカスル事ヲ考エナケレバナラナイ。

「リッチ、アノ作戦ハ――」
「無理デスナ。魔力ガ足リマセン」

 ヤハリ無理カ。

「本来ナラ足リル計算ダッタノデスガ、迷宮ノ突破ト軍ノ隠蔽ニ、想定ヨり多ク魔力ヲ使ッテシママイマシタ。作戦通リニハ、確実ニ無理デスナ」
「確カニ。珍シクオ前ガ苦戦シテイタナ」
「仕方ありませんよ?所詮はゴブリンですからなー」

 コイツハ己ガゴブリンダカラト自虐シテイルガ、十分以上ノ実力ダ。人間ハ勿論、エルフデモ、コイツヲ越エル者ハ少ナイ筈ダ。ソンナコイツヲ、苦戦サセルトハ。流石、エルフノ技術ト言ッタ所カ。

「魔力確保ノ作戦ハ失敗シタノダロウ?」
「エェ。送ッタ者ハ帰ッテキマセンデシタ」
「・・・ソノ作戦ニモ、魔法ヲ使ッテイタヨナ?」
「ゴ存知ノトオリ。イヤハヤ、セッカク隠蔽ヤ認識操作ノ魔法ヲ使ッタニモ拘ラズ・・・無駄デシタナァ」
「終ワッタ事ニトヤカク言ウツモリハ無イ。ソノ分成果ヲ出セ」
「判ッテイマスヨ」

 クソ、コノママデハ不味イナ。今ハ隠蔽魔法デ回避デキテルガ、魔力ガドンドン減ッテイク。アノ作戦ハデキナクトモ、魔力ハ多ク残シテオクベキダ。ダガ、魔法ヲ解ケバ発見サレル可能性ガ上ガルダケデナク、モンスタートノ戦闘モ発生スル。
 ・・・予定ヲ早メル必要ガアルナ。我々ハ何時マデモ戦エル訳デハナイ。戦エル余力ガアル内ニ動クベキカ。

「予定ヲ早メル。リッチ、オ前ノ力ガ必要ダ」
「・・・判リマシタ。内容ヲ教エテクダサイ」
「リッチ、強力ナ攻撃魔法ハ使エルカ?」
「勿論デス。使エナキャ”リッチ”ノ名ガ泣キマスヨ」

 ヨシ、ナラアル程度、戦闘ガ楽ニナルナ。ダガ、コレダケデハ決定打ニハナラナイ筈ダ。

「ワカッタ。デハ、例ノ魔法ダガ、規模ヲ減ラセバ使エルカ?」

 アノ魔法ガアレバ、勝チガ見エル。

「・・・使エマス」
「ホウ」
「タダ、規模ハ相当小サクナリマス。100ガ限界カト」
「十分ダ」

 100カ。

「オ前ノ攻撃魔法トアノ魔法、一緒ニ使ウトシタラ、数ハドウナル?」
「・・・50デス」
「50カ」

 50ノ精強、十分デアル。

「先頭ハ我ガ勤メルトシヨウ」
「先頭!?ソ、ソレハ流石ニ――」
「報告」

 ナイトカ。何カアッタノカ?

