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非幸福者同盟 作者:相羽裕司

第四話「サヨナラの色」(前)

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 大紋白蝶のごとき生物群体は、他の生物によっても作られ、場に複数現れていた。現在確認される範囲で、大蜂が三匹、大鴉が四匹である。

 そんな大蜂の一匹に、陸奥は刀身を向ける。

「副砲の一」

 陸奥の身体から何らかのエネルギーが伝わり、刀の先の一点に収束していく。刀の前方に現れたのは赤色の球体で、大きさはちょうどサッカーボールくらい。

「発射っ」

 陸奥は顕現した球体に向かって踏み込むと、そのまま突きを放った。赤い発光する球体は、陸奥の突きの速度をまとったまま、弾丸のごとく大蜂に向かっていく。

 群体である大蜂に衝突するや否や球体は轟音と共に弾け、赤い電光を飛散させる。光はそのまま大蜂を形成していた数百匹の蜂を焼き切り、文字通り灰にしてしまう。

「ふむ」

 生物群体の一つを消滅させたにも関わらず、陸奥は悪い予感を感じ始めていた。

「副砲の二と三」

 続けて球体を発生させるが、強い光を携えた球体が生成される度に、心なしか陸奥本体の存在は薄くなったような感覚を覚える。

 元々、陸奥に供給されている現界のためのオントロジカをセーブするために、今回の局面で主砲は使えないと踏んでいた。

 だがどうだろう。副砲により大蜂の群体を一つ消滅させたが、空中には今だ無数の蜂が、蝶が、鴉が飛散しており、こうしている間にも再び群体を作り始めている。

 戦艦陸奥に搭載されていた副砲の数は二十。どうやら、その数の副砲を発射した時点で、自身の現界時間は切れるであろうことを陸奥は感じ取っていた。
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