「ドウシタ、ナイト」
「先頭ノ部隊ガ人間ト接触。数ハ2、剣持チト槍持チ」
「ナニ?」
「マタ2、ソレニ剣ト槍デスカ」

 マタ人間カ。2日前ニモ同ジ装備ノ報告ガ上ガッテイタナ。

「仕留メタカ?」
「イエ、逃ゲラレマシタ」
「ナンダト!」
「ソ、ソレハ不味イデスナー」

 不味イ。非常ニ不味イ。我ノ部隊ヲ壊滅サセタノダ、モンスターニ倒サレハシナイダロウ。ソノママ情報ヲ持チ帰ラレル。止メネバナラナイ。

「追撃部隊ハ出シタカ?」
「部隊ガ壊滅シテシマイ、出セナカッタトノ事」
「壊滅ダト・・・」
「・・・本格的ニ不味イデスナー」

 アァ、不味イ。

「・・・リッチ、バレナイ可能性ハ?」
「無イデショウ」
「・・・」

 ・・・。仕方ナイナ。

「予定ヲ早メル。ナイト、各部隊ノ指令官ヲ集メロ」
「了解」
「私モ準備ニ取リ掛カリマスカナ」

 軍ガ動キ出ス。少シスレバ、皆ガ揃ウ。本来ノ計画ニ比ベ、カナリ早イガ、十分勝チ目ハアル。問題ハナイダロウ。



 イヤ、アルナ。

 鉄ノ怪物。我ガ部隊ヲ壊滅サセルダケノ力。アレガ来ル前ニ、終ワラサネバナラナイ。
















 動かなければ、大きい戦車も見つかり難い。迷彩が施されているなら尚更である。別のゲームだが、100m程の距離になっても見つけられない事もあるし、見つからなかった事もある。案外、ばれないものなのだ。
 できる事なら戦車壕(戦車用の塹壕)に身を収めたいのだけれども、掘る為の手もなければドーザーブレード(ブルドーザーとかの前についてる奴)もないので、残念ながら諦める他ない。

「今日も動かないの?」

 燃料の回復の為、この場で1日を過ごした。あと一日、待てば満タンになる。つまり、まだ満タンじゃないので、今日もここで夜を明かす。

 偶には動かずにのんびりしているのもいいもので、ゆっくりVRの自然を楽しむ。
 今の時代、あらゆる場所が開発され、自然が消えている。草木こそあれど、それらは公園や街路などの、”人間に管理された”ものだ。どれも”自然”とは言いがたい・・・と、個人的には思っている。
 山などの、未だに自然が残っている場所は勿論あるが、そう簡単に行ける場所でもないので、このような森の中はとても新鮮だ。
 まぁ、この森もVRという人工物なのだけれども。それでも、自分にとっては新鮮な体験だったので、丸一日動かない事に嫌気が差すことは無かった。・・・殆ど寝ていたのは内緒だ。



 《ゴブリンの攻撃が早期化》
 ゴブリンの攻勢タイミングが早まりました!
 早期化に伴い、特別報酬が発生します!
 特別報酬
 ・+5000リン
 ・ランダムアイテムボックス×1



 ・・・は?

 ・・・・・・は?


 えーと?ゴブリンの侵攻が早まったって事だな。それに伴って、報酬が増える、と。そういうことだな?

 ・・・なんで早まった!

 自分か?自分が原因か!?暴れすぎてゴブリンに警戒されたか!?
 ・・・否定できないな!そうとしか考えられない。自分以外が原因の可能性も捨てきれないけど、今の所は自分が原因としか考えられないぞー?


 ・・・今回こそ、やっちゃったかな?


 うーむ。悩んでいても仕方ない。これからどうするか考えなければ。
 自分が取れる行動としては、一つ目に予定通りこのまま待機し、燃料が満タンになり次第行動する案。二つ目に、現在の燃料の量で動くか、だ。
 ・・・活動時間を取るか、活動開始を取るか、の選択だな。
 前者は燃料が満タンになる分、行動時間が増えるが、その時間だけ行動開始が遅くなる。
 後者は燃料が満タンじゃないから、行動時間はその分減るが、早めに動ける。
 ・・・現在の燃料でも、始まりの街まで全速で走れる。戦闘にも支障はない。満タンでこそ無いが、十分燃料が残っている。よし、後者を採用しよう。

「うわっ!?・・・動いた」

 エンジンに火を入れる。暫くは暖機運転でエンジンを温めないといけないので動けない。その間に予定を固める。

 このまま進んだら、ゴブリンの裏を取れる筈だ。だが、自分が早期化の原因なら、裏にも戦力を置いている筈。これを突破する必要があるな。自分が原因じゃないなら、突破と撹乱が楽になるのだけれども。
 攻撃タイミングも大事だな。自分だけで攻撃しては、ゴブリンの注意と戦力がこちらに集中する。そうなれば、こちらの被害は兎も角、相手に与える被害が減ってしまう。できうることなら、街側と挟み撃ちにしたい。ゴブリンが街へ攻撃してからの攻撃が一番効果的か。上手く街の戦力を利用するとしよう。

「よいしょっと・・・準備完了」

 彼女は準備を終えたようだ。こちらは暫くこのままだ。暖機運転には5分はかかるから、出発は・・・6分位後、かな?









「まったく。こんな森の中からゴブリンを探せ、なんて・・・」

 私は偵察機じゃないんだけどなー!空を飛べるからって何でもかんでも頼まないでよ・・・。

「早期化したとはいえ、直ぐに隠蔽を解除するとは思えないんだけどなー」

 上から見る景色はあんまり変らない。変った点は、時たま木々の間から、プレイヤーとモンスターが戦っていたのが見えていたが、今は全く見えない点かな。ゴブリンの襲撃に備えて、大体が街へ帰ったのが理由だけど。

「ここまで変化がないと、精神的にも疲れてくる・・・」

 早く何か起こらないかな・・・ん?

「あれは何・・・え!?」

 い、いきなり大軍が!?
 何あの規模!?師団クラスはあるんじゃないの!?というか、あれだけの軍を、何で今まで発見できなかった・・・いや、違う!方法はわからないけど、隠してたんだ!

「取り合えず報告しないと!」

 与えられた任務はちゃんと達成しないとね!

「”フューラーへ、フォン ユモ、敵を発見、規模は師団クラス、カウメン”・・・っと」

 暫くはこのまま偵察に徹しますか。今の所、空を飛べるのは私だけだしね。
 ん?フューラーから返信が来た。


”ストロンガー”

貴方〈フューラーへ、フォン ユモ、敵を発見、規模は師団クラス、カウメン

ストロンガー〈意味はわかったが他がわからん。フォンやらカウメンってなんだ。あと俺はフューラーじゃない


 あ、そっか。普通じゃ判らないよね。


貴方〈フューラーへ、フォン ユモ、ヤヴォール、次からは普通に話す、エンデ

ストロンガー〈だから意味がわからないって

貴方〈一々煩いリーダーですねー。意味が伝われば良いじゃないですか!

ストロンガー〈伝わり難いから言ってるんだよ!

貴方〈面倒な人ですねー

ストロンガー〈物凄いブーメランだ

貴方〈あ、私オーストラリアはあんまり好きじゃないんで・・・

ストロンガー〈お前は一体何を言っているんだ?


「ふふっ、やっぱり伝わらないよねー」

 分かっててやってるんだけどねー。自分でも、趣味がおかしいのは判ってるけど、もう変えることは出来ないからね、仕方ないよねー。

「さてと、観測を続けるとしましょうか」

 できる事なら、この散弾で攻撃したいんだけどねー。魔法で対空されたら堪らないから、諦めよう。


 パンツァー 四号戦車D型 lv 17
 状態 車外装備品紛失

 攻撃力 7.5cm kwk 38 L24 戦車砲
     7.92mm MG34機関銃×2(同軸機銃・車載機銃

 砲塔装甲 正面30mm
      側面20mm
      背面20mm
      上面10mm
 車体装甲 正面30mm
      側面20mm
      背面20mm
      上面12mm

 速度 40km/h 300ps
 重量 20.00t

称号
・陸戦の王者
・エルフの楯
・ワールドクエスト発見者
・貢献した者
・新型受領

スキル
・目星 6lv
・拡大眼 6lv
・熱源探知 7lv
・音源探知 5lv
・マッピング 8lv
・風魔法 2lv
・放送 2lv
・迷彩 3lv
・隠密 5lv
・不整地走破 4lv

控え
・火魔法 1lv

18日目昼
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